「家賃を払うくらいなら、早めにマンションを買った方がいい」という意見もあります。
「20代に買っておけば、40代にはローンが終わりラクだよ」なんていう人もいます。こうした意見は正しいのでしょうか。
20代で買ったマンションに結婚後も住み続けられるのか?
たしかに、20代にマンションを買い、そこに一生住み続けるならお得でしょう。しかし、20代に買ったマンションに70歳や80歳まで住み続けられるかというと、いささか疑問も残ります。
まず、買ったマンションが50年も60年も持つのか、という問題。新築なら50年は問題なく持ちそうですが、老後を迎えた頃に「建て替え」の問題に直面する可能性があります。
次に、間取りの問題。20代の段階で将来の家族構成が見通せればいいのですが、そうでない場合が多いでしょう。20代で結婚して子供が産み終わっているのならともかく、そうでないなら、自分の家庭にあった間取りがどのようになるのかわかりません。2人のつもりの子供が3人になった、という場合もあるでしょうし、逆に子宝に恵まれないかもしれません。
こうしたことから、20代でマンションを買っても、結婚後、30代か40代で買い換えを余儀なくされる可能性は少なくありません。
「値下がりしにくい物件」が条件
それでも、20代で買ったマンションが値上がりすれば、買った甲斐はあります。買い換えるにしても、所有マンションに高値が付くなら問題はありません。高く売って次の家を買えばいいのです。
また、値下がりしたとしても、家賃を支払い続けたのと変わらない程度の値下がり幅なら、やはり問題は小さいです。一方、買ったマンションが大きく値下がりした場合は、身動きがとれなくなります。そのため、20代にマンションを買うのであれば、「値下がりしにくい物件」というのが絶対条件になるでしょう。
マンションの価値は8割方立地で決まります。つまり、値下がりしにくいマンションというのは、「立地のいいマンション」です。人気エリアで駅から近い物件が該当します。20代でマンションを買うときは、この「人気エリアの駅近」を絶対条件として考えましょう。
そうでないマンションを20代で購入するのは避けた方が良さそうです。