月曜日, 9月 21, 2020

建築用語

資産価値を保ちやすいマンションとは? 駅から近くて日当たりが良いのが大事!

マンションを購入するとき、大切にしたいのが資産価値。自分が「このマンションは素晴らしい!」と思っても、他人から見て「今ひとつ」と思われたら、資産価値は高くなりません。自分の価値観とともに、第三者の価値観も大切にしておきましょう。 マンションの資産価値とは? マンションの資産価値とは、売却時や賃貸時にどの程度の値が付くかを指します。資産価値の高いマンションとは、買いたい人が多いマンション。あるいは、借りたい人が多いマンションです。 買いたい人が多ければ、マンションの値段が上がります。借りたい人が多ければ、高い値付けで賃貸に回せます。東京都港区のマンションの資産価値が高いのは、買いたい人、借りたい人が多いからです。 同じマンションでも、新築のほうが資産価値が高いです。駅からの距離は遠いよりは近い方がいいでしょう。周辺環境は騒がしいよりも静かなほうがよく、もちろん治安がいいエリアほど資産価値は高くなります。 このように、マンションの資産価値を構成する要素はたくさんあります。さまざまな要素が複雑に絡み合って、マンションの資産価値を構成していきます。 資産価値の構成要素 マンションの資産価値を形作る主な要素を挙げてみましょう。 1 駅からの距離(近い方が価値が高い) 2 駅の利便性(人気路線や急行停車駅ほど価値が高い) 3 町並み(高級住宅地や、利便性のいい商業地は価値が高い) 4 広さ(広い方が価値が高い) 5 間取り(使いやすいか、採光がよいかなど) 6 日当たり(南向きが価値が高い場合が多い) 7 眺望(海が見える、夜景がきれいなど) 8 管理(清掃が行き届いているか、積立金が足りているかなど) 9 分譲会社(大手デベロッパーを好む人は多い) 10 建設会社(大手ゼネコン施工を好む人は多い) 11 共有施設(施設によって評価は変わる) このほかにも、たとえば駐車場がどれだけあるか、立体駐車場か平面駐車場か、といったことや、ディスポーザーの有無、宅配ロッカーの数、共有施設、管理人の常駐時間など、細かなことが影響していきます。 一つ一つの要素は小さなことに見えても、こうした要素がすべて優れているマンションは、値段が高くても売れていきますし、賃貸に出したら借り手がつきやすいです。つまり、小さな積み重ねが資産価値を形成していくのです。 なぜ資産価値が大事なのか 自分が気に入れば、資産価値なんてどうでもいい、と思う人もいるでしょう。しかし、予期せぬ転勤や、子どもの教育、親の介護などで、引っ越しを余儀なくされることはあります。その場合、資産価値の高いマンションなら売ることも容易ですが、資産価値が低いとそうはいきません。 そのため、買うのなら、マンションの立地から管理に至るまで、資産価値という観点からきちんとチェックすることが大事なのです。 最も大事なのは立地 とはいうものの、資産価値でもっとも大事なのは、立地です。人気路線の人気駅から徒歩圏内のマンションなら、ほかの要素が全部いまひとつでも、それなりの資産価値になります。逆に、他の要素がすべて素晴らしくても、鉄道駅から離れた不便な立地だと、資産価値には限界があります。 あるいは、駅から少し離れていても、東京都港区や鎌倉市、京都市中京区といった、ブランド価値の高いエリアは、やはり資産価値は高くなります。一方、駅から近くても、ブランド価値の低いエリアは、資産価値が低くなります。 日当たりは立地についで大事です。日当たりのいい南向きのマンションは需要が多いので、資産価値が高くなります。南向きでなくても、眺望がいいマンションは評価が高いです。タワーマンションの上層階では南向きが暑いから敬遠される、などの例外はありますが、おおむね南向きで日当たりが良く、眺望も開けているマンションが資産価値が高いでしょう。 駅から近くて日当たりのいい物件を買っておくことが、何より大事といえます。 大手分譲は資産価値が高い? 分譲会社や建設会社の名前は、新築販売時には値段に影響しますが、中古市場ではそれほど大きな価値を持ちません。大手デベロッパーで有名ゼネコン施工の中古マンションが売りやすいのは確かですが、立地がよければ、分譲会社の名前など関係なく売れます。逆に、「大手分譲だから中古でも売れる」ということは、あまり考えられません。 共有施設は充実しているほうが良いですが、そのぶん管理費が高くなるなら、マイナス要素になるケースもあります。ジャグジーやスポーツジムがマンション内にあった場合、「余計なコストがかかる」と敬遠されることもあります。ゲストルームやキッズスペース程度なら、あったほうが資産価値は上がるでしょう。

「2SLDK」「2LDK+S」の「S」ってなに? 「DEN」とか「F」とか「U」の意味も教えて!

マンションの間取りでたまに見かけるのが「2SLDK」などの「S」。このとき、2は部屋数、「L」はリビング、「D」はダイニング、「K」はキッチンというのは、よく知られた話。では、この「S」とはなんでしょう? 1部屋サービスしてくれる? 答えをご存じの方も多いと思いますが、「S」はサービスルームのこと。といっても「1部屋サービスしてくれるんだ♪」と無邪気に喜んだ人は要注意。そういう親切な意味ではありません。 建築基準法では「部屋」として表示できるには、換気や採光などでいくつかの条件があります。そうした条件を満たしていないものの、人が中に入って歩き回れる程度の広さがある部屋が、サービスルームと表示されます。つまり「部屋と呼ぶことができないスペース」がサービスルームなのです。 ある程度の広さがありますので、部屋として使うことはもちろん可能です。ただ、換気がしにくかったり、採光がしにくかったりしますので、一日中電気をつけて、ドアを少しあけて過ごさなければならなかったりします。そのため、子ども部屋には使わないほうがいいという意見もあります。 DENは書斎 こうした間取り図をめぐる「特殊記号」は、他にもあります。代表的なのが「DEN」。これは書斎の意味。「部屋」と表示できない程度の広さのスペースを「書斎」として表示しているわけです。 「F」はフリールームの略。これはサービスルームと意味は似ていますが、サービスルームよりはやや狭い場合に使われます。「U」はユーティリティスペース。さらに狭い部屋に使われたり、地下室の表示に使われたりします。 マンションではあまりみかけませんが、「STO」は倉庫、「GR」は大型倉庫、「STR」は大型収納室。意味は様々ですが、「部屋」とは認められない区画、という位置づけはだいたい同じです。

「RC造」と「SRC造」の違いとは? マンションのコンクリート構造を理解しよう

マンションの物件概要を見ていると、「構造」の欄に出てくるのが「RC造」や「SRC造」という表記。「R」は鉄筋、「S」は鉄骨、「C」はコンクリートの意味です。その違いについて、詳しく説明しましょう。 「RC造」が最も多い マンションの構造で最も多いのが「RC造」。これは鉄筋コンクリート構造(Reinforced Concrete Construction)という意味です。建物は主に鉄筋・コンクリートによって構成されます。鉄筋で柱や梁といったマンションの基本構造を組み、その周りに型枠を作りコンクリートを流し込んで構造躯体を作ります。 壁式構造やアーチ構造など、さまざまなデザインのコンクリート建造物を作ることができるというメリットがあります。世の中の多くの低層マンションは、RC造で、最近は超高層マンションにも用いられるようになってきました。 一方、「SRC造」とは鉄骨鉄筋コンクリート構造(Steel Reinforced Concrete Construction)という意味です。建物は主に鉄筋・コンクリート・鉄骨によって構成されます。柱と梁に鉄骨を通す構造で、鉄筋コンクリート造の芯の部分に鉄骨が入っていると考えるとわかりやすいです。 SRC造の強度はRC造よりも高く、細くて強い建物を作ることができます。そのため、中層マンションはSRC造が多くなります。反面、RC造に比べるとデザインの自由度は落ちますし、RC造に比べると価格が高いのがデメリットです。 超高層マンションには「S造」が多い 「S造」は鉄骨構造(Steel Construction)という意味です。軽量で耐震性に優れているため、超高層のタワーマンションなどに使われています。「S造」と聞くと、「SRC造」より弱いのでは? とお考えの方もいるでしょうが、必ずしもそうではありません。超高層のタワーマンションでは、質の高いコンクリート(高強度コンクリートなど)を使っているので、鉄骨があれば大丈夫なのです。 「PC造」はプレキャストコンクリート造の略。これは工場で作っておいたコンクリートを施工現場で組み立てていくもの。「RC造」などのコンクリートは「現場打ち」といって生コンクリートを現場で型枠に流し込むのですが、プレキャストコンクリートは工場で作る点に違いがあります。工場で作るぶん、品質の安定したコンクリートを作ることができます。 こうした構造の違いは、建物の高さや形状などによって使い分けられています。どの構造がいい、というものはありません。「RCよりSRCのほうがいい」という人もいますが、ケースバイケースなので、一概にいえません。
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住宅の用途地域の違いをわかりやすく解説。「第一種住居地域」と「第二種住居地域」の違いは?

不動産の広告を見ていると、「第一種住居地域」だとか、「商業地域」といった文字が出てきます。「住居地域」なら住宅地、商業地域なら商業地なのだろう、くらいのことはわかりますが、「一種」と「二種」の違いなど、わかりにくい点もあります。わかりやすく解説していきましょう。 用途地域とは? こうした地域区分けを「用途地域」といいます。そのエリアで建てることのできる建物や、営業できる商店などを区分けするルールです。用途地域を見れば、そのエリアにどんな種類の建物が建てられるのか、どんな店が営業可能か、などがわかりますので、エリアの住環境がわかりますし、将来の町並みの予想もつきやすいです。 また、現地マンションの隣に大きな空き地がある場合や古い建物がある場合、将来、そこに新たな建物が建つ可能性がありますが、用途地域を確認すれば、どんなものが建てられるかのイメージが湧きやすくなります。 なお、用途地域は建物の用途を規制するルールですから、建物高さや建ぺい率、容積率を規制するものではありません。ただし、建ぺい率と容積率は、用途地域ごとに設定されていて、住宅の良好な環境を保護すべき地域ほど、これらの制限は厳しくなっています。また、どんな高さの建物が建てられるかは、隣接する道路の広さなどによっても異なります。 低層住居専用地域 用途地域で規制がもっとも厳しいのが、「第一種低層住居専用地域」。これは、小規模な住宅のほか、学校や老人ホーム、診療所などだけが建てられる地域です。建ぺい率は30~60%、容積率は50~200%。マンションも建てることはできますが、3階建て程度の低層マンションまでになります。絶対高さ規制が導入されていて、地盤面より高さ10~12mくらいまでに制限されています。 第一種低層住居専用地域は、住宅地としては落ち着いていますが、一定規模以上の店舗は作れませんので、コンビニエンスストアすら立地できません。そのため、広いエリアが第一種低層住宅専用地域に指定されている場合、エリア中心に住んでいると、買い物が不便な場合があります。 「第二種低層住居専用地域」も低層住宅しか建てられないことは同じですが、広めの店舗や飲食店などの立地が認められます。ただ実際には、第二種低層住居専用地域は、あまり存在しません。 中高層住居専用地域 「第一種中高層住居専用地域」は、低層住居専用地域で建てられる用途に加え、病院や大学、500平方メートルまでの一定の店舗なども認められます。建ぺい率は低層住居専用地域と同じですが、容積率は100~300%と緩くなります。 絶対高さ制限がないため、容積率に応じた中高層マンションが建てられます。コンビニや小さなスーパーなら立地できますし、そこそこ利便性のある住宅地といえます。ただし、南側に空き地があると、高いマンションが建って日照が減ったりしますので、注意が必要です。 「第二種中高層住居専用地域」は、第一種中高層住居専用地域の用途に加え、1500平方メートルまでの一定の店舗や事務所も認められます。住環境と利便性のバランスのとれた地域といえます。 ここまでが、「住居専用地域」です。次に「住居地域」について説明しましょう。「専用」の二文字がとれると、どんな違いが起こるのでしょうが。 住居地域 まず、「第一種住居地域」は、大規模な店舗・事務所の立地を制限する住宅地とされ、住宅のほか、3000平方メートルまでの店舗や事務所、ホテル、旅館などが建てられます。50平米以下の小さな工場も建てられます。建ぺい率は60%、容積率は200~400%と、第一種中高層住居専用地域よりも緩くなっています。このため、第一種住居地域は、第一種中高層住居専用地域よりも高く大きなマンションを建てることができます。 「第二種住居地域」は、第一種住居地域の用途のほか、パチンコ店やカラオケ店の立地も認められます。「住居地域」という名称ですが、商業的な用途にも使えるエリアです。建ぺい率、容積率は第一種住居地域と同じです。 準住居地域は、上記に加え、営業用の倉庫や小規模な自動車修理工場、劇場、映画館も認められます。ただ、実際に指定されている地域はあまりありません。 ここまでが「住居地域」系です。同じ住居地域でも、「第一種低層住居専用地域」と「準住居地域」では、用途の範囲が全く違うことがおわかりいただけましたでしょうか。 商業地域 以下、商業地域について説明します。駅に近いマンションでは商業地域に立地していることも少なくありません。 「近隣商業地域」は、近隣の住宅地に日用品などを供給する目的の商業地域です。郊外駅近くでは商店街が形成されていることもあります。建ぺい率は80%と高くなますが、容積率は200~400%と住居地域並です。このため、店舗などは中低層の商業施設が主になります。 「商業地域」は、その名の通り、商業が主目的のエリアです。店舗、事務所などの業務利便の増進を図る地域で、主要駅周辺などが指定され、多くのビルが建ち並びます。一定の工場を除けばほとんどの用途の建築物を建てることができます。建ぺい率は80%、容積率は200~1000%です。 商業地域は、商業目的のエリアのため、基本的に住環境は重視されません。風俗店の営業も可能ですし、日影規定など日照権を保護する規定の適用もかなり緩いです。そのため、商業地域の場合は、隣にどんな大型の建物が建つかわからないし、日照が遮られても文句がいえない、ということもあります。南側が商業地域の土地は、とくに注意しましょう。 商業地域だからといって住宅地に向かないわけではなく、その利便性の高さから、最近は中高層のマンションが建つケースが少なくありません。用途が広く使いやすい地域なので、地価が高くなりやすいといえます。 工業地域 最後に、工業地域について説明しましょう。近年は、工業地域でもマンションが建てられるケースが増えています。 「準工業地域」は、環境に大きな影響を与えない工場立地を主目的としたエリアです。昔ながらの町工場などが集まっている場所がよく指定されています。再開発などで、準工業地域に住宅やマンションが建つことも多いです。 準工業地域は、一定の風俗営業店や一部の大規模工場を除き、さまざまな用途の建物を建てることができます。再開発エリアでは、一見住宅地に見えても、準工業地域だったりすることもあります。建ぺい率は60%、容積率は200~400%と、商業地域よりも厳しくなっています。 「工業地域」は、工場立地を目的としたエリアです。そのため、どんな工場でも建てることができます。一方、学校や病院、ホテル、映画館などは建てられません。つまり、こうした施設からは離れてしまいます。建ぺい率、容積率は準工業地域と同じです。 住宅を建てることは認められているので、マンションが建設されることもあります。近年は、工業地域でも大規模再開発でマンションができたりします。しかし、環境に影響を与えるような工場が立地できるエリアですから、どんな工場が建つかわからない場所である、ということは認識しておきましょう。 最後に、「工業専用地域」がありますが、ここは住宅は建てられませんので、省略します。 二地域にまたがる場合 マンションは大きな建物なので、敷地が複数の住居地域にまたがる場合があります。その場合、全体の占める面積が大きいほうの用途が、建物全体に適用されます(容積率や建ぺい率は面積に応じて按分されます)。 商業地と第一種低層住居地域が隣接している場合は、こういう「またがり」を使った大規模マンションが建設される可能性もあります。南側に商業地域がある場合、こうした制度を利用して大規模マンションが近くに立つこともありますので、頭に入れておきましょう。 自分の目的にあったエリアのマンションを買おう さて、ここまでいろいろ書きましたが、どのエリアがもっともマンションに適しているのでしょうか? 静かな住環境を重視する人は、第一種低層住居専用地域のマンションがいいでしょう。一方、利便性を重視するなら、商業地域のマンションがいいかもしれません。 将来的な資産価値の維持を考えるなら、用途が広い商業地域のマンションが有利という考え方をする人もいるようです。その意味では、準工業地域のマンションも用途は広いです。ただ、環境があまりに悪い場所は資産価値にも悪影響を及ぼします。 第一種低層住居専用地域は、良質な住環境から将来も資産価値が高いという考え方もあります。しかし、人口減少の時代においては、人が減りやすいエリアともいえます。周囲から人が減って閑散とすれば、マンションの資産価値は著しく落ちていきます。そのため、第一種低層住居専用だからといって安心しないほうがいいでしょう。

建ぺい率と容積率の基礎知識。制限値オーバーで既存不適格になっている場合は要注意

不動産の用語で良く出てくるのが「建ぺい率」と「容積率」。土地の利用範囲に関する制限であることは何となくわかる、という人も多いでしょう。でも、実際に何を意味するのか、ご存じでしょうか。わかりやすく説明しましょう。 建ぺい率とは? まず、建ぺい率は、漢字で書くと「建坪率」です。土地面積に対する建築面積の割合を指します。たとえば、100平米の土地に50平米の面積の建物を建てると、建ぺい率は50パーセントとなります。このとき、50平米は延べ床面積ではありません。1階部分が占める面積と考えればいいでしょう。 逆にいうと、建ぺい率が50パーセントに設定されている区域では、100平米の土地があっても建物が建てられるのは50平米分だけです。 容積率とは? 次に「容積率」は、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合のことです。100平米の土地に延べ床面積200平米の建物を建てると、容積率は200パーセントとなります。 逆にいうと、容積率が200パーセント制限の区域では、100平米の土地に建てられる建物の延べ床面積は、上限が200平米となります。 どのくらいのマンションが建てられる? もう少し具体的な例で説明しましょう。建ぺい率60パーセント、容積率200パーセントに制限されている区域に、100平米の土地があるとします。その場合、建物の1階面積は60平米が限度です。建物の延べ床面積は200平米が限度です。 したがって、各階が60平米の3階建ての建物なら、合計延べ床面積は180平米になり、制限内に収まります。でも、これだと容積率が20平米余ってしまうので、ちょっともったいない、と考えることもあります。 制限をめいっぱいつかうなら、各階50平米の4階建てにすると、延べ床面積は200平米となり、ぴったり収まります。 制限ぎりぎりまで建てられないことも 実際には高さ制限や隣地との斜線制限などがありますので、制限ぎりぎりいっぱいまで建てられるとは限りません。しかし、マンションを建てるとき、デベロッパーは、どうすれば建ぺい率と容積率をクリアしてより多くの住居面積をとることができるかを検討します。 そのため、多くのマンションは、建ぺい率や容積率がぎりぎりいっぱいで建てられていることが多くなっています。 用途地域によって決まる 建ぺい率と容積率は、用途地域などによっておおむね決まります。たとえば、用途地域が「商業地域」に指定されている場合、建ぺい率や容積率は高めに設定されています。建ぺい率と容積率の高い区域は、限られた面積をより有効に活用できますので、利用価値の高い土地といえます。 一方、建ぺい率や容積率が低い土地では、庭を多くとらなければならなくなります。また、高い建物を建てにくくなります。結果として、緑が多く低い町並みになります。第一種低層住居専用地域が代表例です。 既存不適格物件に注意 注意しなければならないのは、用途地域の変更があった場合です。用途地域はそう頻繁には変わりませんが、変更された場合は、建ぺい率や容積率も変わることがあります。また、用途地域の変更がなくても、容積率が見直されることもあります。 仮に容積率が400パーセントの土地に、容積率の上限で建てられたマンションがあったとします。しかし、規制が厳しくなり、容積率が300パーセントに変更になることもあります。そうした物件は「既存不適格」と呼ばれます。建てたときには適格でしたが、その後容積率が変更されたことで、「不適格物件」になってしまったわけです。 既存不適格物件は、住み続けるには問題はありません。しかし、老朽化して建て替えるときには、同じ大きさのマンションを建てることはできなくなります。そのため、建ぺい率や容積率がオーバーしている既存不適格物件を購入するときは、注意しましょう。 逆に、容積率が緩和される場合もあります。そうなると、より大きな建物を建てることができるようになり、マンションの建て替えは容易になります。こうしたマンションは、将来的に資産価値が維持されやすくなるでしょう。
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「晴海フラッグ」入居時期を1年程度延期へ

東京オリンピック・パラリンピックの選手村を改修して販売する大型マンション「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」の入居時期が、1年程度延期されます。 2024年入居へ 東京オリンピック・パラリンピックの延期を受け、晴海フラッグを販売する三井不動産レジデンシャルなどは、入居時期を当初予定の2023年3月から1年程度延期する方針を固めました。入居時期は2024年になる見込みです。 同マンションは分譲と賃貸を合わせて5,632戸で、約1万2000人が居住する見込み。すでに分譲住宅4,145戸のうち940戸が販売済。東京オリンピック・パラリンピックの開催の延期を受け、現在はマンションの販売を中止しています。 オリンピック・パラリンピックの延期で東京都などが引き続き選手村を使用するため、引き渡しが1年程度遅れるとみられます。購入者への説明はすでに始まっています。補償については未定ですが、不動産会社に延期の責任はないため、最終的にどのような形になるかはわかりません。
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中古マンションの建築年代別の特徴。マンションはこう進化した

中古マンションを買うときに気になるのは建築年代。「旧耐震」「新耐震」といったおおざっぱなくくりだけでなく、年代別の特徴と、マンションの進化について知っておきましょう。 1970年代 一般向けのマンション販売が本格化したのは、1970年代です。この頃は旧耐震構造で、コンクリートの床(スラブ)の厚さが12~15cmと、現在の標準(20cm)に比べて薄いものでした。この時代の物件は、今の物件に比べると、見た目にもコンクリートの貧弱さが伝わってくるものがあります。 直床、直天井が常識で、電気配線や照明器具のソケットはコンクリートに埋め込まれていました。配水管は下階の天井裏を通るのが一般的で、床の仕上げにはクッション材も入っておらず、遮音性も低くなっています。天井高は2.5m程度の物件が多く、躯体天井高と室内天井高が同じ、というのも珍しくありませんでした。 エアコンが一般的でない時代でしたので、外壁の吸気口やエアコン用のスリーブ(穴)がないのが一般的でした。火災報知器も法令で義務化されていない時代でしたので、竣功時は付いていませんでした。 間取りは「振り分け」といわれる2DKや3DKが主流。振り分けとは、キッチンやDKからそれぞれの居室への入口が分かれており、動線が各部屋に振り分けられている物件のことです。玄関を入るとキッチンがあり、その奥に居室が二つ並んでいる、というような間取りが多い時代でした。 1980年代 1980年代に入ると、間取りが多様化していきます。「田の字型」と呼ばれる現在も一般的な間取りが普及する一方、ワイドスパン、センターイン方式といったコストの高い間取りが高級マンションを中心に導入されていきます。設備面ではオートロックや住宅情報盤などが広まったのが、1980年代です。 構造面では、新耐震基準になり建物が頑丈になりました。スラブは18cm程度が標準的となり、配水管は自室の水回りの床下に通すようになりました。そのため、リビングとキッチン、お風呂に段差が生じることが多く、住戸内でのフルフラットは実現していません。 1990年代 1990年代は前半のバブル景気時と後半の不況時で特徴が異なります。バブル時は見た目を競うような物件が多く、室内に大理石を使うなど豪華な物件が流行しました。土地の高騰の影響で、専有面積は圧縮する傾向でした。狭い専有面積のなか、室内の見た目が広くなるように、苦肉の策としてクローゼットを設けなかったりといった、実用的には難のある物件も少なくありません。 その反省からか、1990年代後半になると、機能重視の物件が増えていきます。1990年代からは、見た目ではなく実際の居住面積が広くなり、間取りも多様化していきます。共用部も充実し、宅配ロッカーが標準化されたものもこの頃で、キッズルームや読書室などを設ける物件も出てきました。システムキッチンなど住宅設備も着実に進化していきます。 スラブ厚が20cmが標準的になったのも、1990年代後半です。バブル期のマンションよりも遮音性が重視されるようになりました。バリアフリーの重要性が認識されたのもこの時期からで、室内や共用部に段差のない物件が増えていきます。 一方で、この頃はまだ階高も低く、天井の小梁が室内にせり出したりといった圧迫感のある住戸も少なくありませんでした。二重床、二重天井が意識されるのも、もう少し後のことです。 2000年代 2000年代になると、マンションの品質が安定していきます。その理由は2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によるところが大きいです。同法では、構造耐力上主要な部分について売主による瑕疵担保責任が10年に延長されました。その結果、大手はもちろん、中小デベロッパーの物件でも、品質管理が徹底していきました。 スラブは20cmが標準的となり、22cmの物件も見かけるようになりました。室内の小梁をなくすボイドスラブの採用も増えていきました。二重床、二重天井も広まり、階高は3mが標準的になっていきます。住戸内の給水管が鉄管・先分岐工法から樹脂管のヘッダー工法に変わったのもこの頃からです。光回線などインターネット接続に対応した物件が増えてくるのも2000年代以降です。 2000年代は土地価格が低迷していて、バブルの不良債権処理でマンション用地の供給が多かった時代です。そのため、比較的低価格で高機能なマンションが建設された時期でもありました。 時代背景を理解したマンション購入を このように、マンションは建築時期によって特徴が異なり、当然新しいほど進化しています。品質管理という目に見えにくい部分も含めると、新しい物件のほうが品質が高い傾向にあるのは間違いありません。 中古マンションでは1970年代の物件が非常に安いですが、旧耐震という耐久性の問題に加え、給排水管をはじめとしたメンテナンスに不安があります。それに対し、新耐震となった1980年代後半以降の物件は、マンションの持続性にも一定の配慮がされています。 マンションの機能が大幅に上がったのは、1990年代後半からです。バリアフリーに配慮したマンションが普及するのもこの頃からです。そう考えると、永住目的でマンションを買うなら1990年代後半以降の物件がおすすめとなりますが、そのぶん、この時代以降の中古マンションは人気があり、立地のいい物件はとくに値下がり率が低くなっています。 このように、マンションの「築年数」は単に古さを示すだけではなく、建設された時代のトレンドも示しています。そうした時代背景を理解してマンションを購入するといいでしょう。

コロナショックでマンション価格はどう変わるか

コロナショックでマンション販売に急ブレーキがかかっています。景気の悪化にともない、販売価格も値下がりしていくのでしょうか。考えてみましょう。 マンション販売に急ブレーキ コロナショックで、新築分譲マンション販売に急ブレーキがかかっています。理由は簡単で、モデルルームなどでの対面販売が規制されたからです。また、景況感も急速に悪化してきており、先の見通しがわからない状況で、住宅ローンを組む人も減っており、それが分譲マンション販売に陰を落としています。 ここ数年、新築マンション価格は上昇をを続けてきました。不動産経済研究所によれば、2019年の首都圏分譲マンションの1戸当たりの平均価格は5,980万円、面積当たりの単価は87.9万円/m2に達しています。2012年は平均価格4,540万円、平均単価65万円/m2でしたので、7年間で約1.3倍の販売価格となり、平均単価は約1.4倍に上昇していることになります。 新築価格に引っ張られる形で、中古マンションの成約価格も上昇を続けてきました。東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、2012年の中古マンションの平均成約価格は2,500万円、平均単価38万円/m2でしたが、2019年の平均成約価格は3,220万円、平均単価は53万円/m2と、いずれも1.4倍となっています。 不動産価格の「平均」は立地条件などを無視していますので、平均がすべてを表しているわけではありません。そういう前提ですが、ざっくりといってしまうと、7年前に5,000万円で買えていた新築マンションが7,000万円に。3,000万円で買えていた中古マンションが4,200万円になったわけです。恐ろしいばかりの値上がりです。 マンションは暴落しない しかし、ここへきて、「コロナショック」が不動産市況を襲っています。新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済の混乱で、景気はリセッション入りが確実視されています。マンションの販売価格にも影響を及ぼさずにはいられません。 ただ、過去の例を見てみると、リセッション入りした直後に不動産価格が暴落したケースというのは見当たりません。たとえばバブル経済がピークを付けた1990年以降も、不動産価格はある程度の値を保ちましたし、リーマンショックの時も同じです。新築に限っていえば、平均価格は1~2割程度下がることはあるものの、株のような大暴落にはなりません。 マンション価格がすぐに暴落しない理由はいくつかありますが、最大の理由はマンション価格は数年かかる一連のプロジェクトであり、景況感がすぐに反映されない、という点でしょう。土地の仕入れ値や建築費が高騰したなかで動き出したプロジェクトは、そうそう安値販売できないのです。 「買う人がいなければ値下げするしかないのでは?」という考えもあろうかと思います。それは確かにそうですが、実際は値下げするのではなく、供給を絞ることで調整をします。大手デベロッパーは経営体力がありますので、安値販売するくらいなら供給を絞って値を保つ道を選びます。新築マンションを必要としている人はいつでも一定数いるので、供給さえ絞れば値下げをする必要はなくなるのです。 かつては、中小のデベロッパーが運転資金ほしさに値下げすることもありました。しかし、最近の分譲マンションは大手デベロッパーがメインになっていて、経営体力に乏しい会社は少なくなっています。そうした事情もあり、新築マンションの投げ売りは構造的に生じにくくなっているという指摘もあります。 買い急ぐ必要はない 実は、「供給を絞る」という状況は、コロナショック以前から生じています。2019年頃からマンション市場は明らかな過熱感があり、発売戸数は減少してきているのです。どんどん上昇する価格に、買い手の需要がついていけず、契約率は低下傾向でした。 そうしたトレンドのなかで、コロナショックが起きたこともあり、新築マンション供給は絞られていくでしょう。価格的にも当面の天井をつけたといってよく、今後は緩やかに値下がりしていくでしょう。 とはいえ、新築マンションは適地が限られてきており、とくに都心など人気エリアでは、デベロッパーが売り急いでいる雰囲気は感じられず、値下げの情報も聞きません。 明らかな価格低下が起こるとすれば、郊外立地でしょう。郊外の新築分譲マンションは、買い急ぐ必要はありません。 また、今後、不動産の過熱感が収まった後に取得した土地が開発されるようになると、新築マンションの価格も下がっていくとみられます。それには短くても2~3年かかるでしょうから、じっくり待つといいいでしょう。どの程度下がるかは見通せませんが、立地によっては1割程度の値下がりはあり得るでしょう。 中古マンション特有の事情 一方、中古マンションの価格はどうでしょうか。中古マンション価格は新築マンション価格の影響を受けますが、まったく同じではありません。その理由はいくつかありますが、大きいのは住宅ローンの残債です。 マンションを売却する人の多くは住宅ローンの残債を抱えています。そのため、残債以上の価格で売ろうとし、そうでなければ売る判断を先送りします。結果として、築年数の新しいマンションほど値を保ちやすいのです。実際、リーマンショックの後も、築浅の中古マンション価格は大きくは下がりませんでした。 要するに、中古マンションが出回りやすいのは高く売れる景気のいいときで、逆に景気が悪くなると、「今売る必要はない」と考える人や、残債で売るに売れない人が抱え込むので、中古マンションの流通が絞られます。結果として、築浅中古マンションは供給が維持され、値下がりしにくくなるのです。 築年数の古い中古マンションに関しては、リフォーム済物件が増えていることが、価格が下がりくい理由となっています。業者がリフォームした物件は、買値より2割程度高く売られることが多く、結果として中古マンション価格を底支えしています。 もちろん、景気が悪くなれば、経済的な事情で状態のいいマンションを手放す人も出てきますので、手頃で良質な物件が出てきやすいタイミングでもあることは事実です。とくに、リセッションの入口は「早めに売っておこう」と考える人もいますので、質のいい物件の買い時ではあります。 ただし、いい物件はすぐ売れるのが中古マンションの特徴です。お目当てのエリアの情報には目を光らせておくといいでしょう。

マンションの杭基礎と直接基礎の違いとは?

建物を地面としっかり結びつけるのが「基礎」です。マンションの基礎は、大きく分けて「杭基礎」と「直接基礎」があります。 地盤が良ければ直接基礎 杭基礎とは、地面の深い位置まで杭を打ち込んで、マンション全体を支える基礎です。マンションの立つ地盤が軟弱でも、地下深くの固い地盤まで杭をのばして建物を支えるわけです。 直接基礎とは、マンションの建物全体を、直接地面で支える基礎です。マンションの建つ地盤が硬ければ、こうした直接基礎が使えます。直接基礎にもいくつか種類がありますが、マンションの直接基礎はおもに「ベタ基礎」と呼ばれる工法を使います。 逆にいうと、直接基礎のマンションは、地盤のよい立地だということでせす。 杭が長くていいことはない 日本の大都市は主に平野部にあり、平野部では地盤の良好な場所は限られます。そのため、多くのマンションは杭基礎で建てられています。とくに、湾岸地域の埋立地に立っているタワーマンションは、ほぼ100%が杭基礎です。埋立地の場合、硬い地盤は地下50m程度は掘り下げないと行き当たらないので、杭はかなり深いところに届いています。 杭基礎の杭は、長くていいことはありません。杭が長いほど折れやすくなりますので、より頑丈なものを作らなければならなくなり、建設費がかさみます。 そのため、マンションを買うならできれば直接基礎の物件がいいでしょう。ただ、直接基礎の物件は少ないですから、そこにこだわりすぎると買えるマンションは限られてしまいます。 杭基礎でも建物の安全性に問題はないのは、言うまでもありません。購入する場合は、できれば杭の短い物件がいいでしょう。基礎の深さは、販売時に「設計図書」を見ればわかりますし、わからなければ販売員に尋ねてみるといいでしょう。