マンションの所有権を証明する書類、それが「権利書」。と書きましたが、じつは、「権利書(登記済証)」というものは、すでにありません。平成17年に紙の権利書は廃止され、現在は「登記識別情報」という番号の書かれた紙に変わりました。そのため、現在は、この登記識別情報を権利書代わりに大切に保管することが重要になりました。
不動産登記に必要な12桁のコード
かつての「権利書」は、不動産所有者であることを証明する書類でした。これに対し、「登記識別情報」は、不動産所有者であることを証明する「パスワード」とでもいうべきものです。英数字の組み合わせでできた12桁のコードです。
このコードを知っている者が、不動産の所有者であることを示す証拠となります。そのため、不動産の登記をする際は、この12桁のコードが必要です。
目隠しシールははがさずに
登記識別情報が書かれた紙が「登記識別情報通知書」です。この通知書にはコード部分に目隠しシールが貼り付けられています。
コードを第三者に見られたりコピーされたりすると、従来の権利書が盗まれたのと同様の危険性が生じます。そのため、登記識別情報通知書は、目隠しシールをはがさず、従来の権利書同様に、厳重に保管しておかなければなりません。
登記識別情報の12桁のコードは変更ができず、再発行もできません。そのため、紛失したら面倒なことになります。貴重な財産を守る書類ですし、できれば銀行の貸し金庫など、安全な場所に保管することをおすすめします。