シティテラス横濱戸塚の評価【新築マンションレビュー】

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JR戸塚駅バス12分、徒歩4分の立地に建設されるマンションが「シティテラス横濱戸塚」。再開発で便利になった戸塚エリアに建つ総戸数399戸の大規模マンションです。居住者専用シャトルバスで、戸塚駅まで「実質バス7分」を実現したことが目玉です。

分譲売主は住友不動産で、施工は長谷工コーポレーション。2018年3月入居予定です。

坪単価は平均150万円くらいか

「シティテラス横濱戸塚」は、横浜市戸塚区に誕生する地上7階建てのマンションです。機械メーカーのアサヒ製作所旧本社工場跡地に建設されます。

2016年5月下旬販売開始予定で、第1期販売住戸の専有面積は67m2~80.07m2、間取りは3LDK~4LDKです。販売価格は2490万円~4680万円で、坪単価は122万~192万円。第1期ではたった9戸しか分譲しないので、平均坪単価を読むのは難しいですが、現時点では150~160万円程度でしょうか。

戸塚駅エリアのマンションとしては低価格で、お求めやすいお値段で設定してきました。駅からバス利用のマンションは人気が低いからでしょう。

物件概要

売主:住友不動産
施工:長谷工コーポレーション
管理:住友不動産建物サービス
価格:2490万円~4680万円
最多価格帯:不明
間取り:3LDK~4LDK
専有面積:67m2~80.07m2
用途地域:工業地域
総戸数:3990戸
交通:JR東海道本線・湘南新宿ライン・横須賀線、市営地下鉄ブルーライン「戸塚」駅より、バス約12分、「富士橋」バス停留所より徒歩4分
構造・規模:鉄筋コンクリート造 地上7階建

シティテラス横濱戸塚
画像:シティテラス横濱戸塚公式ページより

「居住者専用シャトルバス」をどう評価するか

戸塚駅は、JR東海道線や湘南新宿ラインなどのほか、横浜市営地下鉄も乗り入れている、横浜南部の交通の要衝です。横浜駅、東京駅、新宿駅、上大岡駅、関内駅まで乗り換えなしで行くことができ、鉄道の利便性は悪くありません。通勤・通学には便利な駅といえます。

「シティテラス横濱戸塚」は戸塚駅から2.3kmほど離れており、歩けば約30分、公共のバス(神奈川中央交通)で12分、さらにバス停から徒歩4分かかります。バスの待ち時間も含めれば、戸塚駅に着いてから自宅マンションの部屋に入るまで30分くらいかかることもあるでしょう。おまけに、国道1号を走り渋滞の多い路線です。となると、交通至便とはいえません。

そのため、「シティテラス横濱戸塚」では、「居住者専用シャトルバス」を用意。渋滞の少ない道を選んで、7分でマンションと戸塚駅を結びます。これが、このマンションの最大の売り物であり、キモといえます。

シャトルバスの利便性は運行本数によってかなり変わります。駅まで7分ということは、往復15分程度は必要です。余裕時間を勘案すると、往復20分サイクルでしょう。つまり、バス1台で運行するなら、20分間隔が標準になるでしょう。ただ、それでは朝夕は輸送力が不足するので、バスとドライバーの手配が付くなら、ラッシュ時のみ増便するかもしれません。

「居住者専用シャトルバス」の将来は?

居住者専用シャトルバスを導入しているマンションは多くありません。最近では、同じ住友不動産分譲の「シティテラス戸田公園」(埼玉県戸田市)があります。シティテラス戸田公園の住人を取材すると、「便利で快適」という声が多く、シャトルバスの評判は良いようです。

専用シャトルバスはマンションの玄関から駅までノンストップで結んでくれるのですから、あれば便利なのは間違いありません。公共のバスより時間に正確で、待つのも快適です。ただ、問題は、そのコストをどうするのか、という点です。シャトルバス費用はマンションの住人の管理費から支払われるからです。

マンション住人が多く利用しているうちは、シャトルバスがなくなることはないでしょう。しかし、住人が高齢化して利用者が減ると、シャトルバスを維持することは難しくなります。「あまり使わない」という住人が多数になれば、シャトルバス廃止論が出てくるかもしれません。あるいは、ドライバー不足などで運行コストがあがり、維持したくても維持できなくなる可能性もあります。

シティテラス横濱戸塚の場合、399戸ですから1000人程度の住人がいます。そのうち600人が毎日通勤・通学するとしたら、バスの需要はたくさんあるでしょう。しかし、リタイアが増えて、通勤・通学する人が200人くらいになってしまったら、バスを維持するのは難しくなるかもしれません。

ということで、シャトルバスはあれば好評なのはほぼ間違いないですが、永遠に運行される保証がないという点で、将来の不確実性を内包しているといえます。

分譲価格は安め

シャトルバスがなければ便利とはいえない立地ですから、そのぶん「シティテラス横濱戸塚」の分譲価格は安めです。戸塚駅から徒歩圏のマンションなら坪単価200万円台後半が相場ですが、ここは坪単価100万円台後半。ざっと3割は安いわけです。この価格は魅力でしょう。

分譲価格が安いぶん、シャトルバスの運行費用を住人全員で負担しなければならない、という理屈になります。ただ、大規模マンションの強みで、1戸あたりシャトルバス費用は月数千円にとどまるでしょうから、お得と言えばお得です。

もちろん、予算がたくさんある人なら、駅チカマンションを買えばいいと思います。でも、そんな人ばかりではないでしょうし、限られた予算の範囲内で、戸塚という人気の駅から、シャトルバス利用で7分という立地のマンションを買えるのなら、一つの合理的な判断、ともいえそうです。

ということで、居住者専用シャトルバスに関しては「駅から遠いのを補っていて便利。でも、将来のことはわからないのが不安」ということに尽きるでしょう。

戸塚駅の利便性は?

戸塚駅は、駅近くに商業施設が集中し、便利な郊外駅です。駅前にはトツカーナモール・東急プラザ、戸塚モディ、サクラス戸塚といった商業ビルが並びます。スーパーは戸塚東急ストアのほか、ダイエーやオーケーストアなども近くにあります。区役所も駅前にあり、暮らすには便利な街でしょう。

戸塚駅からのアクセスは、東海道線で横浜駅へ9分、東京駅へ35分、湘南新宿ラインで新宿駅へ39分で、いずれも通勤圏です。ただ、東海道線や湘南新宿ラインは、ラッシュ時には非常に混雑しますし、遅延も多いです。朝ラッシュ時は東京駅まで40分以上、新宿まで45分以上かかります。湘南新宿ラインは朝でも本数が少なく、通勤にはやや活用しづらい路線です。

小学校の学区は秋葉小学校で、約470mほど離れています。子供が通学するには適度な距離でしょう。教育環境という点では、戸塚駅周辺は賑やかなわりに風俗店がないので、悪くはありません。

シャトルバスがある限り、子供の塾帰りの治安の心配も少ないでしょう。中途半端な駅徒歩圏のマンションよりも、駅から直行バスでマンションまで帰れる方が、通学の安全性は高いと言えそうです。

工業地域である

「シティテラス横濱戸塚」は、平戸永谷川沿い立地し、用途地域は工業地域です。近くの川沿いには紀文や日清、山崎パンの工場が建っていて、その真ん中を平戸永谷川とJRの線路が貫いています。つまり、ここは川と鉄道線路沿いにひらけた工業エリアだったわけです。

最近は近辺にマンションが建つようになってきて、必ずしも工業地域とはいえなくなっています。住居地域や準工業地域と隣接していますし、工業地帯という雰囲気ではありません。

しかし、用途地域が工業地域である以上、周囲にどんな工場が建つかわからないという点は留意しておく必要があるでしょう。

また、立地は川を挟んでJR線路沿いです。この区間は東海道線と横須賀線の複々線区間で、列車の運転本数は多いです。最近はレールの継ぎ目はほぼなくなりましたので、「がたんがたん」という響く音はしなくなりましたが、列車が通れば風切り音もしますし、パンタグラフが擦る音もしますし、近くでは微少な揺れがあるかもしれません。

この区間は貨物列車も通りますので、深夜でも列車の走行があります。その点は頭に入れておきましょう。

リセールバリューは?

マンションの買うときに気になるのはリセールバリューです。それについては、「シティテラス横浜」はやや不安が残ります。駅から離れた工業地域に立地するマンションですから、ポテンシャルとしては強いとはいえません。

シャトルバスが運行されている限りは、このマンションを買いたいという人はそれなりに存在しつづけるでしょうから、その意味では底堅いかもしれません。

ただ、シャトルバスが運行を停止したら、資産価値はぐっと落ちるでしょう。このマンションは、シャトルバスを維持できるかどうかに全てがかかっている、といっても過言ではありません。

駐車場は3室に1台

駐車場総台数は254台で、34台が平置式、横行昇降縦列式(機械式)が219台となっています。おおむね3戸に2戸の割合です。この立地で全戸に駐車場がないのはどうしてだろう、と思ってしまいますが、最近はこうしたマンションでも駐車場の需要が減っているのかもしれません。

全国的にマンションの駐車場は契約率が下がっているので、長い目でみれば駐車場台数を絞るのはメリットもありますが、3戸に2台はやや少ない気もします。また、ほとんどが機械式というのも、残念ポイントでしょう。

駐輪場は798台。駐輪場は1戸に2区画で、台数としては標準的でしょう。これも平置が55台、2段式が743台で、立地を考えれば自転車くらいは全台平置きでもいいのでは、と思わなくもありません。

広い開口部が特徴

「シティテラス横濱戸塚」の間取りも見てみましょう。東西に長い敷地に口の字型に建物を配置しています。そのため、南向き住戸を多く確保できたのは大きなポイントでしょう。

間取りに関しては、田の字型が基本で、正直なところ平凡です。ベランダ側はアウトフレームにしているものの、共用廊下側は柱が室内に張り出してます。梁も出ており、壁面がすっきりしているとは言いがたいです。

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ただ、ベランダ側に2室を配置しているプランが多く、使いづらい「中洋室」がない点は評価していいでしょう。南向きプランの場合、南向けにリビングと洋室が配置されているので、使いやすいといえます。

物入れや納戸、クローゼットが意識して多く作られています。70平米程度の広さでこれだけ収納を増やすと、各居室面積に影響が出てくるのではないか、とも思いますが、部屋が狭くなっても収納を増やすという方針は評価していいのでしょう。80平米のプランではシューズインクローゼットもあります。最近のマンションらしく、収納率は高そうです。

共用施設は必要最小限

「シティテラス横濱戸塚」は共用施設はあまりありません。ラウンジと集会室がある程度です。そのほか、自由利用空地が北側にありますが、小さな公園という程度です。

とくに共用施設を求める人が集まるマンションでもないでしょうし、必要最小限のものに絞ったという印象です。

というよりも、このマンションの最大の共用施設はシャトルバスでしょう。シャトルバスで管理費がかかるため、それ以外の共用施設はほとんど作らなかったのかもしれません。

コストパフォーマンスの高いマンション

まとめると、「シティテラス横濱戸塚」は「居住者専用シャトルバス」をどう評価するかで、見方が変わると思います。

いうまでもありませんが、「シャトルバスで駅から7分」より「徒歩で駅から7分」のほうがいいに決まっています。ですから、「徒歩7分」の物件が買える人は、そちらを買った方がいいでしょう。

しかし、駅から徒歩7分のマンションは高額です。現実的に手が届く範囲で、通勤通学に不便がないマンション、ということで探すなら、シティテラス横濱戸塚はいい選択肢になりそうです。

価格的には、シャトルバスを勘案しない分譲価格になっています。つまり、「駅から遠い工業地域のマンション」としての値付けで、要はお手頃価格です。

そこにシャトルバスを組み込むことで、安くてそこそこの利便性のマンションを仕立て上げた、というわけです。この売り方は脱帽していいでしょう。買う立場からすれば、コストパフォーマンスに優れた物件ではないでしょうか。


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