マンションの地下住戸のメリット、デメリット

最近のマンションで増えているのが、地下(半地下)住戸です。地下だけで分譲するケースはあまりなく、1階住戸とセットの「メゾネット」形式で販売することが多いです。

一方、半地下住戸は、そのフロアのみで販売されることもあります。地下住戸、半地下住戸のメリットとデメリットを考えてみましょう。

第一種低層住居専用地域に多い

地下住戸、半地下住戸が設置されているマンションが多いのは、第一種低層住居専用地域です。第一種低層住居専用地域は、ほとんどの場所で高さ制限が厳しく設定されていて、10m以上の建物を建てることができません。容積率も厳しく、おおむね100~150%です。このため、マンションは3階建てまでしか建てられません。

デベロッパーとしては、これでは販売面積が小さくなってしまいます。少しでも販売面積を稼ぐため、建築基準法の地下住戸の容積緩和措置を活用します。

この措置を使うと、地下の面積を法定延べ床面積に入れないですむため、マンション全体で、より広い専有面積をとることができます。デベロッパーとしては、地下を販売住戸に含めることで、分譲住戸の総専有面積を増やすことができ、収益を上げやすくなるのです。

ダイニング

問題は湿気

地下住戸、半地下住戸の最大の問題点は湿気です。地下や半地下住戸といっても、窓があり、その前にはドライエリアが設けられていますから、ある程度の風通しと日照は確保されていることが多いです。

とはいうものの、住戸の横は地面ですから、周囲の土から湿気が家の中に入り込んできて、年中じめじめします。そのため、換気装置を24時間回し続けることになります。

豪雨、洪水が心配

豪雨のときは心配です。地下住戸の生活排水は、いったん貯留槽に入れ、それをポンプでくみ上げて下水道に流すのですが、豪雨で下水道がパンクすると、下水が住戸内に逆流してくるおそれがあるのです

何より怖いのは洪水です。その地域で洪水が起きたら、地下住戸が真っ先に浸水するのはいうまでもありません。ハザードマップを見て、そのマンションのあるエリアが、過去に浸水したことがある場合、購入を控えた方がいいでしょう。

関連記事

Related Articles

Stay Connected

22,878ファンいいね
3,912フォロワーフォロー
0購読者購読
- Advertisement -

人気記事