住宅ローンを組むとき、手元にいくら資金を残しておくかは悩みどころ。金利を考えるとローンの総額は抑えたいですが、貯金をすべてはたいてマンションを購入してしまうと、万一の事態に対応できなくなります。ある程度の金額は手元に置いておくべきですが、それはどのくらいが適度なのでしょうか?
購入後にもお金がかかる
マンションを購入して、いざ住もう、というときには、さまざまなお金がかかります。引っ越し代は当然として、家具を揃えたりカーテンなどインテリアを整えたり、細かい日用品を購入したりすることもあるでしょう。中古マンションを購入した場合は、ハウスクリーニングやリフォーム代もかさみます。
したがって、マンションを買うときは、購入後、手元にある程度のお金が残るように住宅ローンを借りなければなりません。
年間生活費の1年分
一般的に、手元に残しておくべき金額は、年間の生活費1年分といわれます。月々の食費や日用品費、被服費、教育費、レジャー代などはもちろん、住宅ローンの支払いや住宅諸経費も含めて、月々にかかる金額を計算し、その12ヶ月分を目安に手元に残すのです。
たとえば、住宅ローンや管理費など含めて、月25万円が生活にかかると見込まれれば、300万円は手元にあったほうがいいでしょう。リフォーム代や家具代などは、この金額とは別に用意します。
転職のチャンスが訪れるかも?
人生には予想外のことが起こります。病気やけがで入院することもありますし、失業で収入がなくなるかもしれません。あるいは、転職の機会が訪れるかもしれません。手元資金が乏しいため会社をやめられず、転職のチャンスを逃すなどということのないようにしたいものです。
親の介護も要注意です。介護費用もかかりますが、介護のために頻繁に実家に帰るとなると、その交通費が負担になることもあります。注意したいものです。
こうした備えとして、1年分の生活費は銀行預金に残しておきましょう。