持ち家と賃貸、マンションに住むならどっちが有利?「永遠の議論」を再検討してみた

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マンションを買う際に、永遠のテーマといえるのが、「持ち家と賃貸、どっちが有利か」という点。一戸建てならともかく、マンションを買うのなら、分譲物件を購入しなくても、賃貸物件で十分じゃないか、とう声もたしかにあります。実際はどちらが有利なのでしょうか。「永遠の議論」を再検討してみました。

居住性では分譲マンションに軍配

一般論として、持ち家、つまり分譲マンションは、賃貸マンションより住宅設備が高いグレードになっています。建物の構造を見ても、地震対策のしっかりした頑丈な作りの物件は、分譲マンションに多いといえます。分譲マンションは最低50年は住み続けることを前提に設計されていますので、使いやすく快適性な設備が整えられています。

これに対し、賃貸マンションは、20~30年で投資を回収し、その後取り壊すことまで考慮に入れて作られていますので、過剰に頑丈な構造にはなっていませんし、設備もほどほどに収めてしまっています。したがって、居住性では分譲マンションに軍配が上がります。

一方、賃貸のメリットは、なんといっても転居の自由度が高いという点。仕事や子どもの事情にあわせて引っ越ししやすいというのは大きなアドバンテージでしょう。分譲マンションを購入してしまった場合、そう簡単には転居ができなくなります。

金銭面では互角

お金の面では、それほど大きな差はありません。住宅会社などのシミュレーションを見ても、一生涯の総支出額では、賃貸も持ち家購入も同じようなものです。ですので、単に支払い金額でみるならば、お好きなほうを選べばいいといえます。

分譲マンションを購入した場合、売却時に利益が出ることがあります。とくに、東京都心など立地のいいマンションは、大きな利益が出やすいので、「家賃を払わずにすんだ上に、売ったら儲かった」ということもあります。こうなれば、マンション購入派有利ですね。

しかし、逆に売却時に損失が出ることもあります。というより、マンションは消耗品の側面がありますので、売ったら損が出る可能性のほうが高いです。でも、その損失額が、家賃相当額を上回るとは限りません。家賃を支払い続けるより、マンションを買って売った方が安かった、というケースもあります。この点でも、ケースバイケースで、一概にはいえません。

住宅ローンを組むことのメリット・デメリット

分譲マンションを購入した場合の間違いないメリットは、住宅ローンの支払いを終えたら、住宅コストが劇的に低くなる点。管理費や修繕積立金、税金などを払い続ける必要ありますが、老後の住居費負担はぐっと下がるでしょう。

住宅ローンを組むこと自体にもメリットがあります。住宅ローンを組むと、団体信用生命保険に半強制的に入りますので、家計を支える人が万一死亡した場合、ローンが保険で完済されます。そのため、夫の死亡時に家族に家が残ります。賃貸では、家計を支える人が死亡した場合、逆に家賃負担に耐えられず引っ越すことになるかもしれません。

また、住宅ローンを組むと、多額の借金に向き合わざるを得ないので、家計をしっかり整えることができるというのも隠れたメリットです。「そんなの性格によるんじゃないか」という声もありそうですが、日本人はたいていまじめなので、住宅ローンを抱えたとたんに無駄遣いが収まったりします。これも、持ち家のメリットといえるでしょう。

大災害は大きなリスク

持ち家にはリスクもあります。地震などの大災害が起きて、住んでいるマンションに大きな被害が起きた場合です。賃貸なら退去すれば済みますが、持ち家はそうはいきません。マンションの修繕などの大問題に立ち向かわなければならなくなります。そんな大災害が起きなくても、マンションは50~60年経てば、建て替えを議論しなければならなくなりますが、一筋縄ではいきません。

また、マンションは共同住宅ですので、たとえば管理費を滞納する人が増えたり、空き室が増えたりしていくと、やがて劣化していく可能性もあります。そうしたマンションは管理も悪くて住みづらくなりますが、売るにも売れず「不良資産」となってしまいます。そうした不良資産を抱えてしまうリスクも、分譲マンション購入にはあるわけです。

結局のところ、分譲か賃貸かに、明確な結論はありません。その人の仕事の状況やライフスタイル、価値観に依る部分が大きいといえるでしょう。


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