「マンションを買うなら、子どもを産み終わり、家族構成が最終決定してからがいい」という意見があります。これは本当なのでしょうか? 子どもが何人産まれるかを待っていたら、かなり年をとってしまうかもしれません。
家計の逼迫がリスクに
子どもが産まれて、新しい家族が増えると、そのぶん広い家に住みたくなるものです。ですから、家族構成が最終決定する前に家を買ってしまうと、新しい家族が産まれたときにまた家を買い直さなければならなくなる可能性があります。
ただ、家計に余力があれば、家を買い直すこと自体は大きな問題ではありません。問題は、家を買い直すことができないくらい、家計が逼迫してしまう可能性があることです。
というのも、子どもが産まれる前の家計というのは、長い人生においてもっともゆとりがあります。その事実に気づかないで、子どもがいない状態の経済状態を前提に家を買ってしまうと、あとで住宅ローンの返済に苦しむことがあるのです。
子供が増えていくと家計に余裕がなくなる
子どもが産まれると、それまでかからなかった家計支出が生じます。おむつ代、ミルク代から始まって、教育費や食費は年齢が上がるにつれかさんでいきます。1人だけなら耐えられても、2人、3人と子ども増えていくと、食べさせていくだけでやっと、ということになりかねません。
また、夫婦二馬力で働いている人は、その収入を前提に住宅を買う場合があります。でも、子どもが産まれたら妻が仕事を続けるのは大変ですし、1人ならまだしも、2人、3人となると、仕事と家庭の両立は難しくなります。そうなると、二馬力前提の住宅ローン返済計画は破綻してしまいます。
その意味でも、やはり家族構成が固まり、将来の家計収入の見通しが立ってから家を買った方が確実性は高いといえます。
一馬力で返せるローンを組めばいい
とはいえ、上記のことをすべて勘案したうえで、家族構成が固まる前にマンションを買うという選択肢も、もちろんあります。夫の収入だけで返せる範囲の金額でローンを組み、子どもが2人いても大丈夫なくらいの広い家を買えるなら問題ないともいえるでしょう。
家を買うなら、若いときに買ったほうが有利な点が多いのも、また事実です。返済計画と面積に十分余裕を持ったマンションなら、子供が生まれる前に買ってしまってもいいでしょう。狭いマンション、高すぎるマンションを避ければいいだけです。