日曜日, 11月 1, 2020

間取り

メゾネット型マンションのメリット、デメリット

メゾネット型マンションとは、複数のフロアにまたがるタイプのマンション住戸のことです。1住戸が2階層に分かれていて、内階段があり、居住空間が上下に配置されています。一時期、流行しましたが、最近のマンションでは少なくなりました。メリット、デメリットを見てみましょう。 階層が2つあるマンション住戸 メゾネットタイプのマンションとは、住戸内で階層が2つあるものをいいます。玄関が10階なら、「10階」と「11階」というように、上層階でもメゾネットは存在しますし、玄関が1階で地下1階とのメゾネットもあります。 多いのは、最上階とその下をセットで「メゾネット」として売るマンション。「最上階」の住戸を増やせるので、デベロッパーには高額物件を増やせるというメリットがあります。 たとえば、11階が最上階として、11階に100平米の部屋が3つしかとれない場合、10・11階をセットにして合計100平米にすれば、「最上階」の部屋は6部屋取れる計算になります。 メゾネット住戸のデメリット そういう事情もあり、高級マンションのプレミアム住戸に多いメゾネットタイプですが、必ずしも人気ではありません。 その理由はいくつかありますが、最大の理由はバリアフリーでないこと。居室内階段があるために、居室内での移動にも階段を利用することになり、年をとるにつれ上り下りが面倒になります。 居住面積が数字ほど広く感じられない、というのもデメリットです。メゾネットタイプでは、専有面積に階段部分も含まれるため、実際の居室面積よりもかなり広く専有面積が表示されます。「100平米と聞いたのに、あんまり広くないな」と感じやすいのがメゾネットです。 吹き抜け空間の欠点 また、メゾネットタイプには、内階段周りに吹き抜け空間ができます。この開放感がメゾネットタイプの魅力なのですが、吹き抜け丈夫の壁や窓の掃除は難しく、ホコリが溜まりやすくなります。 また、熱気がすべて上に行ってしまうため、冬季は暖房をつけても下層階(たいていはリビング)が寒くて仕方がない、というケースもあるのです。 育児中家庭にはメリット大 メゾネットタイプの大きなメリットとしては、上層階であっても、子どもを気兼ねなく遊ばせられる部屋を確保できる、という点です。通常、マンションでは1階を除けば下階への衝撃音を気にしてしまいます。 しかし、メゾネットタイプでは、自分の居室の上層階なら、どたばたしてもすぐ下の階も自分の部屋ですから、気兼ねがありません。 子どものいる育児中の家庭では、父母もまだ若いですから階段も苦になりません。そのため、子育て世帯には、メゾネットタイプはメリットも大きいです。

「センターイン型」「田の字型」間取りのメリット、デメリット

マンションの間取りは、大きく分けて「センターイン」と「田の字」の2種類があります。高級マンションで使われるのはセンターインですが、それぞれのメリット、デメリットを考えてみましょう。 センターインが良いと言われる理由 マンションの良い間取りは「センターイン住戸」と言われます。これは、玄関を住戸の奥行き中間付近に設けた間取りです。 中間に玄関があると、各居室への廊下が短くてすみます。そのため、廊下面積を少なくし、リビングや寝室といった居室面積を広くとることができます。 また、リビング、キッチンなどの「パブリック部分」と、寝室・子ども部屋などの「プライベート部分」を分離することもできます。これを「PP分離」ということもあります。 さらに、角部屋以外でも、外部に面するバルコニーを2面設けることが可能になります。間取りをうまく配置すれば、キッチンから玄関横へ「勝手口」を設けることもできるのです。 センターイン住戸のデメリットは、建設費が高くなること。工事が多少複雑になるため、田の字型に比べて建設費が4~5%高くなります。それは当然販売価格に反映されます。とはいえ、面積あたり単価が5%高くなっても、廊下が短ければ利用できる室内面積も広くなるので、コスト的にはそんなに気にしなくてもいいでしょう。 田の字型は「中洋室」が課題 田の字型住戸は、住戸間口の中間に玄関があり、廊下が居室内を貫く形で配置されている間取りです。玄関から見て一番奥がリビングで、廊下を挟んで居室や洗面所などが田の字型に配置されているので、この名があります。 田の字型には「縦長リビング」と「横長リビング」があります。縦長リビングは、リビングと並ぶ形でバルコニー側に居室がある形。横長リビングは、リビングがバルコニー側いっぱいに広がっていて、バルコニーと外廊下側の中間に居室が設けられます。この部屋は「中洋室」(和室なら「中和室」)と呼ばれます。 田の字型住戸での欠点は、縦長リビングの奥側(通常はダイニングエリア)や「中洋室」の、採光が悪いという点です。とくに「中洋室」はエアコンの設置ができない場合が多く、空調を使う場合はリビング側のものを使うことになり、経済的ではありません。 また、田の字型住戸は、その形状からして、どうしても廊下が長くなります。そのため、専有面積の少なからぬ部分が廊下に食われてしまい、実質的に利用できる面積が少なくなってしまうという欠点もあります。 プライバシー性をどう考えるか 田の字型がセンターイン型に比べて優れている点はあまりありません。強いて言えば、リビング隣の部屋のプライバシー性が低いため、ここを子ども部屋にしたら親の目が届きやすい、という程度でしょうか。 マンションというと、プライバシー性ばかりが優先されますが、逆にプライバシー性で劣ることをメリットと考えることができれば、田の字住戸にも救いがあるといえるかもしれません。

マンションに和室は必要か? 3LDKなら不要!

1990年代までは、マンションでも和室は付き物でした。しかし、2000年代に入ると、和室のないマンションが増え始め、最近の分譲マンションで和室付きは少数派です。とくに、3LDKで和室を配したマンションの間取りは少なくなっています。和室はマンションに必要ないのでしょうか? 和室が減少した理由 マンションに限らず、一戸建てでも和室は減少気味です。それには理由があります。まず、和室のデメリットとしては、畳の上に布団を敷いて寝ることになる点です。布団はベッドに比べると硬く、快適でないと考える人が増えています。 床に近い位置で寝るためホコリをすいやすいというデメリットもあります。そしてなにより、布団の上げ下ろしが面倒、という点もあげられます。和室でも布団を敷きっぱなしにしていればいいのですが、布団敷きっぱなしはだらしない、と思われやすいので、主婦に嫌われるのです。 和室の使いみちがない そもそも、「和室でなければならない」というシーンは、日常でほとんどなくなりました。昔は和室で和服に着替えたり、日本舞踊や琴の稽古に使われたりしたのですが、いまどきそんなことをする人はほとんどいません。 要するに、和室の使いみちがないのです。唯一あるとすれば、こたつを使いやすい、というくらいでしょうか。でも、こたつ自体、生活必需品ではありません。 ベッドで寝る人が増えた現在、和室は寝室には不向きです。寝室以外の用途としても、書斎や物置には不便で、適するとすれば客間でしょうか。でも、狭いマンションで、客間なんて不要と考える人が圧倒的ですし、3LDKで客間を配する余裕はありません。 つまり、3LDKなら和室は不要という結論になってしまいます。 4LDKならあってもいい もし4LDKなら、一つくらいは和室があってもいいでしょう。4LDKでもとくに和室をつける必要はないと思いますが、日本文化を大切にするくらいのお気持ちなら一つくらいあってもいいでしょう。 マンション住戸内に和室を設けない場合、つまりオール洋室にする場合の注意点としては、布団を収納できる納戸や押入を確保することです。納戸や押入がないと、布団を入れる場所がなくなってしまうので、その点は要注意。布団をしまえないと、冬物の寝具を片づけるときに困りますし、客用の布団もしまえません。
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マンションを買うときは、上下左右の住戸もチェックしよう!

マンションを購入するときは、購入予定の住戸の間取りだけでなく、上下左右で隣接する住戸の間取りも確認しましょう。住みやすく快適なマンションライフを送るには、自分の周囲の部屋がどうなっているか、を知っておくのがとても大事です。 寝室の上下左右の部屋は? 寝室は夜寝る場所ですから、静かなのが大事。また、夫婦生活を営む場なので、音漏れも気がかりです。 まず、寝室の上下左右に、別の住戸の浴室やトイレ、キッチンがないかをチェックしましょう。上階住戸や隣戸の人が、夜中にシャワーを浴びたり、トイレを流したり、早朝からキッチンで料理を始めたりしたら、音が聞こえてきて熟睡できません。 逆に寝室が外廊下に面していたら、夫婦生活の音が漏れてしまうかもしれません。 理想的には寝室はベランダ側 騒音のトラブルはマンションでもっとも多く、上下階の住人との人間関係が悪くなり、ひどくなるとマンションから引っ越す要因にもなったりします。自分が迷惑を受けるだけでなく、自分が下階や隣戸に迷惑をかけることだってあります。 理想をいえば、夫婦の寝室は寝室同士が隣り合っていて、外廊下から遠いところがベストです。つまり、ベランダ側です。ベランダ側に寝室がない場合は、居室の中心部がいいでしょう。 下階の共用設備にも注意 エレベーターの隣も要注意です。エレベーターの音が聞こえてきて夜眠れない、という人もいますし、エレベーターホール前は人通りが多いので、外廊下側の窓を開けておくとのぞかれる心配もあります。 2階住戸は、下階(1階)に共用設備がある場合もあります。自分の購入予定の住戸の真下に何があるかを、きちんと確認しましょう。電気室や機械式駐車場、自転車置き場などが下にある場合、音が響いて聞こえてくる可能性があります。
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「晴海フラッグ」入居時期を1年程度延期へ

東京オリンピック・パラリンピックの選手村を改修して販売する大型マンション「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」の入居時期が、1年程度延期されます。 2024年入居へ 東京オリンピック・パラリンピックの延期を受け、晴海フラッグを販売する三井不動産レジデンシャルなどは、入居時期を当初予定の2023年3月から1年程度延期する方針を固めました。入居時期は2024年になる見込みです。 同マンションは分譲と賃貸を合わせて5,632戸で、約1万2000人が居住する見込み。すでに分譲住宅4,145戸のうち940戸が販売済。東京オリンピック・パラリンピックの開催の延期を受け、現在はマンションの販売を中止しています。 オリンピック・パラリンピックの延期で東京都などが引き続き選手村を使用するため、引き渡しが1年程度遅れるとみられます。購入者への説明はすでに始まっています。補償については未定ですが、不動産会社に延期の責任はないため、最終的にどのような形になるかはわかりません。
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中古マンションの建築年代別の特徴。マンションはこう進化した

中古マンションを買うときに気になるのは建築年代。「旧耐震」「新耐震」といったおおざっぱなくくりだけでなく、年代別の特徴と、マンションの進化について知っておきましょう。 1970年代 一般向けのマンション販売が本格化したのは、1970年代です。この頃は旧耐震構造で、コンクリートの床(スラブ)の厚さが12~15cmと、現在の標準(20cm)に比べて薄いものでした。この時代の物件は、今の物件に比べると、見た目にもコンクリートの貧弱さが伝わってくるものがあります。 直床、直天井が常識で、電気配線や照明器具のソケットはコンクリートに埋め込まれていました。配水管は下階の天井裏を通るのが一般的で、床の仕上げにはクッション材も入っておらず、遮音性も低くなっています。天井高は2.5m程度の物件が多く、躯体天井高と室内天井高が同じ、というのも珍しくありませんでした。 エアコンが一般的でない時代でしたので、外壁の吸気口やエアコン用のスリーブ(穴)がないのが一般的でした。火災報知器も法令で義務化されていない時代でしたので、竣功時は付いていませんでした。 間取りは「振り分け」といわれる2DKや3DKが主流。振り分けとは、キッチンやDKからそれぞれの居室への入口が分かれており、動線が各部屋に振り分けられている物件のことです。玄関を入るとキッチンがあり、その奥に居室が二つ並んでいる、というような間取りが多い時代でした。 1980年代 1980年代に入ると、間取りが多様化していきます。「田の字型」と呼ばれる現在も一般的な間取りが普及する一方、ワイドスパン、センターイン方式といったコストの高い間取りが高級マンションを中心に導入されていきます。設備面ではオートロックや住宅情報盤などが広まったのが、1980年代です。 構造面では、新耐震基準になり建物が頑丈になりました。スラブは18cm程度が標準的となり、配水管は自室の水回りの床下に通すようになりました。そのため、リビングとキッチン、お風呂に段差が生じることが多く、住戸内でのフルフラットは実現していません。 1990年代 1990年代は前半のバブル景気時と後半の不況時で特徴が異なります。バブル時は見た目を競うような物件が多く、室内に大理石を使うなど豪華な物件が流行しました。土地の高騰の影響で、専有面積は圧縮する傾向でした。狭い専有面積のなか、室内の見た目が広くなるように、苦肉の策としてクローゼットを設けなかったりといった、実用的には難のある物件も少なくありません。 その反省からか、1990年代後半になると、機能重視の物件が増えていきます。1990年代からは、見た目ではなく実際の居住面積が広くなり、間取りも多様化していきます。共用部も充実し、宅配ロッカーが標準化されたものもこの頃で、キッズルームや読書室などを設ける物件も出てきました。システムキッチンなど住宅設備も着実に進化していきます。 スラブ厚が20cmが標準的になったのも、1990年代後半です。バブル期のマンションよりも遮音性が重視されるようになりました。バリアフリーの重要性が認識されたのもこの時期からで、室内や共用部に段差のない物件が増えていきます。 一方で、この頃はまだ階高も低く、天井の小梁が室内にせり出したりといった圧迫感のある住戸も少なくありませんでした。二重床、二重天井が意識されるのも、もう少し後のことです。 2000年代 2000年代になると、マンションの品質が安定していきます。その理由は2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によるところが大きいです。同法では、構造耐力上主要な部分について売主による瑕疵担保責任が10年に延長されました。その結果、大手はもちろん、中小デベロッパーの物件でも、品質管理が徹底していきました。 スラブは20cmが標準的となり、22cmの物件も見かけるようになりました。室内の小梁をなくすボイドスラブの採用も増えていきました。二重床、二重天井も広まり、階高は3mが標準的になっていきます。住戸内の給水管が鉄管・先分岐工法から樹脂管のヘッダー工法に変わったのもこの頃からです。光回線などインターネット接続に対応した物件が増えてくるのも2000年代以降です。 2000年代は土地価格が低迷していて、バブルの不良債権処理でマンション用地の供給が多かった時代です。そのため、比較的低価格で高機能なマンションが建設された時期でもありました。 時代背景を理解したマンション購入を このように、マンションは建築時期によって特徴が異なり、当然新しいほど進化しています。品質管理という目に見えにくい部分も含めると、新しい物件のほうが品質が高い傾向にあるのは間違いありません。 中古マンションでは1970年代の物件が非常に安いですが、旧耐震という耐久性の問題に加え、給排水管をはじめとしたメンテナンスに不安があります。それに対し、新耐震となった1980年代後半以降の物件は、マンションの持続性にも一定の配慮がされています。 マンションの機能が大幅に上がったのは、1990年代後半からです。バリアフリーに配慮したマンションが普及するのもこの頃からです。そう考えると、永住目的でマンションを買うなら1990年代後半以降の物件がおすすめとなりますが、そのぶん、この時代以降の中古マンションは人気があり、立地のいい物件はとくに値下がり率が低くなっています。 このように、マンションの「築年数」は単に古さを示すだけではなく、建設された時代のトレンドも示しています。そうした時代背景を理解してマンションを購入するといいでしょう。

コロナショックでマンション価格はどう変わるか

コロナショックでマンション販売に急ブレーキがかかっています。景気の悪化にともない、販売価格も値下がりしていくのでしょうか。考えてみましょう。 マンション販売に急ブレーキ コロナショックで、新築分譲マンション販売に急ブレーキがかかっています。理由は簡単で、モデルルームなどでの対面販売が規制されたからです。また、景況感も急速に悪化してきており、先の見通しがわからない状況で、住宅ローンを組む人も減っており、それが分譲マンション販売に陰を落としています。 ここ数年、新築マンション価格は上昇をを続けてきました。不動産経済研究所によれば、2019年の首都圏分譲マンションの1戸当たりの平均価格は5,980万円、面積当たりの単価は87.9万円/m2に達しています。2012年は平均価格4,540万円、平均単価65万円/m2でしたので、7年間で約1.3倍の販売価格となり、平均単価は約1.4倍に上昇していることになります。 新築価格に引っ張られる形で、中古マンションの成約価格も上昇を続けてきました。東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、2012年の中古マンションの平均成約価格は2,500万円、平均単価38万円/m2でしたが、2019年の平均成約価格は3,220万円、平均単価は53万円/m2と、いずれも1.4倍となっています。 不動産価格の「平均」は立地条件などを無視していますので、平均がすべてを表しているわけではありません。そういう前提ですが、ざっくりといってしまうと、7年前に5,000万円で買えていた新築マンションが7,000万円に。3,000万円で買えていた中古マンションが4,200万円になったわけです。恐ろしいばかりの値上がりです。 マンションは暴落しない しかし、ここへきて、「コロナショック」が不動産市況を襲っています。新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済の混乱で、景気はリセッション入りが確実視されています。マンションの販売価格にも影響を及ぼさずにはいられません。 ただ、過去の例を見てみると、リセッション入りした直後に不動産価格が暴落したケースというのは見当たりません。たとえばバブル経済がピークを付けた1990年以降も、不動産価格はある程度の値を保ちましたし、リーマンショックの時も同じです。新築に限っていえば、平均価格は1~2割程度下がることはあるものの、株のような大暴落にはなりません。 マンション価格がすぐに暴落しない理由はいくつかありますが、最大の理由はマンション価格は数年かかる一連のプロジェクトであり、景況感がすぐに反映されない、という点でしょう。土地の仕入れ値や建築費が高騰したなかで動き出したプロジェクトは、そうそう安値販売できないのです。 「買う人がいなければ値下げするしかないのでは?」という考えもあろうかと思います。それは確かにそうですが、実際は値下げするのではなく、供給を絞ることで調整をします。大手デベロッパーは経営体力がありますので、安値販売するくらいなら供給を絞って値を保つ道を選びます。新築マンションを必要としている人はいつでも一定数いるので、供給さえ絞れば値下げをする必要はなくなるのです。 かつては、中小のデベロッパーが運転資金ほしさに値下げすることもありました。しかし、最近の分譲マンションは大手デベロッパーがメインになっていて、経営体力に乏しい会社は少なくなっています。そうした事情もあり、新築マンションの投げ売りは構造的に生じにくくなっているという指摘もあります。 買い急ぐ必要はない 実は、「供給を絞る」という状況は、コロナショック以前から生じています。2019年頃からマンション市場は明らかな過熱感があり、発売戸数は減少してきているのです。どんどん上昇する価格に、買い手の需要がついていけず、契約率は低下傾向でした。 そうしたトレンドのなかで、コロナショックが起きたこともあり、新築マンション供給は絞られていくでしょう。価格的にも当面の天井をつけたといってよく、今後は緩やかに値下がりしていくでしょう。 とはいえ、新築マンションは適地が限られてきており、とくに都心など人気エリアでは、デベロッパーが売り急いでいる雰囲気は感じられず、値下げの情報も聞きません。 明らかな価格低下が起こるとすれば、郊外立地でしょう。郊外の新築分譲マンションは、買い急ぐ必要はありません。 また、今後、不動産の過熱感が収まった後に取得した土地が開発されるようになると、新築マンションの価格も下がっていくとみられます。それには短くても2~3年かかるでしょうから、じっくり待つといいいでしょう。どの程度下がるかは見通せませんが、立地によっては1割程度の値下がりはあり得るでしょう。 中古マンション特有の事情 一方、中古マンションの価格はどうでしょうか。中古マンション価格は新築マンション価格の影響を受けますが、まったく同じではありません。その理由はいくつかありますが、大きいのは住宅ローンの残債です。 マンションを売却する人の多くは住宅ローンの残債を抱えています。そのため、残債以上の価格で売ろうとし、そうでなければ売る判断を先送りします。結果として、築年数の新しいマンションほど値を保ちやすいのです。実際、リーマンショックの後も、築浅の中古マンション価格は大きくは下がりませんでした。 要するに、中古マンションが出回りやすいのは高く売れる景気のいいときで、逆に景気が悪くなると、「今売る必要はない」と考える人や、残債で売るに売れない人が抱え込むので、中古マンションの流通が絞られます。結果として、築浅中古マンションは供給が維持され、値下がりしにくくなるのです。 築年数の古い中古マンションに関しては、リフォーム済物件が増えていることが、価格が下がりくい理由となっています。業者がリフォームした物件は、買値より2割程度高く売られることが多く、結果として中古マンション価格を底支えしています。 もちろん、景気が悪くなれば、経済的な事情で状態のいいマンションを手放す人も出てきますので、手頃で良質な物件が出てきやすいタイミングでもあることは事実です。とくに、リセッションの入口は「早めに売っておこう」と考える人もいますので、質のいい物件の買い時ではあります。 ただし、いい物件はすぐ売れるのが中古マンションの特徴です。お目当てのエリアの情報には目を光らせておくといいでしょう。

マンションの杭基礎と直接基礎の違いとは?

建物を地面としっかり結びつけるのが「基礎」です。マンションの基礎は、大きく分けて「杭基礎」と「直接基礎」があります。 地盤が良ければ直接基礎 杭基礎とは、地面の深い位置まで杭を打ち込んで、マンション全体を支える基礎です。マンションの立つ地盤が軟弱でも、地下深くの固い地盤まで杭をのばして建物を支えるわけです。 直接基礎とは、マンションの建物全体を、直接地面で支える基礎です。マンションの建つ地盤が硬ければ、こうした直接基礎が使えます。直接基礎にもいくつか種類がありますが、マンションの直接基礎はおもに「ベタ基礎」と呼ばれる工法を使います。 逆にいうと、直接基礎のマンションは、地盤のよい立地だということでせす。 杭が長くていいことはない 日本の大都市は主に平野部にあり、平野部では地盤の良好な場所は限られます。そのため、多くのマンションは杭基礎で建てられています。とくに、湾岸地域の埋立地に立っているタワーマンションは、ほぼ100%が杭基礎です。埋立地の場合、硬い地盤は地下50m程度は掘り下げないと行き当たらないので、杭はかなり深いところに届いています。 杭基礎の杭は、長くていいことはありません。杭が長いほど折れやすくなりますので、より頑丈なものを作らなければならなくなり、建設費がかさみます。 そのため、マンションを買うならできれば直接基礎の物件がいいでしょう。ただ、直接基礎の物件は少ないですから、そこにこだわりすぎると買えるマンションは限られてしまいます。 杭基礎でも建物の安全性に問題はないのは、言うまでもありません。購入する場合は、できれば杭の短い物件がいいでしょう。基礎の深さは、販売時に「設計図書」を見ればわかりますし、わからなければ販売員に尋ねてみるといいでしょう。