マンションの間取り図を見るときは、ついつい部屋の配置だけに目がいきがち。でも大事なのはそれだけではありません。点線で書かれた天井の形もチェックしましょう。なぜなら、天井こそ、マンションの質がよく表れるポイントだからです。
点線が多い間取りは注意
マンションの天井は完全に平面すっきり、というものばかりではありません。梁やダクトが天井の下側に張り出していることが多くあります。こうした張り出し部分を「下がり天井」と呼び、間取り図では点線で示されています。
もし、あなたが購入を検討しているマンションの間取り図に点線が多ければ、それは「下がり天井」が多いということを意味します。
梁がリビングを横切ってないか?
マンションにおいて、天井高はリビング・ダイニングで2.5メートルあれば十分です。しかし、リビング全体でこれだけの天井高を持つマンションばかりではなく、大梁・小梁や排気ダクトの梁型が、リビングや居室の真ん中を横切っているマンションもたまにみかけます。
こうした住戸は、室内空間の見栄えが悪いですし、天井からの照明が梁によって影になることもあります。こうした居室のあるマンションは避けた方がいいでしょう。
高級マンションは下がり天井が少ない
マンションの居室に下がり天井があること自体は仕方のないことです。下がり天井のないマンションを作ることは可能ですが、階高を十分にとらなければならなくなり、分譲価格は高くなってしまいます。
高級マンションでは、天井板と上階住戸の床スラブとの間に梁やダクトを収めてしまうので、天井をすっきりさせています。こうすれば下がり天井ができませんので素敵ですが、高い値付けのマンションだから可能な方法です。逆にいえば、下がり天井が多いマンションは「高級マンション」とはいえません。
梁やダクトはリフォームで移動できない
下がり天井や梁型が部屋の中央付近にまであった場合は、マンション居住者への配慮を欠いた物件、といわれても仕方ありません。梁やダクトの位置は、リフォームでも移動できませんから、間取りを変更する際の障壁にもなります。
間取り図に点線で描かれた下がり天井があった場合、「位置」と「高さ」をしっかり確認してから購入するといいでしょう。