自分はいったい住宅ローンでいくら借りられるのか。マンション購入を考える上で、真っ先に考えなければならないポイントです。これを「借入可能額」といいます。マンションを購入しようと考えたら、まずは借入可能額を見定めましょう。
返済比率35%が基準
「借入可能額」は「年収の5倍」と言われることが多いですが、実際は少し異なります。借入可能額の上限は、おおざっぱにいって、会社員・公務員は年間の住宅ローン返済額が、年収の35%に収まる金額です。つまり、返済比率35%です。
同じ金額を借りるにしても、ローンの期間を長くすれば、返済比率は低くなります。しかし、中高年の場合は、ローンの期間を長くするにも限度があります。たとえば、60歳の人が35年ローンを組むことはできません。
ローンの返済時年齢は、最も長くても70歳程度。できることなら60歳までに完済できる期間に設定しましょう。その借り入れ期間で、返済比率が35%に収まる金額が住宅ローンの借入可能額です。
自営業の場合は、返済比率がもう少し低くなり、だいたい20%で見積もられます。そのため、自営業者は収入に比べて高い金額のローンが組みにくくなります。
40歳なら年収5倍説は正しい
「ローンは年収の5倍まで」という説を聞いたことがある方も多いでしょう。これは返済比率を35%に収める場合、だいたい年収の5倍程度までしか借りられない、という意味では正しいです。
しかし、たとえば年齢60歳の人は年収5倍のローンは組めません。40歳以下の人なら、「年収5倍説」は正しいですし、若ければ6倍~7倍まで借りることも可能です。でも、借りられることと、返せることは別ですので、あまり大きな住宅ローンはおすすめしません。