マンションの床は、多くがフローリング。どれでも同じように見えて、材質の違いはあります。わかりやすく説明していきましょう。
無垢材フローリングと複合フローリング
フローリングは材質により大きく分けて、「無垢材フローリング」と「複合(合板)フローリング」の2種類に分類されます。
このうち、フローリングの材質として高級なのは無垢材です。100%天然木を使用した「本物」のフローリングで、木目の柔らかい肌触りを感じることができます。風合いがよく、傷がついてもサンドペーパーで削れば目立ちません。
ただ、湿度の高い日本では板が反ることがあり、きしみが生じやすいというデメリットがあります。汚れがつきやすく、汚れが落ちにくいのも難点です。
複合フローリングの種類
多くのマンションで使われているのが、複合材のフローリングです。複数の板を接着剤で張り合わせた合板の表面に、天然木の薄板(突板)を張りつけたものです。突板にはさまざまなバリエーションがあり、部屋の雰囲気に合せた色の選択がしやすいというメリットがあります。
また、傷や汚れに強いなどの機能性を備え、キッチンなどの水回りで使用できるフローリングもあります。いずれも天然木100%の無垢材フローリングに比べれば安価です。
さらに安いものとして、ベニヤ板の上に木目模様を印刷したオレフィンシート(化粧フィルム)を貼ったものもあります。
これらのフローリングは、安いですが、表面に傷が付くとフローリングが見えてしまうという欠点があります。
このなかでおすすめなのは、突板を貼ったフローリングでしょう。突板の厚さはさまざまですが、1mm以上のものがいいでしょう。突板が薄いと傷が付いたときに、下の板が見えてしまいますが、1mm以上あれば、傷が付いてもサンドペーパーでこすり、色を付ければ目立ちません。
部屋の長辺方向に沿って貼る
フローリングの貼り方には、「部屋の長辺方向に沿って貼る」というルールがあります。田の字型の長方形プランなら、玄関から廊下、リビングに向かう動線に沿って貼ります。
リビングが横長の場合は、玄関から廊下の流れに沿ってフローリングを貼り、リビングの出入口で見切り、そこから先の横長リビングでは長辺方向に沿って貼るのが基本です。ただし、廊下の流れからそのままリビングに流す場合もあります。