手付金と申込金の違いと相場は? キャンセル時に「違約金」になるかを確認しよう

マンションを購入する際、最初に支払うお金に「申込金」と「手付金」があります。似たような言葉ですが意味は大きく違います。支払う前に、そのお金の趣旨をきちんと確認しておきましょう。

申込金は「キープ」のため

申込金は、購入を検討したい物件が決まったときに求められるお金です。正確には「申込証拠金」といいます。かんたんに言うと、申込金は、購入した物件を「キープ」するために支払うものです。キープできる期間はさまざまですが、だいたい1週間から10日程度です。

申込金を払った後で、「やっぱりやめた」ということは可能。その場合は、全額返金されます。つまり、申込金はキャンセルしたら戻ってくるお金です。ただし、支払ってから1週間から10日程度で、本当に買うかどうか決めなければならない、というわけです。

申込金の相場は、物件金額に関係なく5~10万円程度です。実際に購入した場合は、購入金額に組み入れられます。金額も少なく、キャンセルしたら全額返金するお金なので、申込金を取らない不動産業者もいます。いっぽうで、申込金の返金時に「手数料」を請求する業者もいるようですので、支払う前に、きっちりとキャンセル時の処理を確認しておきましょう。

手付金

手付金は証拠金

では、手付金とはどういう趣旨なのでしょうか。こちらは、売買契約を正式に結ぶ前に支払う証拠金のことです。手付金の相場は物件金額の10~20%で、実際に購入した場合は、購入金額に組み入れられます。

手付金と申込金の大きな違いは、「手付金はキャンセルしたら返金されない」ということ。手付金の相場は物件金額の10~20%程度なので、数百万円になることもあります。そんな大きなお金なのに、キャンセルしたら返ってこないのです。その点は、十分注意しましょう。

一方、手付金を払って、売主から「やっぱり売るのやめた」とキャンセルされた場合は、手付金が返還されたうえに、手付金と同じ金額を支払ってもらえます。要するに、手付金が「倍返し」で支払われます。

仮に手付金が100万円としたら、買主がキャンセルしても、売主がキャンセルしても、キャンセル時には平等に100万円の負担が生じる、というわけです。つまり、手付金は、キャンセル時に違約金の意味を持ちます。

このため、手付金を「解約手付」と表現することもあります。申込金には、こうした違約金の意味は持ちません。お金を払うときは、「キャンセル時に違約金にされてしまうのか」「キャンセル時には戻ってくるのか」をきちんと確認しておきましょう。

大きなお金なので、キャンセルというのはお互い避けたいもの。一方、キャンセルせざるを得ないときは、それだけのお金を支払いましょう、とルールを明確化したものといえます。

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