マイホームを買おうとするとき、一戸建てかマンションかで迷う人は多いでしょう。「一戸建てvs.マンション」は語り尽くされた感はありますが、ここでもう一度、マンションのメリットを考えてみましょう。
断熱性に優れている
賃貸マンションに住んだことがある人ならわかるでしょうが、鉄筋コンクリートは木造住宅よりも暖かいです。とくに、冬場の暖かさは一戸建てよりはるかに優れています。
関東地方以南なら、冬場のマンションの住戸内温度は、暖房をしていなくても10度程度を維持します。暖房なしでも外気より5~10度も高いのです。よりその理由は、鉄筋コンクリートの断熱性が優れていることもありますし、上下左右の住戸に人が住んでいて、その暖房などの熱が伝わるから、という点もあげられます。
夏の場合は逆で、熱い外から帰ってきてマンションの居室に入ると、冷房なしでもひんやりしています。これも断熱性が優れているからでしょう。
利便性に優れている
マンションは、一戸建てと比較して、より駅に近い便利な場所に建てられています。一戸建てにも駅に近い物件はあるでしょうが、同じ価格ならマンションのほうが広くて日当たりのいい物件に住めるでしょう。
利便性が優れていることは、たんに「便利」というだけのメリットではありません。将来、売却する際にも売りやすいというメリットがあります。
セキュリティが優れている
最近のマンションでは、エントランスのオートロックは常識で、セキュリティ会社と契約しており、防犯カメラも設置されています。また、各住戸の玄関扉や窓に防犯センサーが設置されている物件も少なくありません。車上荒らしを防ぐための駐車場のセキュリティもしっかりしています。
こうしたセキュリティシステムを一戸建てでも導入することは可能です。ただ、費用がかかりすぎるので、一般の方が実現するのは難しいです。マンションでは、数十人から数百人が費用を出し合うので、こうしたセキュリティが実現できるのです。
バリアーフリーに優れている
最近の新築マンションには、ほとんど段差がありません。エントランスには自動ドアが設定され、段差がなく建物内に入れますし、エレベーターを使って自分の居室のある階に降りれば、段差なしで部屋に入れます。各戸内も基本的に段差はほとんどありません。
一戸建ての場合は、玄関に上がる際に階段があり、2階建てなら十数段の階段があります。庭に降りるときも段差です。こうした段差は、年齢を重ねるにつれ身体の負担となります。
居室外の掃除や雪かきの必要がない
マンションでは庭掃除や玄関外の掃除をする必要がありません。そうした共用部分の掃除は、全て清掃人がしてくれます。1階に専用庭がある住戸は、その部分だけは自分で掃除しなければなりませんが、それとてわずかです。
実際に一戸建てに住んでみるとわかりますが、玄関外の掃除や庭の手入れは、それなりに負担になります。秋になれば落ち葉をかき集めなければなりませんし、木や草の手入れもしなければなりません。
寒いエリアの場合は、雪かきは一戸建て居住者の重荷です。マンションなら、共用部分の雪かきは管理人か、契約した会社がやってくれるので、居住者はする必要がありません。
こうしたポイントを満たさないマンションは?
以上、5つのポイントで、マンションは一戸建てより圧倒的に優れています。ただ、全てのマンションがこの5ポイントを満たしているとは限りません。自主管理で清掃の行き届いていないマンションや、オートロックが設置されていないマンション、あるいは段差が多いマンションなどは、新築では少なくなりましたが、中古物件ではいまでも見かけます。駅から遠いマンションももちろんあるでしょう。
そうした物件は、マンションのメリットを完全に享受できないわけですから、ひょっとしたら良質なマンションではないかもしれません。