マンション購入というと、若い夫婦がイメージされることが多いようです。同じエリアなら一戸建てよりも安くて買いやすいですし、交通便利な場所に建てられることが多いので、アクティブな若い人には便利、という理由もあります。
でも、実際に購入するのなら、じつは20代や30代の若い人ほど一戸建てがおすすめです。その理由を説明していきましょう。
マンションのメリットは?
マンションのメリットはなんといっても、利便性です。玄関の鍵さえかければセキュリティ上の不安は少なく、駅に近ければ外出にも便利。バリアフリーが行き届いていて、段差が少ないなどの使いやすさもあります。
ただ、このメリット、若い人よりもシニアに向いていると思いませんか? うっかり鍵のかけ忘れが生じにくく、クルマを使わず駅まで歩けて、階段もないのですから。一方、若い人はベランダや窓の鍵もきちっとかけますし、クルマを運転するのも苦になりません。バリアフリーもそれほど気にしないでしょう。
小さな子どもがいる場合、マンションは階下に気を遣います。それならば、一戸建てのほうが気兼ねなく、親子でのびのび暮らすのに向いています。未婚の人は20代で一戸建てを買う必要はありませんが、既婚なら20代で一戸建ては十分に「アリ」です。
長期的なランニングコストを考える
問題は価格ですが、マンションは初期購入費用は安いものの、毎月の管理費・修繕積立金がかかります。マンションによって異なりますが、あわせて毎月3-4万円程度が一般的。年間30~50万円、20年住めば1000万円レベルです。
一戸建てよりマンションのほうが物件価格は安いかもしれませんが、長期的に見れば、ランニングコストはマンションのほうが高い場合が多いのです。まだ若い20代の人こそ、ランニングコストは軽視できません。
郊外マンションは価格下落が恐ろしい
一戸建ては古くなっても土地の評価は変わりません。そのため、売却した場合に価値が残りやすいというメリットがあります。
一方、マンションは、老朽化するにつれ、価値がどんどん落ちていきます。都心マンションならそれほどでもありませんが、郊外マンションの価格下落は恐ろしいほどどです。
ですから、子育てしているうちは郊外で一戸建てに住み、年をとったら、それを売って、便利な都会のマンションに移ればいいのです。
ということで、20代~30代こそ、マンションより郊外一戸建てを。シニアは都会のマンションを。もちろん、ライフスタイルよって選択肢はいろいろありますので、若いときに都会のマンションに住むのもいいでしょう。でも、最初から一戸建てをあきらめるのはもったいないと思います。