日曜日, 11月 1, 2020

中古マンションの建築年代別の特徴。マンションはこう進化した

中古マンションを買うときに気になるのは建築年代。「旧耐震」「新耐震」といったおおざっぱなくくりだけでなく、年代別の特徴と、マンションの進化について知っておきましょう。 1970年代 一般向けのマンション販売が本格化したのは、1970年代です。この頃は旧耐震構造で、コンクリートの床(スラブ)の厚さが12~15cmと、現在の標準(20cm)に比べて薄いものでした。この時代の物件は、今の物件に比べると、見た目にもコンクリートの貧弱さが伝わってくるものがあります。 直床、直天井が常識で、電気配線や照明器具のソケットはコンクリートに埋め込まれていました。配水管は下階の天井裏を通るのが一般的で、床の仕上げにはクッション材も入っておらず、遮音性も低くなっています。天井高は2.5m程度の物件が多く、躯体天井高と室内天井高が同じ、というのも珍しくありませんでした。 エアコンが一般的でない時代でしたので、外壁の吸気口やエアコン用のスリーブ(穴)がないのが一般的でした。火災報知器も法令で義務化されていない時代でしたので、竣功時は付いていませんでした。 間取りは「振り分け」といわれる2DKや3DKが主流。振り分けとは、キッチンやDKからそれぞれの居室への入口が分かれており、動線が各部屋に振り分けられている物件のことです。玄関を入るとキッチンがあり、その奥に居室が二つ並んでいる、というような間取りが多い時代でした。 1980年代 1980年代に入ると、間取りが多様化していきます。「田の字型」と呼ばれる現在も一般的な間取りが普及する一方、ワイドスパン、センターイン方式といったコストの高い間取りが高級マンションを中心に導入されていきます。設備面ではオートロックや住宅情報盤などが広まったのが、1980年代です。 構造面では、新耐震基準になり建物が頑丈になりました。スラブは18cm程度が標準的となり、配水管は自室の水回りの床下に通すようになりました。そのため、リビングとキッチン、お風呂に段差が生じることが多く、住戸内でのフルフラットは実現していません。 1990年代 1990年代は前半のバブル景気時と後半の不況時で特徴が異なります。バブル時は見た目を競うような物件が多く、室内に大理石を使うなど豪華な物件が流行しました。土地の高騰の影響で、専有面積は圧縮する傾向でした。狭い専有面積のなか、室内の見た目が広くなるように、苦肉の策としてクローゼットを設けなかったりといった、実用的には難のある物件も少なくありません。 その反省からか、1990年代後半になると、機能重視の物件が増えていきます。1990年代からは、見た目ではなく実際の居住面積が広くなり、間取りも多様化していきます。共用部も充実し、宅配ロッカーが標準化されたものもこの頃で、キッズルームや読書室などを設ける物件も出てきました。システムキッチンなど住宅設備も着実に進化していきます。 スラブ厚が20cmが標準的になったのも、1990年代後半です。バブル期のマンションよりも遮音性が重視されるようになりました。バリアフリーの重要性が認識されたのもこの時期からで、室内や共用部に段差のない物件が増えていきます。 一方で、この頃はまだ階高も低く、天井の小梁が室内にせり出したりといった圧迫感のある住戸も少なくありませんでした。二重床、二重天井が意識されるのも、もう少し後のことです。 2000年代 2000年代になると、マンションの品質が安定していきます。その理由は2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によるところが大きいです。同法では、構造耐力上主要な部分について売主による瑕疵担保責任が10年に延長されました。その結果、大手はもちろん、中小デベロッパーの物件でも、品質管理が徹底していきました。 スラブは20cmが標準的となり、22cmの物件も見かけるようになりました。室内の小梁をなくすボイドスラブの採用も増えていきました。二重床、二重天井も広まり、階高は3mが標準的になっていきます。住戸内の給水管が鉄管・先分岐工法から樹脂管のヘッダー工法に変わったのもこの頃からです。光回線などインターネット接続に対応した物件が増えてくるのも2000年代以降です。 2000年代は土地価格が低迷していて、バブルの不良債権処理でマンション用地の供給が多かった時代です。そのため、比較的低価格で高機能なマンションが建設された時期でもありました。 時代背景を理解したマンション購入を このように、マンションは建築時期によって特徴が異なり、当然新しいほど進化しています。品質管理という目に見えにくい部分も含めると、新しい物件のほうが品質が高い傾向にあるのは間違いありません。 中古マンションでは1970年代の物件が非常に安いですが、旧耐震という耐久性の問題に加え、給排水管をはじめとしたメンテナンスに不安があります。それに対し、新耐震となった1980年代後半以降の物件は、マンションの持続性にも一定の配慮がされています。 マンションの機能が大幅に上がったのは、1990年代後半からです。バリアフリーに配慮したマンションが普及するのもこの頃からです。そう考えると、永住目的でマンションを買うなら1990年代後半以降の物件がおすすめとなりますが、そのぶん、この時代以降の中古マンションは人気があり、立地のいい物件はとくに値下がり率が低くなっています。 このように、マンションの「築年数」は単に古さを示すだけではなく、建設された時代のトレンドも示しています。そうした時代背景を理解してマンションを購入するといいでしょう。

コロナショックでマンション価格はどう変わるか

コロナショックでマンション販売に急ブレーキがかかっています。景気の悪化にともない、販売価格も値下がりしていくのでしょうか。考えてみましょう。 マンション販売に急ブレーキ コロナショックで、新築分譲マンション販売に急ブレーキがかかっています。理由は簡単で、モデルルームなどでの対面販売が規制されたからです。また、景況感も急速に悪化してきており、先の見通しがわからない状況で、住宅ローンを組む人も減っており、それが分譲マンション販売に陰を落としています。 ここ数年、新築マンション価格は上昇をを続けてきました。不動産経済研究所によれば、2019年の首都圏分譲マンションの1戸当たりの平均価格は5,980万円、面積当たりの単価は87.9万円/m2に達しています。2012年は平均価格4,540万円、平均単価65万円/m2でしたので、7年間で約1.3倍の販売価格となり、平均単価は約1.4倍に上昇していることになります。 新築価格に引っ張られる形で、中古マンションの成約価格も上昇を続けてきました。東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、2012年の中古マンションの平均成約価格は2,500万円、平均単価38万円/m2でしたが、2019年の平均成約価格は3,220万円、平均単価は53万円/m2と、いずれも1.4倍となっています。 不動産価格の「平均」は立地条件などを無視していますので、平均がすべてを表しているわけではありません。そういう前提ですが、ざっくりといってしまうと、7年前に5,000万円で買えていた新築マンションが7,000万円に。3,000万円で買えていた中古マンションが4,200万円になったわけです。恐ろしいばかりの値上がりです。 マンションは暴落しない しかし、ここへきて、「コロナショック」が不動産市況を襲っています。新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済の混乱で、景気はリセッション入りが確実視されています。マンションの販売価格にも影響を及ぼさずにはいられません。 ただ、過去の例を見てみると、リセッション入りした直後に不動産価格が暴落したケースというのは見当たりません。たとえばバブル経済がピークを付けた1990年以降も、不動産価格はある程度の値を保ちましたし、リーマンショックの時も同じです。新築に限っていえば、平均価格は1~2割程度下がることはあるものの、株のような大暴落にはなりません。 マンション価格がすぐに暴落しない理由はいくつかありますが、最大の理由はマンション価格は数年かかる一連のプロジェクトであり、景況感がすぐに反映されない、という点でしょう。土地の仕入れ値や建築費が高騰したなかで動き出したプロジェクトは、そうそう安値販売できないのです。 「買う人がいなければ値下げするしかないのでは?」という考えもあろうかと思います。それは確かにそうですが、実際は値下げするのではなく、供給を絞ることで調整をします。大手デベロッパーは経営体力がありますので、安値販売するくらいなら供給を絞って値を保つ道を選びます。新築マンションを必要としている人はいつでも一定数いるので、供給さえ絞れば値下げをする必要はなくなるのです。 かつては、中小のデベロッパーが運転資金ほしさに値下げすることもありました。しかし、最近の分譲マンションは大手デベロッパーがメインになっていて、経営体力に乏しい会社は少なくなっています。そうした事情もあり、新築マンションの投げ売りは構造的に生じにくくなっているという指摘もあります。 買い急ぐ必要はない 実は、「供給を絞る」という状況は、コロナショック以前から生じています。2019年頃からマンション市場は明らかな過熱感があり、発売戸数は減少してきているのです。どんどん上昇する価格に、買い手の需要がついていけず、契約率は低下傾向でした。 そうしたトレンドのなかで、コロナショックが起きたこともあり、新築マンション供給は絞られていくでしょう。価格的にも当面の天井をつけたといってよく、今後は緩やかに値下がりしていくでしょう。 とはいえ、新築マンションは適地が限られてきており、とくに都心など人気エリアでは、デベロッパーが売り急いでいる雰囲気は感じられず、値下げの情報も聞きません。 明らかな価格低下が起こるとすれば、郊外立地でしょう。郊外の新築分譲マンションは、買い急ぐ必要はありません。 また、今後、不動産の過熱感が収まった後に取得した土地が開発されるようになると、新築マンションの価格も下がっていくとみられます。それには短くても2~3年かかるでしょうから、じっくり待つといいいでしょう。どの程度下がるかは見通せませんが、立地によっては1割程度の値下がりはあり得るでしょう。 中古マンション特有の事情 一方、中古マンションの価格はどうでしょうか。中古マンション価格は新築マンション価格の影響を受けますが、まったく同じではありません。その理由はいくつかありますが、大きいのは住宅ローンの残債です。 マンションを売却する人の多くは住宅ローンの残債を抱えています。そのため、残債以上の価格で売ろうとし、そうでなければ売る判断を先送りします。結果として、築年数の新しいマンションほど値を保ちやすいのです。実際、リーマンショックの後も、築浅の中古マンション価格は大きくは下がりませんでした。 要するに、中古マンションが出回りやすいのは高く売れる景気のいいときで、逆に景気が悪くなると、「今売る必要はない」と考える人や、残債で売るに売れない人が抱え込むので、中古マンションの流通が絞られます。結果として、築浅中古マンションは供給が維持され、値下がりしにくくなるのです。 築年数の古い中古マンションに関しては、リフォーム済物件が増えていることが、価格が下がりくい理由となっています。業者がリフォームした物件は、買値より2割程度高く売られることが多く、結果として中古マンション価格を底支えしています。 もちろん、景気が悪くなれば、経済的な事情で状態のいいマンションを手放す人も出てきますので、手頃で良質な物件が出てきやすいタイミングでもあることは事実です。とくに、リセッションの入口は「早めに売っておこう」と考える人もいますので、質のいい物件の買い時ではあります。 ただし、いい物件はすぐ売れるのが中古マンションの特徴です。お目当てのエリアの情報には目を光らせておくといいでしょう。
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マンションの杭基礎と直接基礎の違いとは?

建物を地面としっかり結びつけるのが「基礎」です。マンションの基礎は、大きく分けて「杭基礎」と「直接基礎」があります。 地盤が良ければ直接基礎 杭基礎とは、地面の深い位置まで杭を打ち込んで、マンション全体を支える基礎です。マンションの立つ地盤が軟弱でも、地下深くの固い地盤まで杭をのばして建物を支えるわけです。 直接基礎とは、マンションの建物全体を、直接地面で支える基礎です。マンションの建つ地盤が硬ければ、こうした直接基礎が使えます。直接基礎にもいくつか種類がありますが、マンションの直接基礎はおもに「ベタ基礎」と呼ばれる工法を使います。 逆にいうと、直接基礎のマンションは、地盤のよい立地だということでせす。 杭が長くていいことはない 日本の大都市は主に平野部にあり、平野部では地盤の良好な場所は限られます。そのため、多くのマンションは杭基礎で建てられています。とくに、湾岸地域の埋立地に立っているタワーマンションは、ほぼ100%が杭基礎です。埋立地の場合、硬い地盤は地下50m程度は掘り下げないと行き当たらないので、杭はかなり深いところに届いています。 杭基礎の杭は、長くていいことはありません。杭が長いほど折れやすくなりますので、より頑丈なものを作らなければならなくなり、建設費がかさみます。 そのため、マンションを買うならできれば直接基礎の物件がいいでしょう。ただ、直接基礎の物件は少ないですから、そこにこだわりすぎると買えるマンションは限られてしまいます。 杭基礎でも建物の安全性に問題はないのは、言うまでもありません。購入する場合は、できれば杭の短い物件がいいでしょう。基礎の深さは、販売時に「設計図書」を見ればわかりますし、わからなければ販売員に尋ねてみるといいでしょう。

マンション駐車場の意外なチェックポイント。駐車場率と出入路の傾斜に注意

マンションを購入するときに、必ずチェックしたいのが駐車場。「いまは使わないよ」という方も、将来はどうなるかわかりませんし、駐車場の状態や空き具合は管理組合の財政に関わりますから、マンション居住者全体の問題になります。 駐車場率は高いほどいいのか? 分譲マンションの駐車場率(駐車場台数/総戸数)は、立地によって大きく異なります。東京都心部のマンションだと50%を切っている場合も少なくありませんし、郊外なら100%が一般的です。当然ですが、駐車場率が高いほど、クルマを所有したいときに駐車場を確保しやすくなります。 しかし、駐車場率が高ければ高いほどいい、すなわち、駐車場台数が多ければ多いほどいい、とは限りません。多くのマンションで、駐車場収入は管理費の財源になっています。駐車場に空きが出れば、管理費会計で欠損が生じてしまいます。駐車場が埋まらなければ、その穴埋めを住人全員でしなければならなくなるのです。 最近は、駅から近いマンションではクルマ(自家用車)の利用率は下がる傾向にあります。都内の駅チカ物件では、あまりに駐車場が多すぎると、埋まらないリスクが大きくなります。 一般論をいえば、理想的な駐車場率は都心部や交通便利な場所で85%程度、郊外マンションで100%といわれています。しかし、実際は都心部なら50%あれば十分で、都心より少しはずれた準郊外で85%、郊外で100%、といったところでしょう。 ただ、これらはファミリー向けマンションの話で、DINKSや独身者向けの住戸があるマンションは、もう少し駐車場率は低くても大丈夫です。 駐車場は広さや車路幅も大事 駐車場は、その広さも大事です。区画が小さな駐車場だと、利用できるクルマの車種が限られるので、3ナンバーでも入れる広さ、ミニバンでも入れる高さが必要です。3ナンバー車の場合、1台分として5.5m×2.7mは最低限必要です。平面駐車場なら高さの心配はありませんが、立体駐車場の場合は、ミニバン対応か確認しましょう。 駐車場への車路の幅や切り返しスペースも見逃さないように。車路の幅は6m程度は必要です。切り返しスペースは、車路の奥にに位置する駐車スペースにクルマを出し入れする場合に必要になります。これが確保されていないと、遠い位置からバックで車庫入れしなければならなくなり不便です。 出入路の傾斜はきつすぎないか? 駐車場は立体式と自走式があります。使いやすいのは自走式であるのは言うまでもありません。また、機械式、立体式は管理コストや修繕費も高いので、できるだけ自走式が好ましいでしょう。 大規模マンションや高級マンションでは、自走式駐車場が地下に設置されていることが多いです。地下駐車場はセキュリティ面でも優れていますのでおすすめです。ただ、一つ大事なチェックポイントがあります。それは出入路の傾斜角です。 建築基準法では、マンションの大規模駐車場では、出入路の傾斜角を1/6までとしています。1/6というのは結構な勾配で、乗車人員が多いと、登り初めでクルマの排ガスパイプを擦ってしまうことがあります。また、登り切ったところでクルマの腹をすることもあります。 きちんとした設計のマンションなら、傾斜路の始まりと終わりは、勾配を緩くしています。多くのマンションはそういう配慮がされていますが、なかには「底を擦ってしまいそう」な出入路や、急斜面急カーブのジェットコースター型の出入路のマンションもあります。新築マンションの場合は、駐車場の出入路の傾斜をきちんと確認しましょう。

マンション「内廊下」「外廊下」のメリットとデメリット

高級マンションで多いのが「内廊下」。廊下が建物内に入っているマンションです。廊下の床にカーペットが敷いてあり、「ホテルライク」と形容されることも。一方、多くのマンションは、廊下が外気に面している「外廊下」です。それぞれのメリット、デメリットをまとめてみました。 内廊下のメリット タワーマンションの形は上から見るとほぼ正方形。「口」の字状に住戸が配置され、中央部にエレベーターが配置され、各戸に廊下が延びています。この廊下は屋内に配置され「内廊下」(屋内廊下)と呼ばれます。内廊下にはカーペットが敷かれ、換気・冷暖房が効いていることが多いです。 タワーマンション以外でも、最近の高級マンションは内廊下を採用しています。 内廊下のメリットは、なんといっても、エレベーターを降りてから雨風の影響を受けずに各戸まで歩けることです。廊下も外廊下よりも広くとられています。これは、法規によって、内廊下は十分な廊下幅が求められているからです。 そして、ホテルライクな高級感のある雰囲気も魅力です。これも大きなメリットと言えるでしょう。 内廊下のデメリット 一方、内廊下にはデメリットもあります。最大のデメリットは管理コストが高いこと。内廊下は強力な換気システムが求められますし、空調も必要です。冷暖房設備のランニングコスト、メンテナンス費用は、すべて入居者の負担になります。空調設備費用は外廊下では全くかからないコストです。 また、防災計画上でも、内廊下は外廊下より評価は下がります。理由は、外廊下のほうが火災時の排煙性能に優れているからです。建物の火災での死因は煙による有毒ガス中毒が最も多いので、排煙性能を重視しているのです。内廊下でも排煙機能はついていますが、外気には勝てません。 もう一つ重要なのは、通風の問題です。内廊下マンションでは、角住戸以外の住戸は一面しか外部に面してないため、風が抜けないのです。 最近のマンションは24時間換気システムが導入されていますので、各住戸の換気自体は可能です。ただ、24時間換気システムだけでは、空気の入れ換えに限界があり、梅雨時に部屋に湿気が貯まりやすいです。カビの発生の原因となる可能性が高いです。 外廊下なら、たいていのマンションは玄関側とリビング側に窓が付いていますので、風が吹き抜けます。内廊下マンションではそうした通風が得られません。 中央が吹き抜けのタワーマンションは? タワーマンションでも、建物の中央部分が大きな吹き抜けになっているものもあります。この場合は、エレベーターから各住戸までの廊下は外廊下になっています。 外廊下とはいえ、風が内部に吹き込んでくることはあまりありませんので、荒天時でも廊下がびちゃびちゃになったりすることはありません。 中央部が外廊下の場合は、普通の外廊下マンションほどの通風は望めませんが、内廊下よりはマシです。廊下の空調管理費もかかりませんから、合理的な設計といえます。 セキュリティ面では 内廊下は、建物内に廊下があるので、外部から廊下へ直接侵入することはできません。そのため、セキュリティ面では外廊下より優れているといえます。 ただ、内廊下のセキュリティ面の問題を指摘する人もいます。内廊下は外から見えないため、不審者がいてもわかりにくいのです。 外廊下の場合、近くに他のマンションや家、ビルなどがあれば、そこからの視線があります。したがって、不審者としても、「どこから見られているかわからない」という意識が働き、防犯上の利点になります。一方、内廊下の場合、こうした「外からの視点」がありませんので、セキュリティが意外と甘くなることがあるのです。 もちろん、高級マンションではまず間違いなくオートロックが設置されていますし、内廊下では死角のないように防犯カメラは設置されています。とはいえ防犯カメラは常に誰かが監視しているわけではないので、「外からの視点」があったほうがいい、というわけです。 このように、内廊下、外廊下、それぞれメリットデメリットがあります。どちらが優れている、と一概にはいえません。 ひとつ間違いないこととして、内廊下のマンションを買う場合、できれば通風のいい角住戸がいいでしょう。

既存不適格マンションの問題点。転売時に買い手が付くか?

世の中には「既存不適格」のマンションがあります。既存不適格とは、着工時には適法だったものの、工事中や完成後に建築基準法の改正や都市計画変更などがあり、法令に適合しない部分が生じた建築物です。既存不適格マンションは、購入時には注意が必要です。 違法建築物ではない 既存不適格建築物は、違法建築物とは異なります。違法建築物は着工時から法令に違反して建てられた建築物ですが、既存不適格は着工時は合法だったものです。そのため、住み続けても違法ではありません。 たとえば、すでに建っている「マンションA」のエリアで容積率や高さ制限が変更になり、同じ大きさのマンションを建てることが禁じられたとします。このとき、「マンションA」は既存不適格ですが、違法ではありません。マンションAの住人は合法的に住み続けることができますし、売買も可能です。 新築マンションでも不適格が 中古マンションだけでなく、新築マンションでも、既存不適格が問題になることがあります。建築確認申請審査を終了し、着工後の工事期間中に、建築基準法の改正や都市計画変更などが公示されて、マンション完成時に「既存不適格建築物」になってしまうケースが考えられます。 こうした「完成時不適格マンション」は、偶然既存不適格になったとは限りません。法令変更を察知したデベロッパーが、駆け込みで建築したものもあります。 実際にあった話としては、、東京のあるエリアで高さ規制の変更が公示された後、中堅デベロッパーが、新規制を上回るタワーマンションの建築確認申請を出し、施行される前に審査終了し着工しました。 このマンションは完全に合法ですが、建ったとたんに既存不適格になってしまったわけです。それでも分譲され、時間はかかりましたが全戸完売したようです。 重要事項説明で伝える義務 こうした「既存不適格の新築マンション」については、販売業者は販売時に、「既存不適格建築物である」旨を購入予定者に知らせなければなりません。実際には、重要事項説明書で「現在の法令に適合しておらず、建て替えるときに同じ大きさの建物が建てられない」などという表現で伝えられます。この重要事項説明を聞いた上で、購入者はイヤなら買わなければいいのです。 ただ、法令に詳しくない人は、既存不適格と聞いてもぴんときません。業者に説明を求めても、「将来建て替えるときに、同一の高さのマンションが建てられないというだけです。70年や100年後のことです」などとかわされることが多いでしょう。 「近くに同じ高さのマンションは今後建ちませんから、眺望は保証されたようなものですよ」などと、デメリットをメリットに言い換えて説明する不動産業者もいます。 100年もつなら問題ない? 既存不適格物件とはいえ、100年間建物がもつのなら問題ない、と考える人もいるでしょう。100年後には法律がどう変わっているかわからないし、そんなこと気にしても仕方がない、という意見もあります。住み続ける前提ならば、それはそうかもしれません。 一方で、既存不適格のマンションには明快なデメリットもあります。最大のデメリットは、転売しにくいという点でしょう。中古物件として売却するときも、当然、重要事項説明で購入者に説明しなければならないのですが、新築時には「あと100年大丈夫」とあなたが思って購入した物件も、中古となるとそう気楽に構えられるものではなくなります。 最後はババ抜きのババになる 中古として30年、40年、50年と経つうちに、「あと70年は大丈夫」「あと60年は……」「あと50年くらいは……」と、先行きが短くなっていきます。既存不適格にもいろいろな種類がありますが、同じ大きさで建て替えられる場合は、大きな問題にはなりません。問題なのは、容積率が低くなったりし、高さ制限が厳しくなったりして、同じ容積での建て替えができなくなってしまった物件です。 こうした既存不適格マンションは「同じ大きさで建て替えのきかない問題物件」として扱われるようになり、ババ抜きのババと化す可能性が高くなります。 そういう将来が想像できるマンションを購入したい人は少ないですから、転売時にどうしても不利になります。似た条件の適格マンションよりも売却価格は低くなるでしょうし、築年数が深まるにつれ買い手が付かなくなる恐れもあります。総合的に考えて、既存不適格物件は買うべきではない、というのが当サイトの結論です。 深刻な問題でない場合も どうしても買いたい物件がある場合は、建て替えるときにどの程度の建物を建てられるのかをきちんと確認したうえで、それに見合った価格であるかどうかを判断してからでしょう。 仮に2分の1の大きさの建物しか建て替えられないのだとすれば、相場価格の2分の1で買うべきです。一方、既存不適格とはいえ、不適合内容が軽微なものだったり、敷地に余裕があるなどして、同じ容積の建物を建て替えられる物件なら、それほど深刻な問題ではないと考えることもできます。

建物を知る

ラーメン構造と壁式構造のメリットとデメリット

マンションの建築構造は「鉄筋コンクリート造」が主流です。鉄筋コンクリート造には、大きく分けて2種類があります。「ラーメン構造」と「壁式構造」です。比べた場合、どちらが良いのでしょうか? ラーメン構造のメリット、デメリット 「ラーメン構造」の「ラーメン」とは、ドイツ語で「枠」という意味。柱と梁という「枠」で建物を支えます。多くのマンションは、この「ラーメン構造」を採用しています。 ラーメン構造のメリットは、柱と梁を太く大きくすれば、高く大きな建物を建てることができること。これにより、室内空間も広くとれます。また、「枠」で建物を構成しているので、住戸内の「壁」を自由に移動できるというのもメリットです。構造に影響のない専有部分内部の壁を取り払うことが可能なので、間取り変更やリフォームがしやすいのです。 一方、デメリットとしては、室内に梁や柱が張り出してくること。結果として、居室に「でこぼこ」が生じてしまいます。 居室外に柱や梁を出す工法もあります。これが「アウトフレーム工法」と呼ばれるものです。柱や梁がベランダに出るようする方法で、居室内のでこぼこが解消されます。しかし、そのぶんベランダは狭くなりますし、梁が室外にあるため、窓の大きさが小さくなるというデメリットもあります。 その問題を解消したのが「アウトフレーム逆梁工法」。これは、梁をスラブの上に乗せるという工法で、居室内のでこぼこが解消され、窓も大きくとれます。ただし、耐震性がやや劣るので、それを補うために建設コストが高くなるというデメリットもあります。 壁式構造のメリット、デメリット こうしたややこしいことをせずに、室内の梁や柱を解消できるのが、壁式構造です。これは、マンションの「壁」という面で建物を支える構造です。建物を支える壁を「構造壁」「耐震壁」などと呼びます。 壁式構造のメリットは、住戸内に梁や柱がないことです。また、壁式構造は地震にも強く、阪神大震災では1棟たりともつぶれなかったという実績もあります。また、隣戸との壁が厚くなるので、遮音性も高いというメリットがあります。 デメリットとしては、壁式構造は、原則として高さ15mまでの建物にしか使用できないことです。マンションの場合は、おおむね4~5階建てが限度で、低層マンションのみに利用できます。最近は、例外として、日本建築センターで「構造評定」を受ければ、9階建てまででも使えるようになりましたが、それでもまだ多くはありません。 壁式ラーメン構造とは? 折衷型として、ラーメン構造と壁式構造をあわせた「壁式ラーメン構造」というものもあります。おもに平らな柱を使って構成するマンションで、壁式構造の「耐力壁」は戸境壁部分だけで、室内にはありません。それにより、室内のリフォームなどがしやすくなっています。。 全体的には、壁式構造は、ラーメン構造よりもメリットが多いといえます。低層マンションを買う場合は、壁式構造がおすすめです。

新築マンションの「設計図書」はどう見るか? モデルルームでチェックすべきポイントを簡単解説。

新築マンションを買うときに必ず訪れるのがモデルルーム。きれいなインテリアに惑わされがちですが、必ずチェックすべきなのは「設計図書」(セッケイズショ)という図面です。設計図書とは、建物を建てるときに必要な設計関係の図面一式をまとめたもので、マンションの販売センターには必ず備え付けられています。 ただ、この設計図書、かなり専門的。きちんと見るには相当な時間がかかります。ここでは、短時間でチェックできるポイントを簡単にまとめました。 地質調査書 デベロッパーがマンションを建てるとき、地面に穴を掘って地質を調査します。これを「ボーリング調査」といいます。地質調査書は、ボーリング調査の結果を示すものです。 ここでチェックすべきなのは「N値」。N値は、土の硬さの程度を示したもので、数字が大きいほど硬い土です。 N0は非常に軟らかく軟弱な土で、数値が上がるにつれ硬い土になっていき、N50が最大です。N50以上の地層もN50で示します。 N50であれば重い構造物でも支えることができます。したがって、高層ビルやタワーマンションでは、杭をN50の深さまで掘り、建物の基礎とするのです。 そのため、地盤をチェックするには、N50が地下どのくらいの深さにあるかをみるとわかります。一概にはいえませんが、おおむね深さ35m以内にこの層(N値50以上)があれば、優れた地盤と考えていいでしょう。 配置図 敷地全体に建物がどう配置されているかを示すのが「配置図」です。敷地の境界、建物の方位と位置関係がわかります。購入を検討している部屋の向きが正確にわかりますし、ベランダから隣地までの距離なども数字で確認しておきます。 タイプ別平面図 住戸のタイプ別に、間取りを詳しく表示したものが「タイプ別平面図」です。購入を検討している住戸の間取りを確認すると同時に、上下左右の間取りも必ず確認しましょう。 寝室の上がリビングだったり、隣が水回りスペースだったりすると、寝るときに気になるかもしれません。できるだけ、寝室の上は寝室、水回りの上と横は水回り、という間取りがいいでしょう。 矩計図 矩計図は、「かなばかりず」と読みます。矩計図とは、各階の垂直方向の寸法を仕様を描いたものです。マンションの一部を切断して、寸法などを細かく記入した詳細な断面図です。 矩計図でわかることはいくつかありますが、重要なのは階高です。階高とは、コンクリートの床から上階のコンクリートの床までの高さのこと。高級マンションほど階高が大きくなる傾向があります。 そのほか、購入を検討している住戸について、室内の天井高、床と天井の仕上げなどを確認します。最近のマンションなら、二重床、二重天井になっていることが多いですし、そのほうがいいでしょう。階高は2900ミリ以上あれば安心です。 展開図 展開図とは、各住戸の周囲の壁を室内側から横から見て描いた図です。壁の仕上げやドア、窓の位置、寸法、仕様などがわかります。ドアや窓の形などが一目でわかりますので、イメージ通りか確認しておきましょう。 床伏図、梁伏図 真上から見下ろした図面を「伏図」と呼びます。床の状態を描いたものを「床伏図」、梁の状態を描いたものを「梁伏図」といいます。 床伏図は、床の仕上げ材を剥いで上から見た図面で、床の構造を示します。梁伏図は、軸組の様子を示します。マンションの床の厚さや梁の位置を確認します。スラブ(床のコンクリート)で段差がある場合(段差スラブ)、将来のリフォームに影響します。 特記仕様書 図面に記載されていない材料や施工方法、仕上げなどで、注意すべき点を記載したリストが「特記仕様書」です。重要な項目が書かれていることが多いので、必ず目を通しましょう。 いろんな図面を何度も見る 設計図書を読み解くカギは、「いろんな図面を何度も見ること」。 モデルルームに行ったときに、上記のポイントだけでも絞って見ていくと、だんだんその内容の差異がわかるようになっていきます。すると、「このマンションは高級仕様だな」とか「このマンションはコストを切り詰めているな」などということも、なんとなくわかっていきます。 コストを切り詰めるのが悪いわけではありません。コストを切り詰めたマンションなら、その分価格が安ければいいわけです。つまり、価格相応のマンションかどうかを見極めるのに、設計図書を読み解く力が必要になってくるのです。 もちろん、設計図書は、価格を知るための手がかりだけではなく、遮音性能や修繕のしやすさ、バリアフリー対応など、さまざまなことを教えてくれます。自分が重視するポイントに対応しているマンションかを、知ることができる図面なのです。

マンションのコンクリート強度の見分け方。「N値」とは何か?

マンションの基本的な構造部材がコンクリート。「コンクリートなんてどれも一緒」などと思っていませんか? そんなことはありません。ここでは、マンションの耐久性を左右するコンクリート強度について、ご説明しましょう。 30Nなら100年持つ マンションの寿命を左右するのが、コンクリート強度です。コンクリート強度は、「設計基準強度」という数値で表示されます。これは、1平方ミリメートルあたりどれくらいの圧力をかけて壊れないかを計り、ニュートン(N)で表示するものです。たとえば、30Nというのは、重量3000トンを1平方メートルで支えることができる強度となります。この数字を「N値」といいます。 コンクリート強度が高いと、マンションの寿命も長くなります。日本建築学会が定めた耐久設計基準強度では、18Nで30年、24Nで65年、30Nで100年の間、大規模修理が不要とされています。 ここでいう大規模修理とは、コンクリートの躯体に対する修理が不要という意味で、建物外装全体を修繕する「大規模修繕」とは意味が異なります。要するに、コンクリートの耐久性を示す年数です。長期優良住宅の基準では、耐久性基準強度が30N以上です。 さらに、耐久設計基準強度では「供用限界期間」も示されていて、18Nが65年、24Nが100年となっています。30Nは供用限界期間は示されていません。 タワーマンションには「150N」も 計画共用期間としては、18Nが「一般」、24Nが「標準」、30Nが「長期」、と表現されています。少し前までは21N程度のマンションが多かったですが、最近の中低層マンションは24N程度が主流です。超高層マンションでは、60Nを超える超高強度コンクリートが使われています。タワーマンションでは、150Nという非常に強いコンクリートが使われていることもあります。 ただ、コンクリート強度は、一つのマンションですべて同じではありません。先ほどのタワーマンションでも、150Nが使われているのは1階部分のみ。上層階にいくにつれ、コンクリート強度は下がっていきます。理由は簡単で、下の階は上の階の重さを支える必要があるためです。 コンクリート強度を確認するには コンクリート強度を確認するには、マンションの「設計図書」を見せてもらい、自分の階の「耐久設計基準強度」をチェックします。新築マンション場合は、モデルルームにありますし、中古の場合は、仲介業者に依頼すれば見せてもらえるでしょう。 ただ、この耐久設計基準強度は、あくまでも目安にすぎません。「60Nなら100年持つ」といっても、建築後100年経ったマンションは日本には存在しませんから、実証されたわけではありません。 逆にいうと、18Nなら30年で壊れる、というわけでもありませんし、24Nなら65年持つ、と保証されたわけでもありません。コンクリートは塩に弱いので、海に近いマンションなら設計強度よりも寿命が短いこともありますし、内陸でよく手入れされたマンションなら、24Nでも100年持つかもしれません。 N値が低くても大丈夫? 一般に、低層マンションのN値はタワーマンションに比べて小さいですが、低層マンションのコンクリートはタワーマンションのような重さを支える必要はありませんし、上空の強い風圧にさらされるわけでもありません。低層マンションのN値が低いのは、高い耐久性能を必要としていないから、ともいえます。低層マンションなら、N値が低くても、それ自体は問題ではありません。 ただ、新築物件を買うのなら、24Nくらいの物件にしておきたいところです。また、コンクリート強度が周辺の同じようなマンションより低いのなら、気をつけた方がいいでしょう。といっても、コンクリート強度の違いに気づくのは難しいことです。マンションを購入する際にモデルルーム巡りをして、こうした数値にも気を配り、自分なりの「相場」を形成しておくのがよさそうです。

マンションの階高、躯体天井高、室内天井高の違いとは?

マンションを購入するときに気になるのが、天井の高さ。これを「天井高」といいます。天井高には躯体天井高と室内天井高があります。また、階の高さを「階高」といいます。これらの違いについて説明しましょう。 重要なのは躯体天井高 まず、「階高」とは各階のコンクリートの床(スラブ)の上面を基準にした高さです。コンクリート間の高さといってもいいでしょう。 つぎに、「躯体天井高」とは、階高から天井のスラブ厚を差し引いたものです。天井のスラブは共有部分で、階高から共有部分を差し引いた専有部分の高さといってもいいでしょう。躯体天井高とは、所有者が内装などで自由に変更できる空間を示します。 躯体天井高が高ければ高いほど、将来の配水管のメンテナンスや取り替えがしやすく、リフォームによる間取りの変更などの自由度も高まります。 マンション分譲時のパンフレットに記載されている「天井高」は、「室内天井高」を指します。この躯体天井高からさらに床や天井の仕上げ部分を差し引いたものです。 たとえば、水回りの配管のために、二重床になっている場合はその厚さを差し引きます。天井も、電気配線や照明器具の取り付けのため二重天井になっていれば、その厚さを差し引きます。 つまり、マンションでは、住戸内の高さについて、「階高」「躯体天井高」「天井高(室内天井高)」の3つがあり、この順で高さが低くなります。もっとも重要なのは、専有空間の高さを示す躯体天井高といえます。 9割以上が2550mm以上 住宅性能表示制度では、新築マンションの「維持管理・更新への配慮」の評価対象の1つとして、躯体天井高を表示するように定められています。したがって、マンション購入時には、自分が申し込む住戸の躯体天井高を確認することができます。 ただ、同じ住戸内でも躯体天井高は全て同じではありません。廊下とリビングでは高さが異なったりします。配管のため天井を下げていることもありますし、梁が天井からはみ出ていることもあります。 住宅性能表示制度では、最も低い部分の躯体天井高と、それがどこなのかをを表示することになっています。 最新のデータでは、住宅性能表示制度を利用したマンションのうち、躯体天井高で最も多いのは2550mm以上2650mm未満で36.1%、次いで2650mm以上2750mm未満で33.1%です。2750mm以上が22.9%ある一方で、2550mm未満のマンションは8%程度にすぎません。最近のマンションは大多数のマンションが2550mm以上です。 これから新築分譲マンションを買う場合は、最低でも2650mm以上で、できれば2750mm以上が望ましいでしょう。床が直床の場合は、最低2550mm以上でも許容範囲です。

マンションの杭基礎と直接基礎の違いとは?

建物を地面としっかり結びつけるのが「基礎」です。マンションの基礎は、大きく分けて「杭基礎」と「直接基礎」があります。 地盤が良ければ直接基礎 杭基礎とは、地面の深い位置まで杭を打ち込んで、マンション全体を支える基礎です。マンションの立つ地盤が軟弱でも、地下深くの固い地盤まで杭をのばして建物を支えるわけです。 直接基礎とは、マンションの建物全体を、直接地面で支える基礎です。マンションの建つ地盤が硬ければ、こうした直接基礎が使えます。直接基礎にもいくつか種類がありますが、マンションの直接基礎はおもに「ベタ基礎」と呼ばれる工法を使います。 逆にいうと、直接基礎のマンションは、地盤のよい立地だということでせす。 杭が長くていいことはない 日本の大都市は主に平野部にあり、平野部では地盤の良好な場所は限られます。そのため、多くのマンションは杭基礎で建てられています。とくに、湾岸地域の埋立地に立っているタワーマンションは、ほぼ100%が杭基礎です。埋立地の場合、硬い地盤は地下50m程度は掘り下げないと行き当たらないので、杭はかなり深いところに届いています。 杭基礎の杭は、長くていいことはありません。杭が長いほど折れやすくなりますので、より頑丈なものを作らなければならなくなり、建設費がかさみます。 そのため、マンションを買うならできれば直接基礎の物件がいいでしょう。ただ、直接基礎の物件は少ないですから、そこにこだわりすぎると買えるマンションは限られてしまいます。 杭基礎でも建物の安全性に問題はないのは、言うまでもありません。購入する場合は、できれば杭の短い物件がいいでしょう。基礎の深さは、販売時に「設計図書」を見ればわかりますし、わからなければ販売員に尋ねてみるといいでしょう。

マンションの地下住戸のメリット、デメリット

最近のマンションで増えているのが、地下(半地下)住戸です。地下だけで分譲するケースはあまりなく、1階住戸とセットの「メゾネット」形式で販売することが多いです。 一方、半地下住戸は、そのフロアのみで販売されることもあります。地下住戸、半地下住戸のメリットとデメリットを考えてみましょう。 第一種低層住居専用地域に多い 地下住戸、半地下住戸が設置されているマンションが多いのは、第一種低層住居専用地域です。第一種低層住居専用地域は、ほとんどの場所で高さ制限が厳しく設定されていて、10m以上の建物を建てることができません。容積率も厳しく、おおむね100~150%です。このため、マンションは3階建てまでしか建てられません。 デベロッパーとしては、これでは販売面積が小さくなってしまいます。少しでも販売面積を稼ぐため、建築基準法の地下住戸の容積緩和措置を活用します。 この措置を使うと、地下の面積を法定延べ床面積に入れないですむため、マンション全体で、より広い専有面積をとることができます。デベロッパーとしては、地下を販売住戸に含めることで、分譲住戸の総専有面積を増やすことができ、収益を上げやすくなるのです。 問題は湿気 地下住戸、半地下住戸の最大の問題点は湿気です。地下や半地下住戸といっても、窓があり、その前にはドライエリアが設けられていますから、ある程度の風通しと日照は確保されていることが多いです。 とはいうものの、住戸の横は地面ですから、周囲の土から湿気が家の中に入り込んできて、年中じめじめします。そのため、換気装置を24時間回し続けることになります。 豪雨、洪水が心配 豪雨のときは心配です。地下住戸の生活排水は、いったん貯留槽に入れ、それをポンプでくみ上げて下水道に流すのですが、豪雨で下水道がパンクすると、下水が住戸内に逆流してくるおそれがあるのです。 何より怖いのは洪水です。その地域で洪水が起きたら、地下住戸が真っ先に浸水するのはいうまでもありません。ハザードマップを見て、そのマンションのあるエリアが、過去に浸水したことがある場合、購入を控えた方がいいでしょう。

マンションの「遮音等級」の見方。「L-55」とか「D-50」はどういう意味?

最近のマンションで重視されるのは「遮音性」。上の階で走り回ってもうるさくないとか、大声を出しても隣に聞こえないとか、そういう遮音性能が大事です。では、これはどこを見たらわかるのでしょうか。 床はLL-50が標準的 遮音性能は、床L、壁はDで示されます。どちらも基準は50です。ややこしいのは、Lは小さい方がよく、Dは大きいほうがいい、という点です。 たとえば、床の遮音性は、L-40なら気配は感じてもほとんど感じない程度。L-45はスプーンを落とすとかなり聞こえるが、人の歩行音は意識しない程度。L-50はいすを引きずる音や歩行音が小さく聞こえる程度です。 L-55になると、歩行音が聞こえ、いすをひきずる音が激しく聞こえる。L-60となると、スリッパで歩く音までよく聞こえる、という程度です。 床の衝撃音に関してはLH(重量衝撃音)とLL(計量衝撃音)に分けられます。床衝撃音の指標として、一番使われやすいのがはLL値です。最近はLL-50以上のマンションがほとんどで、LL-55以下の物件はかなり少なくなっています。 マンションを購入する基準としては、LL-55あれば十分で、LL-50なら優れている、と考えればいいでしょう。新築マンションはLL-50以上が標準的です。 壁はD-50が標準的 壁の衝撃音D値は、D-40だとピアノの音がはっきりわかり、隣戸の生活行為がある程度わかる。D-50は、隣戸の会話がほとんど聞こえず、日常生活で気兼ねなく暮らせます。 D-55だと隣戸の気配も感じず、D-60はカラオケパーティーを行っても問題ない、という程度です。 近年のマンションでは、D-50が標準的で、遮音のしっかりしているマンションはD-55やD-60となっています。ピアノの防音室がD-55くらいですので、D-55のマンションがあれば、子どもがピアノを習っても周囲に気にせず練習ができる、という感じです。 スラブは床板20cm、壁18cmが目安 モデルルームに行くと、コンクリートブロックのような見本がおいてあります。これは壁などの厚さを示す実物見本で、「スラブ」といいます。スラブについては、床板で20センチ以上、隣戸との壁で18センチ以上あることを目安にしましょう。 間取りを見るときは、隣戸の水回りと自戸の寝室が隣接していないかも確認しておきます。水回りと接している部屋は、水音がどうしても響きます。できるだけ寝室と水回りは離れていたほうがいいでしょう。

機械式駐車場と自走式駐車場のメリットとデメリットを比較する。イチバン人気は地下駐車場の平置型

クルマを持っている人にとって気がかりなのが、マンションの駐車場の形態。自走式で地上の区画に置ける「平置駐車場」を望む人が多いですが、立地のいいマンションになるほど機械式の「立体駐車場」が多くなります。そのメリットとデメリットを比較してみましょう。 メリットが多いのは自走式 自走式の平置駐車場にもいくつかタイプがありますが、都市部のマンションなら、地下か1階に駐車エリアを配置していることが多いです。郊外のマンションなら、建物横の敷地に屋根なしの平置き駐車場を配置していることもあります。 自走式の最大のメリットは、余計な機械操作がなく、クルマに乗るための作業が簡単なこと。マンションの出入口を出て、自分の駐車区画まで歩いて乗るだけです。そのため、クルマを所有するマンション購入検討者には、平置型駐車場がイチバン人気です。 ただ、自分の駐車区画がマンションの出入口から近ければ便利ですが、遠いとクルマに乗るとき長く歩かねばならないので、やや不便です。そのため、出入口から遠くなるほど駐車場代を安くしている管理組合もあります。時間をとるかお金を取るか、よく考えて駐車場を選びたいところです。 地下駐車場や建物1階の駐車場は、屋根があるのも大きなメリットです。天候が悪くても雨具なしでクルマに乗れますし、クルマが傷みにくいという長所もあります。また、地下駐車場は管理が行き届いているので、愛車が盗難にあったり、いたずらの被害を受けるリスクも低いです。 一方、自走式でも屋根なしの屋外型駐車場だと、クルマは雨に打たれ日光にもさらされますので、クルマが傷みやすいというデメリットがあります。雨が降っていたら乗るときにも大変ですし、地下に比べると盗難などの被害にも遭いやすいでしょう。 多数のクルマを収納するなら機械式 機械式駐車場はタイプがいくつかありますが、マンションの場合は、2段か3段に積み上げられた形で、上下左右にクルマを移動させる形が一般的です。それぞれのブロックごとにリモコンがあり、出庫時にはそれを操作します。 機械式駐車場のメリットは、狭い敷地に多数のクルマを収納できること。そのため、多くの希望者に駐車区画を行き渡らせることができます。 それと、風雨にさらされないので、クルマが傷みにくいことメリットでしょうか。とはいえ、それ以外には、利用者個人にメリットは見当たりません。 デメリットは出庫時に時間がかかること。レールぴったりに車庫入れする必要があるため、車庫入れが苦手な人にはストレスにもなるでしょう。また、子どもがいたら機械が動くとき目を離せないことなどがあります。 さらに、機械式駐車場は、大規模修繕時のメンテナンス費用が高いという難点もあります。クルマの高さの制限もあるので、車高の高いクルマは入れられない場合もあります。デメリットだらけですね。 自走式の平置型が一番 結局のところ、駐車場は、自走式の平置型が一番です。さらにいえば、地下駐車場はセキュリティ上からも、クルマの保存の面からも、悪天候でも使いやすいという点からも、最も優れています。そのため、選べるなら地下駐車場の平置き型自走式駐車場が一番でしょう。 次が屋外の平置型駐車場、最後が機械式の立体駐車場です。立体駐車場でもタワー型のように上下が大きくなるほど出し入れに時間がかかりますので、できれば2層か3層程度が望ましいでしょう。

間取り

マンションは「南向きがいい」は本当か?

マンション購入時に気になるのは「方角」。住戸の方角で人気が高いのは日当たりの良い南向き、次が東向きです。当然、方角は価格に反映します。 南向きは昼間の熱を夜に放散 マンションで人気の南向き。日中に長い時間太陽の光が差しますから、部屋は明るいですし、冬は暖かいです。 マンションはコンクリートでできています。南向きの部屋では、日中の太陽熱をコンクリートが吸収し、夜になって外気温が下がると、その熱が室内に放散されます。そのため、冬は夜でも暖かく、外が0度でも室内は暖房なしで10度以上の気温だったりします。 一方、夏も昼間の太陽熱が夜に室内に放散されるのは同じです。そのため、真夏の夜はエアコンなしでは夜眠れなくなる、という人もいます。昼間留守にしていると、日中は部屋を閉め切っているため、夜は居室全体が蒸し風呂のようになっていることもあります。 とくに、タワーマンションの上層階の南向きは、夏の暑さはかなり厳しいです。 東向きより西向き? となると、南向きよりも、適度に日が当たる東向きや西向きのほうが良い、という考え方も出てきます。東向きと西向きでは、人気があるのは東向きですが、これは午前の日当たりか、午後の日当たりかという差になります。 「早起きするなら東向き」「西日はきつい」という意見が強く、東向きのほうが西向きより人気です。そのため、価格は西向きのほうが安いです。日の当たる時間に大差はありませんから、西向きのほうが割安な分、選ぶなら西向きがいい、という考え方もあります。 北向きは日当たりが全くありません。そのため、夏は涼しく、冬は寒いという特徴があります。北向き住戸は人気がありませんが、そのぶん北向きは価格が圧倒的に安いです。 また、北向きは日が差さない分、景色を見るのに適しています。そのため、タワーマンションの中上層階では北向きも意外に人気がありますし、子供がいない方なら、北向きでOK、という人も多いようです。 マンションは風通しも大事 北向きの不安点は、日当たりがないと部屋がカビてくるのではないか、ということです。これに関しては、日当たりと湿気にはあまり相関関係はなく、北向きの部屋だからカビやすいという事実はありません。 カビを防ぐには湿気がこもらないようにすることが大事です。そのためには、風通しを良くすることです。マンションは密閉性が高いため、湿気がこもりやすいという性質があります。そのため、風通しは大事です。 風通しの良いマンションとは、異なる二方向(北と南、西と北、など)に外気に面した窓があるマンションです。同じ方向に窓が二つあっても風通しは得られませんし、一方の窓が内廊下に面していても、やはり風通しは良くありません。

「センターイン型」「田の字型」間取りのメリット、デメリット

マンションの間取りは、大きく分けて「センターイン」と「田の字」の2種類があります。高級マンションで使われるのはセンターインですが、それぞれのメリット、デメリットを考えてみましょう。 センターインが良いと言われる理由 マンションの良い間取りは「センターイン住戸」と言われます。これは、玄関を住戸の奥行き中間付近に設けた間取りです。 中間に玄関があると、各居室への廊下が短くてすみます。そのため、廊下面積を少なくし、リビングや寝室といった居室面積を広くとることができます。 また、リビング、キッチンなどの「パブリック部分」と、寝室・子ども部屋などの「プライベート部分」を分離することもできます。これを「PP分離」ということもあります。 さらに、角部屋以外でも、外部に面するバルコニーを2面設けることが可能になります。間取りをうまく配置すれば、キッチンから玄関横へ「勝手口」を設けることもできるのです。 センターイン住戸のデメリットは、建設費が高くなること。工事が多少複雑になるため、田の字型に比べて建設費が4~5%高くなります。それは当然販売価格に反映されます。とはいえ、面積あたり単価が5%高くなっても、廊下が短ければ利用できる室内面積も広くなるので、コスト的にはそんなに気にしなくてもいいでしょう。 田の字型は「中洋室」が課題 田の字型住戸は、住戸間口の中間に玄関があり、廊下が居室内を貫く形で配置されている間取りです。玄関から見て一番奥がリビングで、廊下を挟んで居室や洗面所などが田の字型に配置されているので、この名があります。 田の字型には「縦長リビング」と「横長リビング」があります。縦長リビングは、リビングと並ぶ形でバルコニー側に居室がある形。横長リビングは、リビングがバルコニー側いっぱいに広がっていて、バルコニーと外廊下側の中間に居室が設けられます。この部屋は「中洋室」(和室なら「中和室」)と呼ばれます。 田の字型住戸での欠点は、縦長リビングの奥側(通常はダイニングエリア)や「中洋室」の、採光が悪いという点です。とくに「中洋室」はエアコンの設置ができない場合が多く、空調を使う場合はリビング側のものを使うことになり、経済的ではありません。 また、田の字型住戸は、その形状からして、どうしても廊下が長くなります。そのため、専有面積の少なからぬ部分が廊下に食われてしまい、実質的に利用できる面積が少なくなってしまうという欠点もあります。 プライバシー性をどう考えるか 田の字型がセンターイン型に比べて優れている点はあまりありません。強いて言えば、リビング隣の部屋のプライバシー性が低いため、ここを子ども部屋にしたら親の目が届きやすい、という程度でしょうか。 マンションというと、プライバシー性ばかりが優先されますが、逆にプライバシー性で劣ることをメリットと考えることができれば、田の字住戸にも救いがあるといえるかもしれません。

マンションに和室は必要か? 3LDKなら不要!

1990年代までは、マンションでも和室は付き物でした。しかし、2000年代に入ると、和室のないマンションが増え始め、最近の分譲マンションで和室付きは少数派です。とくに、3LDKで和室を配したマンションの間取りは少なくなっています。和室はマンションに必要ないのでしょうか? 和室が減少した理由 マンションに限らず、一戸建てでも和室は減少気味です。それには理由があります。まず、和室のデメリットとしては、畳の上に布団を敷いて寝ることになる点です。布団はベッドに比べると硬く、快適でないと考える人が増えています。 床に近い位置で寝るためホコリをすいやすいというデメリットもあります。そしてなにより、布団の上げ下ろしが面倒、という点もあげられます。和室でも布団を敷きっぱなしにしていればいいのですが、布団敷きっぱなしはだらしない、と思われやすいので、主婦に嫌われるのです。 和室の使いみちがない そもそも、「和室でなければならない」というシーンは、日常でほとんどなくなりました。昔は和室で和服に着替えたり、日本舞踊や琴の稽古に使われたりしたのですが、いまどきそんなことをする人はほとんどいません。 要するに、和室の使いみちがないのです。唯一あるとすれば、こたつを使いやすい、というくらいでしょうか。でも、こたつ自体、生活必需品ではありません。 ベッドで寝る人が増えた現在、和室は寝室には不向きです。寝室以外の用途としても、書斎や物置には不便で、適するとすれば客間でしょうか。でも、狭いマンションで、客間なんて不要と考える人が圧倒的ですし、3LDKで客間を配する余裕はありません。 つまり、3LDKなら和室は不要という結論になってしまいます。 4LDKならあってもいい もし4LDKなら、一つくらいは和室があってもいいでしょう。4LDKでもとくに和室をつける必要はないと思いますが、日本文化を大切にするくらいのお気持ちなら一つくらいあってもいいでしょう。 マンション住戸内に和室を設けない場合、つまりオール洋室にする場合の注意点としては、布団を収納できる納戸や押入を確保することです。納戸や押入がないと、布団を入れる場所がなくなってしまうので、その点は要注意。布団をしまえないと、冬物の寝具を片づけるときに困りますし、客用の布団もしまえません。

間取図の「点線」の意味は?「下がり天井」なのでチェックしよう!

マンションの間取り図を見るときは、ついつい部屋の配置だけに目がいきがち。でも大事なのはそれだけではありません。点線で書かれた天井の形もチェックしましょう。なぜなら、天井こそ、マンションの質がよく表れるポイントだからです。 点線が多い間取りは注意 マンションの天井は完全に平面すっきり、というものばかりではありません。梁やダクトが天井の下側に張り出していることが多くあります。こうした張り出し部分を「下がり天井」と呼び、間取り図では点線で示されています。 もし、あなたが購入を検討しているマンションの間取り図に点線が多ければ、それは「下がり天井」が多いということを意味します。 梁がリビングを横切ってないか? マンションにおいて、天井高はリビング・ダイニングで2.5メートルあれば十分です。しかし、リビング全体でこれだけの天井高を持つマンションばかりではなく、大梁・小梁や排気ダクトの梁型が、リビングや居室の真ん中を横切っているマンションもたまにみかけます。 こうした住戸は、室内空間の見栄えが悪いですし、天井からの照明が梁によって影になることもあります。こうした居室のあるマンションは避けた方がいいでしょう。 高級マンションは下がり天井が少ない マンションの居室に下がり天井があること自体は仕方のないことです。下がり天井のないマンションを作ることは可能ですが、階高を十分にとらなければならなくなり、分譲価格は高くなってしまいます。 高級マンションでは、天井板と上階住戸の床スラブとの間に梁やダクトを収めてしまうので、天井をすっきりさせています。こうすれば下がり天井ができませんので素敵ですが、高い値付けのマンションだから可能な方法です。逆にいえば、下がり天井が多いマンションは「高級マンション」とはいえません。 梁やダクトはリフォームで移動できない 下がり天井や梁型が部屋の中央付近にまであった場合は、マンション居住者への配慮を欠いた物件、といわれても仕方ありません。梁やダクトの位置は、リフォームでも移動できませんから、間取りを変更する際の障壁にもなります。 間取り図に点線で描かれた下がり天井があった場合、「位置」と「高さ」をしっかり確認してから購入するといいでしょう。
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中古マンションの建築年代別の特徴。マンションはこう進化した

中古マンションを買うときに気になるのは建築年代。「旧耐震」「新耐震」といったおおざっぱなくくりだけでなく、年代別の特徴と、マンションの進化について知っておきましょう。 1970年代 一般向けのマンション販売が本格化したのは、1970年代です。この頃は旧耐震構造で、コンクリートの床(スラブ)の厚さが12~15cmと、現在の標準(20cm)に比べて薄いものでした。この時代の物件は、今の物件に比べると、見た目にもコンクリートの貧弱さが伝わってくるものがあります。 直床、直天井が常識で、電気配線や照明器具のソケットはコンクリートに埋め込まれていました。配水管は下階の天井裏を通るのが一般的で、床の仕上げにはクッション材も入っておらず、遮音性も低くなっています。天井高は2.5m程度の物件が多く、躯体天井高と室内天井高が同じ、というのも珍しくありませんでした。 エアコンが一般的でない時代でしたので、外壁の吸気口やエアコン用のスリーブ(穴)がないのが一般的でした。火災報知器も法令で義務化されていない時代でしたので、竣功時は付いていませんでした。 間取りは「振り分け」といわれる2DKや3DKが主流。振り分けとは、キッチンやDKからそれぞれの居室への入口が分かれており、動線が各部屋に振り分けられている物件のことです。玄関を入るとキッチンがあり、その奥に居室が二つ並んでいる、というような間取りが多い時代でした。 1980年代 1980年代に入ると、間取りが多様化していきます。「田の字型」と呼ばれる現在も一般的な間取りが普及する一方、ワイドスパン、センターイン方式といったコストの高い間取りが高級マンションを中心に導入されていきます。設備面ではオートロックや住宅情報盤などが広まったのが、1980年代です。 構造面では、新耐震基準になり建物が頑丈になりました。スラブは18cm程度が標準的となり、配水管は自室の水回りの床下に通すようになりました。そのため、リビングとキッチン、お風呂に段差が生じることが多く、住戸内でのフルフラットは実現していません。 1990年代 1990年代は前半のバブル景気時と後半の不況時で特徴が異なります。バブル時は見た目を競うような物件が多く、室内に大理石を使うなど豪華な物件が流行しました。土地の高騰の影響で、専有面積は圧縮する傾向でした。狭い専有面積のなか、室内の見た目が広くなるように、苦肉の策としてクローゼットを設けなかったりといった、実用的には難のある物件も少なくありません。 その反省からか、1990年代後半になると、機能重視の物件が増えていきます。1990年代からは、見た目ではなく実際の居住面積が広くなり、間取りも多様化していきます。共用部も充実し、宅配ロッカーが標準化されたものもこの頃で、キッズルームや読書室などを設ける物件も出てきました。システムキッチンなど住宅設備も着実に進化していきます。 スラブ厚が20cmが標準的になったのも、1990年代後半です。バブル期のマンションよりも遮音性が重視されるようになりました。バリアフリーの重要性が認識されたのもこの時期からで、室内や共用部に段差のない物件が増えていきます。 一方で、この頃はまだ階高も低く、天井の小梁が室内にせり出したりといった圧迫感のある住戸も少なくありませんでした。二重床、二重天井が意識されるのも、もう少し後のことです。 2000年代 2000年代になると、マンションの品質が安定していきます。その理由は2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によるところが大きいです。同法では、構造耐力上主要な部分について売主による瑕疵担保責任が10年に延長されました。その結果、大手はもちろん、中小デベロッパーの物件でも、品質管理が徹底していきました。 スラブは20cmが標準的となり、22cmの物件も見かけるようになりました。室内の小梁をなくすボイドスラブの採用も増えていきました。二重床、二重天井も広まり、階高は3mが標準的になっていきます。住戸内の給水管が鉄管・先分岐工法から樹脂管のヘッダー工法に変わったのもこの頃からです。光回線などインターネット接続に対応した物件が増えてくるのも2000年代以降です。 2000年代は土地価格が低迷していて、バブルの不良債権処理でマンション用地の供給が多かった時代です。そのため、比較的低価格で高機能なマンションが建設された時期でもありました。 時代背景を理解したマンション購入を このように、マンションは建築時期によって特徴が異なり、当然新しいほど進化しています。品質管理という目に見えにくい部分も含めると、新しい物件のほうが品質が高い傾向にあるのは間違いありません。 中古マンションでは1970年代の物件が非常に安いですが、旧耐震という耐久性の問題に加え、給排水管をはじめとしたメンテナンスに不安があります。それに対し、新耐震となった1980年代後半以降の物件は、マンションの持続性にも一定の配慮がされています。 マンションの機能が大幅に上がったのは、1990年代後半からです。バリアフリーに配慮したマンションが普及するのもこの頃からです。そう考えると、永住目的でマンションを買うなら1990年代後半以降の物件がおすすめとなりますが、そのぶん、この時代以降の中古マンションは人気があり、立地のいい物件はとくに値下がり率が低くなっています。 このように、マンションの「築年数」は単に古さを示すだけではなく、建設された時代のトレンドも示しています。そうした時代背景を理解してマンションを購入するといいでしょう。

マンションが一戸建てより圧倒的に優れている5つのポイント

マイホームを買おうとするとき、一戸建てかマンションかで迷う人は多いでしょう。「一戸建てvs.マンション」は語り尽くされた感はありますが、ここでもう一度、マンションのメリットを考えてみましょう。 断熱性に優れている 賃貸マンションに住んだことがある人ならわかるでしょうが、鉄筋コンクリートは木造住宅よりも暖かいです。とくに、冬場の暖かさは一戸建てよりはるかに優れています。 関東地方以南なら、冬場のマンションの住戸内温度は、暖房をしていなくても10度程度を維持します。暖房なしでも外気より5~10度も高いのです。よりその理由は、鉄筋コンクリートの断熱性が優れていることもありますし、上下左右の住戸に人が住んでいて、その暖房などの熱が伝わるから、という点もあげられます。 夏の場合は逆で、熱い外から帰ってきてマンションの居室に入ると、冷房なしでもひんやりしています。これも断熱性が優れているからでしょう。 利便性に優れている マンションは、一戸建てと比較して、より駅に近い便利な場所に建てられています。一戸建てにも駅に近い物件はあるでしょうが、同じ価格ならマンションのほうが広くて日当たりのいい物件に住めるでしょう。 利便性が優れていることは、たんに「便利」というだけのメリットではありません。将来、売却する際にも売りやすいというメリットがあります。 セキュリティが優れている 最近のマンションでは、エントランスのオートロックは常識で、セキュリティ会社と契約しており、防犯カメラも設置されています。また、各住戸の玄関扉や窓に防犯センサーが設置されている物件も少なくありません。車上荒らしを防ぐための駐車場のセキュリティもしっかりしています。 こうしたセキュリティシステムを一戸建てでも導入することは可能です。ただ、費用がかかりすぎるので、一般の方が実現するのは難しいです。マンションでは、数十人から数百人が費用を出し合うので、こうしたセキュリティが実現できるのです。 バリアーフリーに優れている 最近の新築マンションには、ほとんど段差がありません。エントランスには自動ドアが設定され、段差がなく建物内に入れますし、エレベーターを使って自分の居室のある階に降りれば、段差なしで部屋に入れます。各戸内も基本的に段差はほとんどありません。 一戸建ての場合は、玄関に上がる際に階段があり、2階建てなら十数段の階段があります。庭に降りるときも段差です。こうした段差は、年齢を重ねるにつれ身体の負担となります。 居室外の掃除や雪かきの必要がない マンションでは庭掃除や玄関外の掃除をする必要がありません。そうした共用部分の掃除は、全て清掃人がしてくれます。1階に専用庭がある住戸は、その部分だけは自分で掃除しなければなりませんが、それとてわずかです。 実際に一戸建てに住んでみるとわかりますが、玄関外の掃除や庭の手入れは、それなりに負担になります。秋になれば落ち葉をかき集めなければなりませんし、木や草の手入れもしなければなりません。 寒いエリアの場合は、雪かきは一戸建て居住者の重荷です。マンションなら、共用部分の雪かきは管理人か、契約した会社がやってくれるので、居住者はする必要がありません。 こうしたポイントを満たさないマンションは? 以上、5つのポイントで、マンションは一戸建てより圧倒的に優れています。ただ、全てのマンションがこの5ポイントを満たしているとは限りません。自主管理で清掃の行き届いていないマンションや、オートロックが設置されていないマンション、あるいは段差が多いマンションなどは、新築では少なくなりましたが、中古物件ではいまでも見かけます。駅から遠いマンションももちろんあるでしょう。 そうした物件は、マンションのメリットを完全に享受できないわけですから、ひょっとしたら良質なマンションではないかもしれません。

独身女性がマンションを買うときは、ここに注意!「1LDKで十分」と決めつけないほうがいいですよ!

最近は独身女性がマンションを買うことも増えています。毎月家賃を払うのはばからしいので、独身であっても不動産を購入することは、選択として悪くありません。このときの注意点をまとめてみましょう。 2LDK、50平米以上がおすすめ まず、独身女性がマンションを買うとき、30~40平米台、1LDK程度のマンションを選びがちです。予算の関係もありますし、1人で住むならこの程度で十分、という考え方からです。でも、せっかく買うなら、もう少し広く、50平米、2LDK程度の広さのマンションを選んだほうがいいでしょう。 その理由はいくつかあります。まず、登記簿面積ベースで50平米以上であれば、税制上の優遇措置が受けやすいこと。住宅ローン減税が受けられるのも50平米以上ですし、不動産取得税でも有利です。 登記簿面積ベースは広告などの不動産間取図の面積(壁芯面積)より数平米小さくなりますので、ご注意を。不動産業者の間取図で57平米以上あれば問題ありません。 また、少し広めのマンションなら、将来結婚などで同居相手ができたときに、そのまま住み続けられます。さらに、不要になって売るときも、50平米、2LDK以上のマンションのほうが売りやすいという現実もあります。 賃貸に出すにもハードルが では、賃貸に出すとしたら? じつは、住宅ローンを組んで買ったマンションは、不要になったからといって、そのまま賃貸に出せるとは限りません。なぜなら、住宅ローンは「買った人が住む」という前提で金利が安く設定されているので、賃貸に出したら住宅ローンを借り続けることができなくなり、金利が上がったり、全額返済を求められたりすることもあるのです。ですから、「使わなくなったら賃貸に出そう」と安易に考えない方がいいでしょう。 結局、独身女性であっても、買うなら50平米以上の2LDK以上のマンションがおすすめです。 予算上それだけ払えない、という場合は、30平米前後の1LDKにします。価格的にはワンルームのほうがいいのですが、ワンルームマンションは、すでに供給過剰なので、将来売却しにくくなる可能性があり、おすすめしません。 30平米前後の狭い1LDKは、価格が安いわりに、ワンルームより売ったり貸したりするには都合がいいでしょう。1LDKでも40平米前後になると、価格がそれなりにするわりに、上記のように税制面などで不利なので、こちらもおすすめしません。

住宅設備

マンションのお風呂のサイズ「1418」「1317」などの数字の意味。適当な広さは?

分譲マンションの幸せのひとつは、広めのお風呂(浴室)にあります。マンションのユニットバスのサイズは、「1220」などといった数字4桁で示されます。このサイズの意味は、幅と奥行きの長さ。では、どのくらいのサイズが適当なのでしょうか? マンションで多いのは「1418」 マンションのお風呂の広さは、間取り図に書かれている4桁の数字でわかります。ファミリー向けマンションでもっとも多いのは「1418」といつサイズ。これは幅が1.4メートル、奥行きが1.8メートルという意味です。60平米~80平米のマンションでよく使われているユニットバスのサイズです。 これより少し狭いのが、「1317」というサイズ。幅が1.3メートル、奥行きが1.7メートルです。昔はこのサイズが標準で、いまでも60平米以下のマンションでよく使われているサイズです。さらに小さいユニットバスの規格として「1216」や「1116」があり、ワンルームマンションとなると「1016」くらいの極小浴室もあります。 広いマンションでは「1620」 一般のマンションで一番広い浴室サイズは「1620」。90平米を超える広い専有面積のマンションではこの浴室サイズが使われてることが多いです。幅1.6メートル、奥行き2.0メートルということで、長辺が2メートルありますので、足をゆったり伸ばせる広いお風呂に入れます。 大事な点として、このサイズは浴室サイズを示すものであり、湯船のサイズとは異なります。実際のところ、1620でも1418でも、置かれている湯船のサイズにはそれほど大きな違いはありません。というのも、あまりに湯船が大きいと、使うお湯の量も増えて不経済だからです。 1620サイズでは、湯船より体を洗うスペースがやや広めにとられていて、ゆったりと体を洗うことができます。 もちろん、広い湯船がご希望なら、オプションでつけることはできますし、リフォームすることも可能です。ただ、1418サイズのお風呂があれば足を伸ばしてゆったり湯船に浸かることはできるので、多くの人には十分なサイズです。

マンションの共用施設、人気・不人気ランキング。この施設がほしい! いらない!

共用施設は、一戸建てにはない、マンションだけのメリット。個人では持てないような施設が、何百戸ものマンションなら持つことが可能になります。 でも、どんな共用施設でもあればいい、というわけではありません。あっても使わない施設、維持費が高すぎる施設は考えもの。そんな共用施設を持っているマンションを買ってしまうと、ムダな管理費を払う羽目になるかもしれません。 ここでは、マンションの共用施設について、人気・不人気をランキング形式でご紹介。 マンション共用施設人気ランキング まずは、マンション共用施設のうち人気のあるものランキング! 1位 宅配ロッカー マンションの共用施設で最も使われるもの。それは宅配ロッカーと言っていいでしょう。宅配ロッカーは、いまやマンションに必須の設備です。 よく使われるだけに、宅配ロッカーは十分な数がほしいところ。目安は戸数に対して3分の1程度。100戸のマンションなら33箱程度が必要です。それより少ないマンションだと、宅配ボックスが頻繁に満杯になるかもしれません。 2位 駐車場・駐輪場 駐車場、駐輪場も、マンションに必須の共用施設です。どの程度の数が必要なのかは、マンションの立地によります。都心立地や駅に近いマンションなら、クルマに乗る人は少ないので、駐車場も5戸に1台あれば十分でしょう。逆に、クルマなければ生活しづらいところなら、駐車場の数は戸数分必要です。それも自走式がいいでしょう。 駐輪場は、交通の便利の高い都市中心部でもニーズが高いです。1戸1区画は必要で、最近は1戸あたり2区画あるマンションも。2段式は嫌われるので、1段式がいいでしょう。 3位 ゲストルーム 最近の大規模マンションでは、ゲストルームが設けられていることがほとんどです。ゲストルームとは、いうまでもなくお客さんを泊める部屋。タワーマンションでは中上層階に設けられることが多く、景色が良いので居住者が一晩泊まったりすることも少なくありません。 かつては和室もありましたが、最近のゲストルームは洋室が多く、ベッドメイクなどのリネン関係は外注するかコンシェルジュさんなどがやってくれます。有料が原則で、1泊の使用料は2,000円~1万円程度。リネンなどの経費を賄うには、4,000円程度の料金を取る必要があるそうですので、それより安いと、管理費からの持ち出しになっていることも。 ゲストルームの人気不人気はマンションによって異なります。人気のあるタワーマンションのゲストルームでは、週末は予約が難しかったりします。実用的には、100戸に1部屋くらい必要といわれています。 タワーマンション以外では、それほど使われていないので不要、という話も聞きます。住民層によって、人気不人気が大きく分かれる施設といえます。 4位 エントランス・ロビー エントランスは、マンションの顔です。豪華なマンションでは、エントランス・ロビーが広く、ソファが置かれていたりします。大規模マンションになるほど、こうしたエントランス・ロビーが充実しています。 ロビーの使い方としては、来客を部屋の玄関にあげずに応対する、いわば応接の役割が大きいです。保険屋さんとか、家に上げるのが面倒なお客さん対応にはもってこい。また、マンション住民同士の待ち合わせにも使えます。雨の日の子どもの遊び場になったりすることも。あれば便利な施設です。 ただ、中規模以下のマンションでは、狭いロビーにソファがあっても寂しいですし、使いづらいもの。そのためあまり活用されていない、という声も聞きます。 5位 庭園・中庭 大規模マンションには、たいてい中庭があります。植栽の維持などにお金はかかりますが、子どもを遊ばせたりするのにはいいですし、ちょっとした散歩にも使えます。 大規模再開発にはこうしたスペースの設置を必要条件として求められていることが多いので、必要かどうかというより、維持しなければならない設備だったりすることがあります。 中規模以下のマンションでは、あってもなくてもどうでもいい設備になりがちです。散歩できるほどの広さがなければ、無用の施設という人もいます。 6位 コンシェルジュ・管理人 マンションのロビーには、たいてい管理人室があります。管理人やコンシェルジュが常駐しているかはマンションによって異なりますが、常駐しているマンションは、安心感があります。また、ちょっとした用事を頼んだりするのにも便利です。予約の必要な共用設備の手続ができたりもします。 ただし、戸数の少ないマンションだと、管理人を雇うと人件費負担が大きいので難しいでしょう。また、「管理人に出入りを見られるのはイヤ」という人もいます。 タワーマンションは24時間管理人の常駐が法で義務づけられているので、管理人か警備員の誰かが必ずマンション内で待機しています。好き嫌いの問題ではなく、いなければならないのです。 7位 ラウンジ ラウンジは、エントランス・ロビーの応接を指すこともありますし、ロビーとは別の応接室、または集会室を指すこともあります。ここでは、ロビーとは別の応接室や集会所の話をします。 エントランス以外のラウンジは、来客やマンション住民のミーティング施設と考えればいいでしょう。タワーマンションで上層階に設けられたり、大規模マンションで庭を眺められる場所に設けられたりしています。予約なしで自由に使えるスペースをラウンジと呼ぶことが多いようです。 大規模マンションでは、ちょっとした飲み物を出してくれる喫茶施設になっていることもあります。 なくても困らない施設ですが、リタイア組の多いマンションでは交流の場になったりしているようです。 8位 会議室・集会所 会議室や集会所を設けているマンションもあります。たいていはマンション内の集会に使われます。ラウンジと違って、使用に予約や料金が必要な部屋です。大規模マンションには、たいていこうした集会室が設けられています。 集会室は、マンションの1階に設けられることが多いです。1階はマンションの部屋には適さないことが多いので、こうした共用スペースに充てられるわけです。 9位 キッズルーム 子どもが遊べるスペースです。ロビーの片隅にマットが敷いてある程度のものから、小さな遊戯施設が置いてある専用の部屋が設けられている場合もあります。 怪我をした場合の責任問題などから、最近は独立した専用スペースを設けるマンションは減っています。管理人の目の届くロビーの隅にある程度のものなら、小さな子どもを安全に遊ばせるのに適しているので、意外と人気があります。 マンションの居住者が高齢化すると使用者が減ってきますが、ロビーの隅にある程度なら、いつでも撤去できるので問題ありません。専用ルームがある場合は、利用者が減ってきたときにどう扱うかが課題になるでしょう。 10位 パーティールーム パーティールームは、最近のマンションで設置が増えている施設。集会室に厨房が付いたもの、と考えればいいでしょう。子どものいる家庭や、友達の多い人には、こういう施設は重宝します。最近は、屋外にバーベキュースペースを設けたり、違った形のパーティスペースを設けるマンションでも出てきました。 ただ、使う人と使わない人できれいに分かれる施設ともいえます。使わない人にとっては、「無駄な施設」ナンバーワンかもしれません。 11位 ライブラリ・学習室 最近増えているのがライブラリや学習室です。公共の図書館のように蔵書がそろっているわけではありませんが、机とイスが設置されていて、仕事や勉強ができるようになっています。利用料は無料が多いですが、少額の料金を取ることもあります。 フィットネス・ジムなどに比べると、維持費が安いわりに、利用者が多いの施設なので人気が出てきました。 上述しましたが、マンションの1階は居室には向かないので、何か共用施設を作ろう、とデベロッパーは知恵を絞ります。そのため、ラウンジやライブラリといった、役立ちそうで維持費の安い施設が増えてきたのではないか、と思います。 不人気共用施設・ランキング では、マンション共用施設のうち不人気のものや、無駄なものランキングに移りましょう。 1位 フィットネス・ジム フィットネス・ジムは、一時期流行りました。大型マンションに多く設置され一世を風靡しましたが、最近は設置するマンションが減っています。 その理由として、高額な器具を置かなければならないため、導入時の設備コストが高いうえに、維持管理にもお金がかかることです。利用者はそれなりにいるのですが、金食い虫なので嫌われる、というケースが多い様子。 また、近くに民間ジムができたりすると、そちらのほうが設備が整っているので、利用者が減ったりするそうです。 2位 プール プールを設置しているマンションはあまりありません。プールは維持費がものスゴイわりに、一部の人以外は全く使わない施設だったりするので、はっきりいってコスト的な問題だけで考えれば、ムダとしかいいようがない施設です。 ただ、プールはその「ムダ」こそがステイタスである、と考えることができます。一戸建ての家でプールを持っている家がありますが、あれもプールを毎日使うというよりは、泳ぎたいときに泳げる、というステイタスの意味合いが強いのではないかと思います。 マンションでも同じで、プールがあるようなマンションは管理費が高いですが、そういう管理費もきちんと払える人が住んでいるマンション、ということです。ステイタスシンボルとして考えるべき施設でしょう。 3位 ジャグジー・温泉施設 ジャグジー、温泉も維持費の高い施設です。水を大量に使うので水道代がかかりますし、マンションが古くなるにつれ、配管などで修繕が必要になり、管理組合が頭を抱えることがしばしば。とくに、温泉は塩分の影響で配管が痛みやすいので、修理費は高額になりやすいです。 高齢者の多いマンションでは、ジャグジーや温泉は愛されます。「これがあるからこのマンションに住んでいる」という人もいます。維持にお金はかかるものの、プールよりは実用性があります。 清潔さがとくに求められる施設なだけに、管理は綿密に行う必要があります。古くなると清潔感が失われるため、施設改修をしなければ利用者が年々減っていく傾向もあります。こうした理由で、最近のマンションでジャグジーや温浴施設を付けているのは少数です。 4位 保育所 保育所を設置している施設もあります。マンション住民専用か、誰でも使えるものかは、施設によって異なります。 マンション住民専用の保育所は、待機児童問題が話題になっているいま、人気の高い施設です。でも、じつは維持費も高額。マンション住民だけでずっと維持していくのは難しいでしょう。 マンション保育所の維持システムはマンションによって異なります。マンション住民だけが使える施設の場合、新築分譲当時に、デベロッパーが維持費を数年分前払いしています。そのため、当初は住民の負担は小さいのですが、ある年数が経つと、維持費の請求が管理組合に回ってきます。そのときに、対応しきれないという結論になると、保育施設は出て行ってしまいます。 マンション住人専用の保育室は、重い維持費がのしかかってくることを頭に入れておきましょう。子育て世代が少なくなると、撤去される共用施設です。 公共の保育所がマンションスペースを借りて運営する場合もあります。この場合は、利用者がいるならば維持費の問題はそれほど大きくはなりません。保育所のあるマンションに住むときは、その維持管理スキームを確認することが大事です。 必要な施設は人によって異なる さて、ここまでいろいろ書きましたが、実際にどんな施設が自分にとって必要かは、人によって意見が分かれるでしょう。共用施設は大規模マンションなら維持しやすいですし、それこそが大規模の魅力です。一方、中小規模のマンションでは、機械式駐車場すら持て余すことがありますので、共用施設は少ない方がいいでしょう。シンプル・イス・ベスト、という考え方もあります。 筆者の個人的な意見としては、共用施設は少なければ少ないほどいいでしょう。大規模マンションならロビーラウンジや中庭、ゲストルームなどがあってもいいですが、中小マンションならロビーなんてあっても寂しいだけなので、何もなしでいいと思います。 どんなマンションでも最低限必要なのは、駐輪場、宅配ロッカーくらいではないでしょうか。

マンション駐車場の意外なチェックポイント。駐車場率と出入路の傾斜に注意

マンションを購入するときに、必ずチェックしたいのが駐車場。「いまは使わないよ」という方も、将来はどうなるかわかりませんし、駐車場の状態や空き具合は管理組合の財政に関わりますから、マンション居住者全体の問題になります。 駐車場率は高いほどいいのか? 分譲マンションの駐車場率(駐車場台数/総戸数)は、立地によって大きく異なります。東京都心部のマンションだと50%を切っている場合も少なくありませんし、郊外なら100%が一般的です。当然ですが、駐車場率が高いほど、クルマを所有したいときに駐車場を確保しやすくなります。 しかし、駐車場率が高ければ高いほどいい、すなわち、駐車場台数が多ければ多いほどいい、とは限りません。多くのマンションで、駐車場収入は管理費の財源になっています。駐車場に空きが出れば、管理費会計で欠損が生じてしまいます。駐車場が埋まらなければ、その穴埋めを住人全員でしなければならなくなるのです。 最近は、駅から近いマンションではクルマ(自家用車)の利用率は下がる傾向にあります。都内の駅チカ物件では、あまりに駐車場が多すぎると、埋まらないリスクが大きくなります。 一般論をいえば、理想的な駐車場率は都心部や交通便利な場所で85%程度、郊外マンションで100%といわれています。しかし、実際は都心部なら50%あれば十分で、都心より少しはずれた準郊外で85%、郊外で100%、といったところでしょう。 ただ、これらはファミリー向けマンションの話で、DINKSや独身者向けの住戸があるマンションは、もう少し駐車場率は低くても大丈夫です。 駐車場は広さや車路幅も大事 駐車場は、その広さも大事です。区画が小さな駐車場だと、利用できるクルマの車種が限られるので、3ナンバーでも入れる広さ、ミニバンでも入れる高さが必要です。3ナンバー車の場合、1台分として5.5m×2.7mは最低限必要です。平面駐車場なら高さの心配はありませんが、立体駐車場の場合は、ミニバン対応か確認しましょう。 駐車場への車路の幅や切り返しスペースも見逃さないように。車路の幅は6m程度は必要です。切り返しスペースは、車路の奥にに位置する駐車スペースにクルマを出し入れする場合に必要になります。これが確保されていないと、遠い位置からバックで車庫入れしなければならなくなり不便です。 出入路の傾斜はきつすぎないか? 駐車場は立体式と自走式があります。使いやすいのは自走式であるのは言うまでもありません。また、機械式、立体式は管理コストや修繕費も高いので、できるだけ自走式が好ましいでしょう。 大規模マンションや高級マンションでは、自走式駐車場が地下に設置されていることが多いです。地下駐車場はセキュリティ面でも優れていますのでおすすめです。ただ、一つ大事なチェックポイントがあります。それは出入路の傾斜角です。 建築基準法では、マンションの大規模駐車場では、出入路の傾斜角を1/6までとしています。1/6というのは結構な勾配で、乗車人員が多いと、登り初めでクルマの排ガスパイプを擦ってしまうことがあります。また、登り切ったところでクルマの腹をすることもあります。 きちんとした設計のマンションなら、傾斜路の始まりと終わりは、勾配を緩くしています。多くのマンションはそういう配慮がされていますが、なかには「底を擦ってしまいそう」な出入路や、急斜面急カーブのジェットコースター型の出入路のマンションもあります。新築マンションの場合は、駐車場の出入路の傾斜をきちんと確認しましょう。

お金と税金

東京のマンション価格がピークを超えたことを断言しよう。不動産下落局面の「買い時」はいつか?

東京のマンション価格が、ピークを超えました。これまでも「そろそろ天井じゃないかな?」という意見は出ていましたし、筆者もそう思っていましたが、ついに「断言」してもいい段階に到達しました。その理由を書いていきましょう。 世界で利上げが本格化 マンション価格が天井を付けた、そう判断する理由はなんでしょうか。それは、世界で利上げが本格化したことです。とくに、米ドルの利上げのピッチが上がってきたことは、大きな情勢変化です。 「海外の利上げなんて関係ないじゃん?」と思っている人は、金利が住宅販売に及ぼす影響を軽視しすぎています。世界的に利上げがトレンドになり始めたことは、日本の住宅市況に大きく影響します。 それは、日本の最近のマンションバブルの担い手は誰だったか、を考えればわかるでしょう。海外の投資家です。 これまで、海外の投資家は、世界的な低金利でめぼしい投資先が見当たらず、日本の不動産に投資してきたという背景があります。しかし、世界で利上げが始まったいま、投資先は広がり始めています。 海外投資家が日本の不動産へ投資しつづける可能性は、少しずつ減ってきているとみるべきでしょう。というよりも、日本の不動産を売り、海外の別の投資先にお金を回す動きが活発化するとみられます。 2017年に入り、中国で海外送金の規制が厳しくなったことも、マンション販売に影を落としています。新築タワーマンションを爆買いしてきた中国勢の勢いが衰え、湾岸エリアのタワーマンションの売れ方が鈍ってきているという話も耳に入ってきました。 黒田総裁の任期切れも目前 そして、日本では、黒田東彦日銀総裁の任期が見えてきました。過激な金融緩和で超低金利を導いてきた黒田総裁は、2018年3月が任期です。インフレターゲットを掲げながら実現できなかった黒田総裁の続投は微妙です。安倍政権が続く限り黒田総裁は続投しそうですが、交代の可能性を指摘する人も少なくありません。 実際のところ、日本にこれ以上の金融緩和余地は乏しく、異常なマイナス金利は経済への悪影響が指摘されはじめました。そのため、誰が次期日銀総裁になっても、金融引き締めに転じなければならない状況になっていると思います。 現在の超低金利は、そう長くは続かないでしょう。大幅な利上げは当面ないと思いますが、マイナス金利はいつまでも続けられる政策ではありません。 海外が利上げに踏み切る中、日本だけが超低金利政策を続ければ、円安がどんどん進んでしまいます。ある程度の円安は日本経済にとってプラスですが、進みすぎると国民の購買力低下につながり、国が貧乏になってしまいます。そうなると政治不安が起きるので、そう遠くない時期に利上げは訪れるとみたほうがよさそうです。 住宅ローン金利が上がると… 利上げとは、すなわり住宅ローンの金利アップを意味します。金利が上がれば、購入できる不動産の上限価格は下がります。 それでもサラリーマンのお給料が増えていれば、問題ないのですが、国内労働者の実質賃金は頭打ちで、高額な不動産を購入できる世帯は限られています。買い手が減ればマンション価格はじりじりと値を下げて行かざるを得ません。 実際、最近の新築マンションの値付けを見ていても、これまでとは違って、デベロッパーに慎重な姿勢が見て取れます。従来以上に分譲期をずらし、事前調査を綿密にして、手探りで価格を決めています。 都心の超人気エリアのマンションは別として、郊外など、立地に多少の難のある物件は、じわじわと価格を下げている様子もうかがえます。具体的な物件名を挙げるのは避けますが、「値付け失敗で売れていなさそう」というマンションもいくつかあります。 買い急がないこと! では、これからマンションを買おうとしている人は、どういうスタンスで望めばいいでしょうか。 それは、買い急がないこと、に尽きます。 そもそも、日本は人口減少という大きなトレンドにいます。したがって、マンションを急いで買う理由はないのですが、それでも、家庭の事情などで、なるべく早く買いたいとお考えの方も多いと思います。 そういう方も、マンションを購入するときは、しっかりと値段交渉をして、新築であれ中古であれ、買い急がないことです。 好物件が出やすい 不動産価格がピークを付けた時期は、いい中古マンションを手に入れる絶好のタイミングでもあります。というのも、マンションの値下がり開始局面では、好物件が出てきやすいからです。「まだ上がるだろう」と虎の子物件を抱えていた人が、「これから下がるなら売ってしまおう」という姿勢に転じるのです。こうした物件は、マンション不況で値段が下がりきっているときにはあまり出てきません。 その意味で、中古マンションを狙う方は、絶好の買い時ともいえます。いい物件が出てきたらすぐに連絡し、多少の値引きをしてもらって買うのがいいでしょう。 駅に近い好物件は、不動産不況になっても大きくは値崩れはしないので、「値段が下がりきるまで」なんて思っていると、なかなか買えません。決断が大事な時期です。 まとめると、新築物件は買い急ぐ必要はない。 中古物件も、基本的には値下がり待ちで良い。 エキチカの好物件は、買い時である。 ということです。

「新築マンションは買わないほうがいい」は本当か?

不動産評論家のなかには、「新築マンションは買わない方がいい」という人も少なくありません。その理由は、新築マンションは値下がりしやすいから、というもの。 あるいは「新築マンションは、建物ができあがる前に買うので、リスクが高いから」という人がいます。こうした意見は、正しいのでしょうか? 新築プレミアムは8% 新築マンションの価格には、売り主である不動産会社(デベロッパー)の利益が上乗せされています。そこにいったん人が住むと、その利益分が剥がれ落ちる形で、評価額が下がります。剥がれ落ちた利益分こそが「新築」のプレミアムで、「誰も住んだことのない住戸に住む」ことの対価といえます。 この「新築プレミアム」は、だいたい価格の8%程度と言われています。新築マンションの1年後の価格下落率の平均をとると、だいたいそのくらいになるから、ということのようです。5,000万円のマンションなら、370万円が「新築ならではのプレミアム分」ということになります。 1年後に8%下がった価格は、その後、毎年2%くらいずつ下がります。これは建物の経年劣化による価格下落です。下落幅は年を経るごとに縮小していき、築20~30年を経ると、価格はほとんど下がらなくなります。 青田売りのリスク また、新築マンションは、「青田売り」といって、建物が完成する前に販売されます。できあがった建物が、イメージと違う、ということもよくありますが、キャンセルするには高額のキャンセル料がかかり、あとの祭りです。 こうしたことが、「マンションを買うなら、新築ではなく中古をおすすめする」という専門家の発言の理由です。 新築にも大きなメリットが ただ、新築には、大きなメリットがあります。それは「好きな住戸を選べる」ということ。抽選に当たりさえすれば、最上階でも角部屋でも選び放題です。 そもそも、人気エリアのマンションは供給が少なく、中古物件もあまり出てきません。そうしたエリアで中古マンションを探そうとしても、好きな建物や好きな部屋は選べません。「7階くらいの南向けの部屋が売りに出ないかな」なんて思っても、そうそう都合良いタイミングでは買えないのです。 「築10年の中古マンション」は少ない 中古をおすすめする人は、「築10年のマンションを買うのがいい」とよく言います。でも、そういわれても、築10年の中古マンションはあまりありません。新築を買って10年で売りに出す人はそれほど多くありません。そのため、築10年のマンションは出物が少なく、人気エリアではそんなに安くはありませんし、市況によっては値上がりしていることすらあるほどです。 人気エリア以外では、築10年のマンションはたいてい値下がりしていますが、逆に言うと、安くなった中古マンションを買うと言うことは、値下がりエリアで10年後に築20年のマンションを抱え込んでしまうわけです。それはそれで不安ですよね。 ということで、経済的な側面だけ見れば、新築より中古にメリットが多いのは事実です。でも、そう都合のよい中古物件がない、というのもまた事実なのです。

マンションの「価格未定」はなぜ起こるのか

最近の新築マンションで増えているのが「価格未定」の物件。着工するはるか前ならいざ知らず、モデルルームがオープンしているというのに「価格未定」を掲げているマンションすらあります。そんな時期まで価格が全く決まっていないわけはありません。なぜ、こんなことになっているのでしょうか? 間取り図に価格が表示されていない! 新規分譲マンションのホームページにある「物件概要」や「間取り図」。かつては、ここに価格が表示されているのが一般的でした。しかし、最近は価格を表示せず「価格未定」としているケースが少なくありません。 すでにできあがっているマンションで「即入居可」の物件ですら「価格未定」とされている場合があります。 こうした新築マンションの「価格未定」は、デベロッパーにとって集客の手口の一つです。購入検討者はホームページやチラシをみるだけでは価格がわからないので、モデルルームや販売事務所に行かなければ、そのマンションの値段を知ることができません。 モデルルームに行っても値段がわからない ところが、まだ建築中のマンションの場合、モデルルームに行っても価格未定の場合が増えています。モデルルームで値段を尋ねても、正式な価格表は渡してもらえず、正式な価格は「検討中」と言われたりします。 価格帯だけを示した表を渡してくれる販売事務所もありますが、なかには「予定価格表」を見せてくれるものの、持ち帰りは不可で、「メモするだけにしてください」と言われる場合も。マンションという超高額な買い物のなのに、肝心の価格をなかなか教えてもらえないのです。 販売会社が値段を決めきれていない これは、価格を出し惜しみしていると言うよりは、マンション販売会社が価格を決め切れていない、ということが原因です。 最近のマンション販売では、モデルルームが完成してもすぐには一般公開せず、その不動産会社に「会員登録」した会員にのみ告知し、来場してもらいます。 そして、モデルルームに来てくれた会員におおまかな「予定価格」を口頭で伝え、反応をみて価格を精査します。あるいは、モデルルームへの来場率を確認して、だいたいの価格を決めます。一般客にモデルルームオープンを告知するのは、この後です。 一般客がモデルルームに来はじめると、このときは「予定価格」や「価格帯」を知らせます。同時に、来訪客の想定価格も聞き出し、「予定価格」がそれとかけ離れていたら、再検討します。そうして、部屋ごとに細かく百万円、十万円単位の値付けをしていきます。 こうした段階を踏んで、正式な「価格表」を作成し、最終的にモデルルームの来場者に渡すのです。 値引き販売をしやすいように ところが、これで終わりではありません。正式な価格表で販売開始したものの、契約率が悪い場合があります。そのときは、値引き販売をすることがあります。そのため、ホームページ上では「価格未定」の表記を続けるのです。すでに契約済みの購入者にばれないようにするためです。 マンションが完成してからも「価格未定」の場合もあります。完成したものの、完売していない場合、業者はさらなる値引きをしてでも売り切ろうとします。そのときにも、正式な価格を公式発表せずに「予定価格を伝えたうえで10%値引きする」という複雑な過程を踏む場合もあります。 提示された金額で判断しよう こうなると、値引いたのか、もとの価格を安くしたのか、よくわかりません。そう、最終的には「正規価格がいくらだかわからなくする」というのも、価格未定が多くはびこる理由なのです。 マンションは値引き販売をするとブランドイメージが傷つきますし、先に契約した人から不満も出ます。そのため、価格公表をする戸数はなるべく絞っておき、非公式な価格から割り引いて公式価格にして販売する、という手法をとろうとするのです。 複雑ですが、購入者としては、「値引き交渉をした上で、提示された金額が妥当かどうか判断する」クセを付ければいいでしょう。

財形って役に立つの? サラリーマンの頭金作りの王道だけれど、低金利下では意味がない。

サラリーマンの方なら、会社に「財形」の制度がある人も多いでしょう。「財形住宅貯蓄」という名称で、住宅取得に関するお金を貯める場合に、一定金額まで利子が非課税になるものです。昔は、マンションなどを購入するときの頭金作りの王道とされました。 が、今でも役に立つのでしょうか? 目的別に3つの財形 財形とは、勤労者財産形成貯蓄制度のこと。サラリーマンの勤務先が、銀行などと提携して、給与やボーナスから天引きでお金を貯蓄してくれる制度です。 財形は目的別に3種類あります。「住宅」「年金」「その他」です。それぞれ「財形住宅貯蓄」「財形年金貯蓄」「一般財形貯蓄」という名称です。 財形の最大のメリットは、利子が元利合計で550万円まで非課税である、という点。普通の預貯金では利子に20%の税金がかかりますが、住宅財形と年金財形は、合算して元利550万円まで非課税になるのです。 また、住宅財形の場合、財形貯蓄を1年以上継続して、積立金額が50万円以上になると、積立金額の10倍(最高4000万円)まで、住宅取得に必要なお金を低利で借りることができます(全体の80%まで)。これを「財形住宅融資」といい、財形のメリットとされてきました。 金利が高ければ有利だが 金利が高い局面なら、住宅財形はなかなか有利な制度です。ただ、現在のような低金利下では、正直、それほどメリットはありません。利子に課税されないといっても、低金利では利子自体が非常に少ないので、課税されてもされなくてもせいぜい数十円や数百円の差にしかなりません。銀行の定期預金と比べて、大差ありません。 財形住宅融資にしても、最近は銀行の10年固定金利よりも金利が高かったりします。となると、金利面や税金面から財形の優位性は失われてきているのが実情です。 貯められない人にはいい制度 あとは、給与天引きをどう考えるかです。給与から一定金額が毎月差し引かれて貯蓄に回されるというのは、お金を貯めるにはいい制度でしょう。貯蓄が苦手な人には素晴らしい制度といえなくもありません。 でも、自分で計画的に貯められる人にはどうでもいい話ですし、財形は、いざ使うときに、お金を引き出す手続きがちょっと面倒というデメリットもあります。自動的に積み立てるなら、銀行の積立貯金でも似た効果が得られます。 ということで、現在の低金利下において、住宅財形は銀行の定期預金と比べて大きなメリットはありません。財形が無駄だとはいいませんが、銀行の積立貯金のほうが使いやすくて便利でしょう。
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マンションレビュー

「晴海フラッグ」入居時期を1年程度延期へ

東京オリンピック・パラリンピックの選手村を改修して販売する大型マンション「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」の入居時期が、1年程度延期されます。 2024年入居へ 東京オリンピック・パラリンピックの延期を受け、晴海フラッグを販売する三井不動産レジデンシャルなどは、入居時期を当初予定の2023年3月から1年程度延期する方針を固めました。入居時期は2024年になる見込みです。 同マンションは分譲と賃貸を合わせて5,632戸で、約1万2000人が居住する見込み。すでに分譲住宅4,145戸のうち940戸が販売済。東京オリンピック・パラリンピックの開催の延期を受け、現在はマンションの販売を中止しています。 オリンピック・パラリンピックの延期で東京都などが引き続き選手村を使用するため、引き渡しが1年程度遅れるとみられます。購入者への説明はすでに始まっています。補償については未定ですが、不動産会社に延期の責任はないため、最終的にどのような形になるかはわかりません。

「晴海フラッグ」の交通、地下鉄、BRT、資産価値を徹底解説

2020年東京オリンピック・パラリンピックの選手村跡地のマンションが「晴海フラッグ」。いよいよモデルルームもオープンし、話題を集めています。このマンションの魅力と弱点などを徹底解説しましょう。 総戸数5,632戸のビッグプロジェクト 「晴海フラッグ(HARUMI FLAG)」は、東京都中央区晴海五丁目の再開発事業です。2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村の宿泊施設を中心に、エリア全体を住宅地として開発するビッグプロジェクトです。 オリンピック大会に備え、地上14~18階建ての中層住宅を21棟、地上3階建て商業施設1棟を整備します。大会後はこれらを賃貸・分譲住宅に改修。新たに地上50階、地上1階、高さ約180mのタワーマンション2棟を新設します。 全体の総戸数は5,632戸。このうち4,145戸を分譲します。建物の改修工事は2022年秋に完了し、2023年3月に入居が始まる予定です。タワーマンションは2021年1月に着工し、2024年3月に竣工する予定です。 エリア総人口は約12,000人を想定しています。現在進行中の再開発としては、東京23区最大規模です。オリンピック選手村跡地という話題性もあり、注目を集めています。 大手11社が結集 デベロッパーは、三井不動産レジデンシャルを筆頭とした大手11社。三井不動産レジデンシャル、三菱地所、野村不動産、住友不動産、住友商事、東急不動産、東京建物、NTT都市開発、新日鉄興和不動産、大和ハウス工業、三井不動産の各社です。 2019年4月末に、ついにモデルルームがオープンし、多数の来場客を集めています。 分譲マンションの間取りは2LDKから4LDKで、5,000万円台から1億円を超える部屋まで、幅広い価格帯を取りそろえます。 最多住戸専有面積帯は85㎡台で、都内のマンションとしてはゆったり。平均坪単価は200万円台後半とみられ、このエリアとしては高額ではありません。 中古住宅である では、「晴海フラッグ」は買いなのでしょうか? まず、おさえておかなければならないのは、選手村で使った建物を改装して販売した物件は、「中古住宅」の扱いで、新築ではありません。 もちろん「中古」とはいうものの、選手村として数ヶ月使われただけなので、「新品同様」「新古マンション」という程度です。にもかかわらず、周辺のマンションに較べて値頃感があるので、価格としては魅力的です。 東京駅も徒歩圏内 次に気になるのが立地です。 公式ホームページでは、銀座駅まで約2.5キロ、東京駅まで約3.3キロを謳っています。実際には、マンションの棟により少し距離が伸びるでしょうが、銀座、東京駅まで3~4km圏という近さです。 なんといっても、東京駅まで、歩こうと思えば歩ける距離です。東京駅徒歩圏のマンションが坪300万円以下で購入できるというのは、大きなチャンスにも思えます。 駅まで遠すぎる ただ、交通の便はいいとは言えません。最寄り駅は都営大江戸線の勝どき駅ですが、徒歩16~21分かかります(棟による)。 しかも駅まで歩こうとすると、長い橋を渡り、運河を越えなければなりません。毎朝歩いて通勤するのに、徒歩20分は遠すぎます。 さらに、勝どき駅は、最近混雑がひどく、乗車まで行列することもあります。 BRTは期待できるか そこで期待されているのが、東京BRTです。「BRT」とはBus Rapid Transit(バス高速輸送システム)の略で、運行の遅れが少なく、通常の路線バスよりも多くの乗客を効率よく輸送できるという特長があります。 晴海地区には虎ノ門・新橋発着のBRTが導入予定で、分譲開始の2023年時点で本格運行を開始している予定です。これに乗れば、新橋駅まで10分ほどで到着できます。 新橋までバス停2つですから、乗ってしまえばすぐでしょう。 しかし、BRTといっても、しょせんはバスで、輸送力に限りがあります。現時点の予定では、晴海5丁目から新橋方面へはラッシュ時に10分間隔の運転です。 連節バス1台に150人を詰め込んだとしても、毎時900人を運べるだけで、1万人が住むエリアの通勤・通学需要をまかないきることはできません 本数が足りなければ、ある程度、増発されるでしょうが、BRTが万全の輸送機関と信じきるだけの情報はありません。 ちなみに、普通の路線バスも走っています。東京駅丸の内南口を晴海埠頭を結ぶ路線で、途中、有楽町駅前や勝どき駅前を経由します。晴海埠頭~有楽町駅前を20分ほどで走ります。 地下鉄はできるのか? 晴海通りかその近くに臨海部地下鉄を通す構想もあります。詳細は未定ですが、地下鉄が実現した場合、晴海トリトンスクエアの南側付近に駅ができると予想されています。晴海フラッグからは、徒歩8~12分程度の距離です。完成すれば、地下鉄駅から徒歩10分程度になるわけです。 この地下鉄は、東京駅~銀座駅~国際展示場をつなぐ路線で、つくばエクスプレスへの乗り入れも予定されています。そのため、実現すれば晴海トリトンスクエア駅から銀座、東京駅まで数分で結ばれることになります。秋葉原やつくばへも直通ですし、期待は大きいです。 ただ、臨海部の地下鉄構想は、計画が緒に就いたばかりです。できるかどうかは定かではありませんし、実現するにしても、臨海部地下鉄は、海底を掘るため大深度にならざるをえず、工期がかかります。着工から完成まで10年くらいかかってもおかしくありません。 それまでの生活を考えると、地下鉄をアテにするのは、やめたほうが良さそうです。 マンションの価値は立地が9割です。確実なのは、「勝どき駅徒歩16~20分」ということだけですので、交通アクセスについては、よくよく考えた方がいいでしょう。 育児環境は? エリア内には小中学校が作られます。当然、居住人口に対応していると思われますので、その点は心配なさそうです。 ただ、保育園や学童保育などに関してはどうなるかわかりません。育児世帯が多数入居するでしょうから、保育園不足が生じる可能性はあるでしょう。 こうした再開発エリアでは、子育て世代が一気に入居しますので活気はでますが、いろんな競争が激しくなる傾向は否めません。 懸念が大きいのは、進学でしょう。エリア内に小中学校は作られますが、私立への進学を希望される方も多いでしょう。しかし、交通アクセスが限られるため、通える私立学校が限られてしまうと言う難点があります。 中学まで公立に通わせる、という方ならそれほど気にならないでしょうが、小中学校受験を検討している方は、少し考えた方が良さそうです。 入居日が遠い 入居日が遠いことにも、気を付けたほうがいいでしょう。2019年7月に販売開始される物件の入居予定時期が2023年3月です。なんと4年後です。棟によっては、もっと入居時期は遅くなります。 いま、入居を計画している人でも、4年後には家族の状態が変わることもあるでしょう。ローン金利がどうなっているかもわかりません。そう考えると、あまりに早く契約してしまうのはどうかとも思います。 販売は何期にも分けられますので、そんなに買い急ぐ必要はないのでは、と思います。 リセールバリューは? リセールバリューも気になりますが、これは公共交通の今後の充実具合によるでしょう。BRTの運行が安定すれば、新橋駅までバスで10分程度という利便性はそれなりに評価されると思います。 臨海部地下鉄ができ、晴海トリトンスクエア近くの駅から徒歩10分程度になれば、リセールバリューは上がるでしょう。 晴海フラッグは、売値がそれほど高くないので、下値不安はあまりない物件です。一方で、地下鉄ができれば資産価値が上がるのは間違いないので、上値は狙えます。その意味では、資産価値としては悪くない物件だと思います。 ただ、湾岸地域にはマンションが多いですし、地下鉄もいつできるのか(できないのか)、分かりません。近くに大規模な賃貸棟があるため、分譲棟を賃貸に回しても借りては限られそうです。 そうしたことを勘案すると、リセールバリューを期待して購入する物件とはいえません。 また、先進的な設備のぶん、管理費や修繕積立金は高めのようです。その点もご注意ください。 狙い目のビレッジは? 晴海フラッグのエリアは4つに別れています。「シー・ビレッジ」「サン・ビレッジ」「パーク・ビレッジ」の3つが分譲エリア。「ポート・ビレッジ」が賃貸エリアです。 ポート・ビレッジが環状2号に近く、交通アクセスは最も便利そうですが、中央清掃工場の目の前だからか、分譲マンションはありません。 眺望が良さそうなのは、南東で海に面するシー・ビレッジでしょう。環状2号にも近いため、道路の利便性も良さそうです。 商業施設に近いのはサン・ビレッジです。BRTの始発となるマルチモビリティステーションにも近いというメリットがあります。 パーク・ビレッジは一番奥になるため、住み心地は良さそうです。サン・ビレッジもパーク・ビレッジも、西側に晴海ふ頭公園があるので、西側に行くほど住環境は良さそうです。 ということで、どのエリアにも長所があり、好みで選べばいいでしょう。筆者なら、マルチモビリティステーションに近い棟を選びます。やはりマンションは、交通利便性が一番だと思うからです。 再開発エリアの将来性 「晴海フラッグ」にマンションに狙いを付けている人は多く、早くもモデルルーム見学の予約が殺到しているとのことです。それだけ多くの人が関心を持っていると言うことでしょう。 いろいろ書きましたが、「晴海フラッグ」の魅力は、やはりゼロから設計された再開発都市である、ということだと思います。水素を使った先進的なエネルギー供給や、洗練され機能的なマンション設備、必要十分な共用施設など、他のエリアのマンションでは味わえない環境には、高い魅力があります。 こうした先進的な再開発エリアは、将来にわたって資産価値が維持されやすいですし、リセールバリューの心配をあまりしなくていいのもメリットです。なにより、三井不動産を筆頭とした11社が、国策のオリンピックの施設として作った建物であることに、安心感を覚える人も多いでしょう。 とはいえ、アクセスの悪さはやはり気になります。お子さんの受験を考えている人は、通学エリアにどんな学校があるかを再確認してからのほうがいいでしょう。

シティタワー駒沢ステーションコートの評価【新築マンションレビュー】

東急田園都市線駒沢大学駅徒歩1分に建設されるのが「シティタワー駒沢ステーションコート」。住友不動産の分譲マンションです。すでに販売は開始されており、完成時期は2019年04月下旬予定、総戸数156戸の大型マンションです。 駒沢大学駅徒歩1分 「シティタワー駒沢ステーションコート」は、専有面積が54.15m2~73.36m2のマンションです。20階建てのタワー棟と、15階建てのレジデンス棟で構成されています。 シティタワー駒沢ステーションコートの魅力は、なんといっても駒沢大学駅徒歩1分という抜群の立地。東急田園都市線という人気路線で、駅前のタワーマンションは珍しく、それだけで希少価値があります。 渋谷駅まで電車で3駅7分。世田谷区内の田園都市線沿線で、これだけの駅近の大規模マンションは滅多に出ません。 そのため、値段は強気です。シティタワー駒沢ステーションコートの価格は、おおむね平均坪単価が450万円以上。タワー棟最上階は500万円を超えます。階数や向きによりますが、タワー棟南向きの70平米で9,000万~1億円程度。54平米の部屋で7,000万円台程度です。 最近のマンション価格は高騰しているとはいえ、かなり高い値段を付けてきた、といえます。三茶・駒沢エリアのランドマーク的なマンションである「グランドヒルズ三軒茶屋」が、10年前とはいえ坪400万円程度、同じ246号沿いの「ザ・パークハウス三軒茶屋タワー」が坪300万円程度だったことを考えると、シティータワー駒沢ステーションコートの価格は、目をむきそうです。 この価格になると購入できる層はかなり限られます。一流企業勤務のダブルインカムや、富裕層のリタイア組を狙っているといえそうです。 三茶・駒沢エリアの人気は高い ただ、マンションというのは、高くても資産価値が維持されるなら、買う価値はあります。長く住んでも値段が下がらないなら、タダみたいなものだからです。 とくに、世田谷区でも三茶から駒沢にかけてのエリアは人気が高く、中古マンションの物件が出にくいことで知られています。中古物件が少ないということは、資産価値が下がりにくいことを意味します。 一方で、不動産は「年収の6倍程度まで」という価格の上限帯があります。それを超えるとぱたりと売れにくくなるのです。いかに駒沢エリアの住人の年収が高いとは言え、7,000万円を超えてくると流動性は下がります。1億円を超えると取引も激減します。 したがって、今後、世間の給与水準が大きく上がらない限り、シティータワー駒沢ステーションコートの中古価格が、大きく上がることは考えづらいです。 田園都市線は混雑路線 このマンションの魅力は立地ですが、注意点もいくつかあります。 まず、東急田園都市線は、首都圏屈指の混雑路線であるということ。特に、渋谷に8時台に到着する列車の混雑は想像を絶するものがあります。 その時間帯に通勤・通学する予定の人は、必ず実際に乗車して体験してみることです。田園都市線は、ピーク時が過ぎても、午前10時過ぎまでは、混雑が続きます。 また、駒沢大学駅は急行通過駅です。そのため、日中時間帯は、10分近く電車の運転間隔があくこともあります。全列車が地下鉄半蔵門直通とは言え、地下鉄とは使い勝手が少し違うことを頭に入れておきましょう。 ショッピングエリアは意外と貧弱 そして、駒沢大学駅周辺は、ショッピングエリアが意外と貧弱です。徒歩2分にマルエツがありますが、規模としてはそれほど大きくありません。徒歩4分にオオゼキがありますが、こちらは小規模。 隣駅の三軒茶屋が賑やかで、駅勢圏が強いためか、駒沢大学駅周辺の商業は盛んとはいえません。買い物についても、自転車で三茶エリアまで行く人が多いようです。自転車があれば、三茶エリアには大型の西友、若林エリアにはドンキホーテもあります。 西松屋やアカチャン本舗といったベビー用品の専門店は周囲にありません。近いのは三茶の西友で、ベーシックな子ども用品が置いてあります。買い物について確認したい人は、三茶エリアも見ておくといいでしょう。 駒澤大学駅周辺には商店街らしい商店街もなく、飲食店も多くはありません。基本的に住宅街エリアと考えましょう。もちろん、日常的な買い物には不自由しません。 周辺のランドマークは、やはり駒沢公園です。ただ、歩くと10分以上かかり、それほど近くではありません。 シティタワー駒沢大学ステーションコートの物件概要 物件概要を見てみましょう。 所在地 東京都世田谷区上馬三丁目845-1(地番) 交通 東急田園都市線 「駒沢大学」駅 徒歩1分 総戸数 156戸 構造、建物階数 鉄筋コンクリート、地上19階 地下1階建(タワー棟)、鉄筋コンクリート、地上14階 地下1階建(レジデンス棟) 敷地面積 3,692.20m2(タワー棟1,825.15m2、レジデンス棟1,867.05m2) 敷地の権利形態 所有権の共有 完成時期 2018年11月下旬予定 入居可能時期 2019年04月下旬予定 管理形態 区分所有者全員により管理組合を結成し、管理会社に委託 管理会社 住友不動産建物サービス株式会社 施工会社 大豊建設株式会社 ●用途地域 : 商業地域、第一種住居地域 ●駐車場 : 47台 25,000円~32,000円(月額) ●駐輪場 : 156台 200円~400円(月額) ●バイク置場 : 2台 6,000円(月額) ●ミニバイク置場 : 7台 3,000円(月額) ●バルコニー面積 : 7.0m2~25.88m2  住友不動産株式会社 間取りは? シティタワー駒沢ステーションコートの間取りを見てみましょう。 このマンションはタワー棟とレジデンス棟がありますが、条件が異なります。入口も異なりますし、タワー棟は内廊下、レジデンス棟が外廊下と形状も異なります。入口も基本構造も異なるのですから、実質的に違うマンションといえなくもありません。 タワー棟は北西側で国道246号と首都高速3号渋谷線に面しています。東名高速道路につながる幹線なので、深夜も含めて交通量が多いです。そのため、タワー棟は246側に面しては部屋を配置しておらず、南東側に主開口部を有します。246号面は内廊下で、どの部屋も北側に窓がなく、風が抜けにくい構造です。 レジデンス棟は、246号からは少し入った位置になります。タワー棟が「壁」になるので、騒音の心配は、タワー棟に比べれば少ないでしょう。南北に細長く、主開口部は東になります。 タワー棟、レジデンス棟ともに、どの部屋もおおむね主開口部は広く、アウトフレーム工法で、使いやすく効率的な間取りになっています。 おすすめはタワー16階以上 タワー棟の15階より下は、レジデンス棟が南西方面に建っていることが視界に入り、気になるかもしれません。16階以上は、レジデンス棟を抜けますので、抜群の眺望が楽しめそうです。 高くなるほど首都高速の騒音も気にならなくなるでしょうから、おすすめはタワー棟の16階以上です。ただ、お値段も高くなります。 値頃感があるのはレジデンス棟の低層階でしょう。外廊下なので風が抜けやすく、東側にマンション敷地が広がっているので、開口部の前を遮る建物が、今後も建たないのもメリットです。レジデンス棟の、なるべく首都高から離れた南側の部屋も狙い目です。 二重床、二重天井で、劣化対策等級3は最高レベル。廊下幅も広く、施設は細かい点までバリアフリーにも対応していて、車いすでも暮らせるように配慮されています。 シニアでも安心して暮らせるよう設計されていることがうかがえ、このマンションのターゲットがリタイア組であることがわかります。 駐車場は機械式 駐車場は47台。3戸に1戸程度と、この規模のマンションとしては少ないですが、最近は乗用車の所有率が下がっているので、これで十分と思われます。というか、シニア層が多く購入するなら、これでも余るかもしれません。 駐車場は機械式。タワーマンションなら地下の自走式にしてほしかったところですが、それだけクルマを重視していないのでしょう。公式ウェブサイトに駐車場の情報が驚くほど少ないのも、そのあらわれといえそうです。 共用施設には乏しく、ゲストルームなどはありません。これは意見が分かれるでしょうが、将来にわたり管理費負担が少ないという点ではメリットといえるかもしれません。 基本機能に絞ったマンション シティタワー駒沢ステーションコートをまとめると、きわめて実用的なマンションといえます。駅に近いため電車で出かけるのは便利。間取りも効率的な配置です。 無駄な共用施設を持たないで、駐車場も最低限に抑えています。「快適に住む」という基本機能に絞ったマンションです。 この構造でこの価格は、数年前の感覚では高いと思われるでしょう。ただ、最近の不動産価格の趨勢を見ると、一概に「高い」と切り捨てられるものではありません。 また、駅に近い好立地は共稼ぎの世帯だけでなく、シニアにも支持されます。バリアフリーに配慮した構造などを考えると、中古になっても需要は高く、資産価値が大きく毀損することはなさそうです。ただ、これだけ新築価格が高いと、値上がりも期待しづらいといえます。

豊洲駅徒歩4分に50階建てタワーマンション。東急不が2021年竣工へ

豊洲駅徒歩4分という好立地に、東急不動産がタワーマンションを建設します。「(仮称)豊洲地区1-1街区開発計画」と呼ばれるもので、1,230戸の50階建てタワーマンションが目玉です。 小学校と公園に隣接 東急不動産、NIPPO、大成有楽不動産株式会社の3社は、東京都江東区豊洲5丁目で計画中の「(仮称)豊洲地区1-1街区開発計画」に関し、その概要を発表しました。竣工は2021年度です。 計画地は、東京メトロ有楽町線豊洲駅徒歩4分という、利便性抜群の立地です。東南側に豊洲西小学校と隣接し、道路を挟んで北側には豊洲公園があります。また、南側には東電堀といわれる水辺にも隣接する良好な場所です。 東急不動産では、「新たな都心居住のモデルとなる、うるおいとにぎわいある水辺のライフスタイル創出を目指したまちづくりを推進」するとしており、以下のような特徴を掲げています。 特徴1 質の高い居住機能、地域の生活利便性を高める生活利便施設・生活支援機能の導入 特徴2 水際空間のまちを体現する魅力的なオープンスペースの整備 特徴3 人と緑がふれあう大規模な緑化空間の整備 スーパーと保育所も設置 敷地面積は約24,300平方メートルで、住宅棟(50階建)、生活利便施設棟(2階建)、保育所棟(2階建)が建設されます。 住宅棟は高さ180m、地上50階地下1階建てのタワーマンションで、総戸数は1,230戸です。生活利便施設棟にはスーパーマーケットが入る予定で、保育所棟には、認可保育所が入ります。マンション住民優先利用ではありません。 住宅棟の一部住戸においては、東京ガスが供給するマンション向け家庭用燃料電池「エネファーム」を導入予定です。道路から水辺へは、オープンスペースとしてプロムナードを整備する予定です。 最後の豊洲駅近タワマン メトロ豊洲駅まで徒歩4分というのは、なんといっても魅力的でしょう。ららぽーと豊洲へも徒歩5分程度です。 このマンションが貴重なのは、すでに豊洲駅近の開発用地は枯渇しているからです。残るのはここと、豊洲駅北西側に広がる「豊洲2丁目2-1街区」くらいです。 「豊洲2丁目2-1街区」は、すでに三井不動産がオフィスビルやホテルなどを建設する計画を発表しており、分譲マンションは建ちません。 そのため、ここ「豊洲地区1-1街区」が、豊洲駅徒歩5分圏の「最後の豊洲駅近タワーマンション」になる可能性が高いです。 販売開始は2018年夏頃になるとみられます。