基礎知識

マンションが一戸建てより圧倒的に優れている5つのポイント

マイホームを買おうとするとき、一戸建てかマンションかで迷う人は多いでしょう。「一戸建てvs.マンション」は語り尽くされた感はありますが、ここでもう一度、マンションのメリットを考えてみましょう。 断熱性に優れている 賃貸マンションに住んだことがある人ならわかるでしょうが、鉄筋コンクリートは木造住宅よりも暖かいです。とくに、冬場の暖かさは一戸建てよりはるかに優れています。 関東地方以南なら、冬場のマンションの住戸内温度は、暖房をしていなくても10度程度を維持します。暖房なしでも外気より5~10度も高いのです。よりその理由は、鉄筋コンクリートの断熱性が優れていることもありますし、上下左右の住戸に人が住んでいて、その暖房などの熱が伝わるから、という点もあげられます。 夏の場合は逆で、熱い外から帰ってきてマンションの居室に入ると、冷房なしでもひんやりしています。これも断熱性が優れているからでしょう。 利便性に優れている マンションは、一戸建てと比較して、より駅に近い便利な場所に建てられています。一戸建てにも駅に近い物件はあるでしょうが、同じ価格ならマンションのほうが広くて日当たりのいい物件に住めるでしょう。 利便性が優れていることは、たんに「便利」というだけのメリットではありません。将来、売却する際にも売りやすいというメリットがあります。 セキュリティが優れている 最近のマンションでは、エントランスのオートロックは常識で、セキュリティ会社と契約しており、防犯カメラも設置されています。また、各住戸の玄関扉や窓に防犯センサーが設置されている物件も少なくありません。車上荒らしを防ぐための駐車場のセキュリティもしっかりしています。 こうしたセキュリティシステムを一戸建てでも導入することは可能です。ただ、費用がかかりすぎるので、一般の方が実現するのは難しいです。マンションでは、数十人から数百人が費用を出し合うので、こうしたセキュリティが実現できるのです。 バリアーフリーに優れている 最近の新築マンションには、ほとんど段差がありません。エントランスには自動ドアが設定され、段差がなく建物内に入れますし、エレベーターを使って自分の居室のある階に降りれば、段差なしで部屋に入れます。各戸内も基本的に段差はほとんどありません。 一戸建ての場合は、玄関に上がる際に階段があり、2階建てなら十数段の階段があります。庭に降りるときも段差です。こうした段差は、年齢を重ねるにつれ身体の負担となります。 居室外の掃除や雪かきの必要がない マンションでは庭掃除や玄関外の掃除をする必要がありません。そうした共用部分の掃除は、全て清掃人がしてくれます。1階に専用庭がある住戸は、その部分だけは自分で掃除しなければなりませんが、それとてわずかです。 実際に一戸建てに住んでみるとわかりますが、玄関外の掃除や庭の手入れは、それなりに負担になります。秋になれば落ち葉をかき集めなければなりませんし、木や草の手入れもしなければなりません。 寒いエリアの場合は、雪かきは一戸建て居住者の重荷です。マンションなら、共用部分の雪かきは管理人か、契約した会社がやってくれるので、居住者はする必要がありません。 こうしたポイントを満たさないマンションは? 以上、5つのポイントで、マンションは一戸建てより圧倒的に優れています。ただ、全てのマンションがこの5ポイントを満たしているとは限りません。自主管理で清掃の行き届いていないマンションや、オートロックが設置されていないマンション、あるいは段差が多いマンションなどは、新築では少なくなりましたが、中古物件ではいまでも見かけます。駅から遠いマンションももちろんあるでしょう。 そうした物件は、マンションのメリットを完全に享受できないわけですから、ひょっとしたら良質なマンションではないかもしれません。

マンション購入前にすべき物件周辺確認とは?

マンションを購入する前に必須なのが物件周辺確認。新築なら立地をきちんとチェックし、中古なら外観や内部を確認します。物件周辺がどうなっているかを知ることは、実際に住んでからの生活がどのようになるかに大きく影響するからです。 地図を用意して歩く 不動産の周辺環境の調査には、特殊な専門知識は必要ありません。やる気があれば、誰にでもできます。 まずは、地図を用意しましょう。ゼンリンの「住宅地図」と1万分の1の「道路地図」を揃えるのが理想ですが、面倒ならグーグルマップやヤフーマップで周辺をプリントアウトしておくといいでしょう。 地図で確認すべきなのは、現在の周辺環境の状況と、交通アクセス、それに将来の環境変化の予想です。 地図を片手に、マンション周辺を散歩してみましょう。たとえば、音や臭いの出そうな施設はありませんか? そうした施設が見つかった場合、そのときは音や臭いがなくても、時間帯によっては迷惑に感じられるような影響を発生させることもあります。近隣の方に状況を尋ねてみるといいでしょう。 隣接地の空き地はキケン あるいは、マンションの周囲に空き地や畑、工場がないかも確認します。こうした土地には、将来別のマンションが建つ可能性があります。そうなると、購入予定のマンションの日照に影響するかもしれません。 部屋のバルコニーが向いている側の隣接地の状況は、とくに重要です。南向きのベランダのすぐ隣が空き地だったり駐車場だったりしたら、そこに大きな建物が建つかもしれません。 商業地や工業地は特に念入りに その敷地にビルやマンションが建った場合、日当たりや眺望は悪化しませんか? とくに用途地域が「商業地」や「工業地」の場合は、「日陰規制」がありませんので、注意が必要です。駅に近い商業地のマンションでは、南側にぴったりくっつく形でビルが建っても文句はいえません。 公共用地の公園の場合は、安心しがちですが、それとて将来どうなるかはわかりません。公園が小学校に転用された例なども、過去にはあります。パークビューは魅力ですが、公園が永遠に公園であるという保証はないのです。 ある意味安心なのは、低層住宅が建ち並んでいるエリアです。土地の所有者が細分化されているエリアでは、大きなビルが建つ可能性は低いと言えます。 平日、休日、朝昼晩と見に行く 真剣に購入を検討するなら、現地周辺は、平日と休日の両方、見に行きます。できれば朝、昼、晩の各3回、それを平日と休日で計6回見るといいでしょう。平日と休日では環境が大きく変わることがありますし、朝のラッシュ時の交通状況も確認しておくべきです。 最寄り駅からマンションまでは、地図を使って最短ルートで歩いてみます。歩きながら、スーパーや銀行、コンビニなどといった生活利便施設があるかをチェックします。夜は怪しげなお店が出ていませんか? 朝は開かずの踏切があったりしませんか? 実際に住むつもりなら、面倒でも朝昼晩を平日、休日に歩いてみるべきです。 最寄り駅からマンションまでどのくらいかかるか、歩きながら時計で計ってみましょう。不動産広告の「徒歩時間」は目安ですから、自分の足でどの程度かを知っておくのは大切です。 マンションがすでにできている場合、建物の外観や老朽化の程度も見てみましょう。鉄部に錆が浮いていたり、コンクリートに亀裂が入っていたりしませんか? 見た目でわかるほど老朽化している場合は、購入を再検討したほうがいいかもしれません。

マンションの資産価値とは何か?

マンションを購入するときに、「資産価値」を気にする人は少なくありません。でも、「資産価値」とは何を指すのか、じつは曖昧です。ここでは、マンション購入時に考慮すべき「資産価値」について考えてみましょう。 将来高く売れるマンション 資産価値とは、直接的には「マンションの値段」を指します。3,000万円で流通しているマンションなら、3,000万円が資産価値です。 ただ、マンションを購入するときに考慮する「資産価値」は、少し意味が違います。「将来的に値下がりしにくい」ことを「資産価値」と表現していることが多いです。 不動産業界的には、資産価値の高いマンションとは「将来売るときに、買ったときより高く売れるか、値下がり幅が小さいマンション」を指します。あるいは「人に貸したときに得られる賃料利回りが高いマンション」です。つまり、「値下がりしにくさ」と「貸したときの賃料の高さ」が資産価値なのです。 「価格」とは関係ない この「資産価値」はマンションの「価格」とは関係ありません。この点は、とても大事です。 たとえば、現在5000万円のマンションで、10年後に4000万円になっていそうな物件と、現在3000万円で、10年後でも3000万円で売れそうな物件なら、後者のほうが「資産価値が高い」といえます。 後者は10年間値段が下がらないのに対し、前者は10年間で1000万円も価値が下がるのですから、「5000万円のマンションより3000万円のマンションのほうが資産価値が高い」といえるのです。 マンションの価格が上がるか下がるかの予測は、必ずしも当たるとは限りません。でも、立地や設備を見れば、ある程度は見通せます。 賃料利回りが高いマンション もう一つの賃料利回りが高いマンションについても触れましょう。賃料利回りとは、5000万円のマンションを年500万円で貸せたら利回り10%である、という意味です。 現在の日本では、マンションの賃料利回りは5%程度が相場で、都心では3~4%くらいのこともあります。「5000万円の価格で年250万円で貸せるマンション(利回り5%)」と「3000万円の価格で年300万円で貸せるマンション(利回り10%)」となら、後者のほうが資産価値が高いと言えます。

不動産登記「権利証」と「登記識別情報」の違い

かつて、不動産を購入したら、「権利証」というものがもらえました。しかし、現在は権利証は廃止されています。代わりに、登記後に「登記識別情報」という紙をもらえます。不動産登記の「権利証」と「登記識別情報」の違いをご説明しましょう。 不動産の権利証とは 2005年3月6日以前に不動産登記をした場合、登記が完了したときに「登記済証」というものがもらえました。「登記済証」が、いわゆる不動産の「権利証」です。 当時の登記済証(権利証)は、登記を申請した人が提出した「申請書副本」か「登記原因証書」(売買契約書など)に、登記所が「登記済」の旨などを記載したものです。それに、登記所が印を押して、登記権利者(買主)に渡していました。 登記済証(権利証)は、登記が完了したという通知の意味と、次回登記申請のときに、権利証を添付することにより、申請者が真の権利者であることを認めさせるための意味がありました。 登記識別情報とは 2005年3月7日に、不動産登記法の新法が施行されると、権利証の発行はなくなりました。代わりに発行されるようになったのが、「登記識別情報」です。 これは、不動産の登記が完了したときに、登記所が登記名義人になった者に対し、登記名義人を識別するための情報を通知することになりました。これが登記識別情報です。 登記識別情報は、12桁の英数字などのパスワードでできています。書面申請の場合、目隠しシールを貼った、登記官の証明印のある書面が、登記所の窓口で交付されます。オンライン申請の場合は、暗号化されたデータにより通知されます。 現在の不動産取引では、司法書士が書面の登記識別情報を発行してもらい、新しい買主に渡します。 売却などで、次回に不動産登記の申請をする場合に、登記所にこの登記識別情報を添付します。そのため、登記後は、大切に保存して下さい。次回の不動産売買で必要になります。

タワーマンションの高層階を避けた方がいい、これだけの理由

タワーマンションの高層階は、眺望の良さや相続税対策の節税にも利用できると言うことで、人気を呼んでいます。しかし、高層階に実際に住むと、不便なのも知っておきましょう。 1階に降りるまで10分かかる!? タワーマンションは、例外なく大規模マンションです。そのため敷地が広く、敷地入り口からマンションの入り口へのアプローチに時間がかかります。さらにエレベーターで高層階に到達するにも時間がかかります。駅徒歩5分の立地でも、高層階からだと、実際は駅のホームまで10分くらいかかることもザラです。 とくに、朝のラッシュ時は、エレベーター待ちが生じます。エレベーターがなかなか来ないうえに、高層階から下に降りるまで各階停車状態になることも。駅徒歩5分のマンションでも、駅のホームまで15分かかることだってあるそうです。笑えない話ですよね。 窓を大きく開けられない 高層階は風が強いです。そのため、洗濯物を外に干せなかったり、窓を大きく開けられなかったりします。さらに、風が強い日は軽い「揺れ」を感じることすらあります。この「揺れ」に慣れないで引っ越す人もいるほどです。地震ともなると、地上とは比べものにならない大きな揺れに見舞われます。 タワーマンションは、高層建築物であるがゆえに、柱が多く、部屋のレイアウトにも制約が出ます。ある程度の面積の部屋になると、室内に大きな柱があったりします。 こういう事情を理解した上で、タワーマンションの高層階を選ぶのなら、それはそれでいい選択でしょう。景色がすばらしいのは間違いありませんし、日当たりも抜群で、住んでいて気持ちがいいからです。 でも、高層階のメリットにだけ惑わされず、実際に生活する上での不便さも頭に入れておくといいでしょう。

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お金と税金

独身女性がマンションを買うときは、ここに注意!「1LDKで十分」と決めつけないほうがいいですよ!

最近は独身女性がマンションを買うことも増えています。毎月家賃を払うのはばからしいので、独身であっても不動産を購入することは、選択として悪くありません。このときの注意点をまとめてみましょう。 2LDK、50平米以上がおすすめ まず、独身女性がマンションを買うとき、30~40平米台、1LDK程度のマンションを選びがちです。予算の関係もありますし、1人で住むならこの程度で十分、という考え方からです。でも、せっかく買うなら、もう少し広く、50平米、2LDK程度の広さのマンションを選んだほうがいいでしょう。 その理由はいくつかあります。まず、登記簿面積ベースで50平米以上であれば、税制上の優遇措置が受けやすいこと。住宅ローン減税が受けられるのも50平米以上ですし、不動産取得税でも有利です。 登記簿面積ベースは広告などの不動産間取図の面積(壁芯面積)より数平米小さくなりますので、ご注意を。不動産業者の間取図で57平米以上あれば問題ありません。 また、少し広めのマンションなら、将来結婚などで同居相手ができたときに、そのまま住み続けられます。さらに、不要になって売るときも、50平米、2LDK以上のマンションのほうが売りやすいという現実もあります。 賃貸に出すにもハードルが では、賃貸に出すとしたら? じつは、住宅ローンを組んで買ったマンションは、不要になったからといって、そのまま賃貸に出せるとは限りません。なぜなら、住宅ローンは「買った人が住む」という前提で金利が安く設定されているので、賃貸に出したら住宅ローンを借り続けることができなくなり、金利が上がったり、全額返済を求められたりすることもあるのです。ですから、「使わなくなったら賃貸に出そう」と安易に考えない方がいいでしょう。 結局、独身女性であっても、買うなら50平米以上の2LDK以上のマンションがおすすめです。 予算上それだけ払えない、という場合は、30平米前後の1LDKにします。価格的にはワンルームのほうがいいのですが、ワンルームマンションは、すでに供給過剰なので、将来売却しにくくなる可能性があり、おすすめしません。 30平米前後の狭い1LDKは、価格が安いわりに、ワンルームより売ったり貸したりするには都合がいいでしょう。1LDKでも40平米前後になると、価格がそれなりにするわりに、上記のように税制面などで不利なので、こちらもおすすめしません。

提携ローンと店頭申し込みの住宅ローンはどちらが得か? 勤務先の提携ローンがあれば、イチバンお得かも

新築マンションのモデルルームを訪れたとき、月々の支払い例として提示されるのは、不動産会社の提携ローンによる試算です。この提携ローン、金利も銀行店頭のものより有利で、「これを使わない手はない!」なんて思う人も多いそうです。実際、住宅購入者の6割は、こうした提携ローンを使っているというデータもあります。 でも、提携ローンって本当にお得なのでしょうか? 説明していきます。 低金利で審査にも通りやすい 不動産会社の提携ローンは、不動産会社が銀行と提携した住宅ローンです。同じ銀行で借りる場合でも、提携ローンなら銀行窓口で定時される金利と比べて低い金利を提示してくれることもあります。 さらに、店頭で申し込むよりローン審査に通りやすいという側面もあります。店頭申し込みしたらローン審査で減額査定された人でも、提携ローンなら満額OKだった、ということもあります。 要するに、不動産会社の提携ローンは、「低金利で審査にも通りやすい」ということで、いいことづくめにみえてきます。 手続も代行してくれる さらにさらに、不動産会社提携ローンを申し込むと、融資の審査手続きは不動産会社が代行してくれます。通常の住宅ローンでは、必要書類を自分でそろえ、金融機関に何度か出向かなければなりません。しかし、不動産会社提携ローンでは、自分でそろえる書類は収入証明や住民票などだけでよく、基本的な手続きは不動産会社が代行してくれます。 これは確かに便利で、不動産会社提携ローンのメリットは、ローン申し込み手続が簡単であること、と言う人すらいます。 手数料がかかることも しかし、不動産会社の提携ローンの場合、3~5万円程度の手数料を不動産会社に支払わなくてはならないこともあります。その場合、住宅ローンにかかる諸費用が増えることになります。 5万円払っても店頭申し込みより金利が低ければ元が取れることもあるでしょう。しかし、最近は銀行の店頭申し込みでもかなり金利は安いので、不動産会社提携ローンがそれよりさらに低い金利を提示することは少なくなっています。 そうしたことを勘案すると、手数料を支払ってまで不動産会社提携ローンを使うメリットは、あまりない、と考えることもできます。 店頭申し込みと比較しよう 不動産会社提携ローンを検討していても、銀行店頭での直接申し込みもしてみましょう。どちらも金利の差がなければ、直接申し込みのほうが手数料分だけ総支払額は低く抑えられます。金利が提携ローンのほうが低ければ、手数料を支払っても提携ローンのほうが安いかもしれません。 また、提携ローンは申し込める金利タイプが決まっていたりして、自分のニーズとは異なっていることもあります。そうした意味でも、直接銀行に足を運んで、店頭で住宅ローンを聞いて、比較してみるのは大事です。 提携ローンしか利用できない? 大規模な分譲マンションなどでは、説明会で提携ローンの申し込みを求められることもあります。そう言われると、物件を購入するには、提携ローンしか利用できないと思い込んでいる人もいますが、そのようなケースはほぼありません。 ごく一部にはそうしたケースもあるかもしれませんが、ほとんどの場合、どの銀行のどの住宅ローンで借り入れしても良いことになっています。 提携ローンだからといって、必ずしも有利とは限らないのですから、提携ローン以外のローンも含めて、自分にとって使いやすく、有利なものを選ぶべきです。 勤務先提携ローンも探そう 会社員の方の場合、自分の勤務先会社が、銀行提携のローンを設定していることもあります。これを金融業界では「職域ローン」と呼んでいます。内容はさまざまですが、店頭で通常借りるより金利が低くなっていたり、保証料が安くなっていることもあります。 職域ローンには、不動産会社提携ローンのような紹介手数料はありません。そのため、不動産会社の提携ローンよりは安くなるでしょう。手続の代行は期待できませんが、職場で申し込みができたりするので、その点では便利です。 ということで、住宅ローンを組むときは、職域ローン(勤務先提携ローン)、不動産会社提携ローン、店頭申し込み、の3つを比較しましょう。マンションを買うとなったら、まずは勤め先に、金融機関との提携住宅ローンがないか、人事部や総務部、労働組合などに聞いてみましょう。

マンションも「見た目」が9割? 第一印象を大切に

中古マンションを買う人、あるいは借りる人は、物件の前に立って、あるは部屋の中に入って、数秒のうちに「お、これはいいな」「いまひとつだな」という判断を下すと言われています。数分ではありません。「数秒」です。 値段とは関係ない つまり、マンション売却の賃貸においては、第一印象、見た目が大事なのです。重要度が9割か8割かはなんともいえませんが、最初の印象が悪いと、それをひっくり返すのは至難の業です。逆に、最初の印象がいいと、多少の難点には目をつぶってもらえます。 これは、マンションの値段とはあまり関係がありません。高かろうが安かろうが「いいな」と思ってもらうことが大事なのです。 逆に言うと、第一印象がいい物件ほど、売るのも貸すのも有利、ということになります。結果として、第一印象がいい物件は、資産価値が維持されやすくなります。 「中身」も大事だけれど ですから、あなたがマンションを買うときも、第一印象を大切にすべきでしょう。第一印象は、「外見が格好いい」「内装がきれい」「よく手入れされている」「高級感がある」といったようなことです。 買った後にこれらを変更するのは難しい場合もあるので、買う前に「見た目」を大事にして物件選びをするべきです。 もちろん、見た目じゃないよ、「中身」だよ、という意見もあると思います。「中身」、つまり実用性に優れた物件は、多少見た目が悪くても資産価値は維持されるかもしれません。 でも、中身が優れている上に、見た目もいい物件のほうが、より資産価値は高くなるでしょう。

マンションを買うときは「出口戦略」を大事にする

マンションの資産価値を維持するには、購入時から出口戦略を意識することが大事です。出口戦略とは、将来、そのマンションを手放すときのことを考える、ということです。 誰がそのマンションを買ってくれるのか 人生にはさまざまなシーンがあり、ずっと住みたいと思っていたマンションでも、売ったり貸しに出したりしなければならなくなるときがあります。そういうときに、すんなり売ったり貸したりできるように、購入時から考慮しておく必要があります。 そのために大事なことは、将来、「誰がそのマンションを買ってくれるのか」「誰が借りてくれるのか」をイメージしておくことです。 育児エリアでは大規模マンション たとえば、小さい子どもが集まりやすいエリアでは、大規模マンションのほうが売りやすいでしょう。なぜなら、キッズルームや広い中庭などの共用施設が充実していて、子育てしやすそうに見えるからです。 ペットを飼えるマンションも人気です。なかでも、「大型犬」が飼えるマンションはあまりありませんので、一定の需要ががあります。もちろん、大型犬を飼う人はそれほど多くありませんが、「他にはない特徴がある」ということが、マンションでは大事なのです。 都心なら芸能人向け物件も 都心限定ですが、大型車の入るマンションも人気があります。都心では、マンションの駐車場は不足していて、大型車対応となると、さらに少ないです。そのため、富裕層のニーズがあるのです。 同様に、セキュリティのきわめて高いマンションは、芸能人のニーズがあります。「芸能人なんてほとんどいないじゃん」と思うなかれ。借りる人、買う人は1人いればいいのです。芸能人の集まる東京都心部なら、物件に希少価値があれば売れていきます。 他とは違う特徴があるか。そのエリアに適したマンションになっているか。そのエリアで、そのマンションをほしがる人が一定数いるか。こうしたことを考慮するのが「出口戦略」です。販売相手がいることが、マンションの売却を終えるのに重要なのです。

住宅ローンの選び方の3つのポイント。初心者向けに基礎から解説

住宅ローンを選ぶとき、ポイントとなるのは「金利」「諸費用」「返済方法」です。住宅ローンの選び方とは、この3つのポイントの選び方と言い換えることもできます。初心者向けに基礎から解説しましょう。 固定金利か変動金利か 住宅ローンを選ぶときに、多くの人が真っ先に注目するのは金利です。もちろん、金利は安いに越したことがないのですが、それだけで決めるわけにもいきません。「金利タイプ」にも注目しましょう。 金利タイプは2つあります。一つは固定金利型で、返済期間中金利がずっと変わらないものです。もう一つは変動金利型で、こちらは返済期間中に金利が変わることがあります。 固定金利と変動金利を比べると、固定金利のほうが金利(利率)は高くなっています。ですから、目先の金利を低くしたいなら変動金利を選びます。しかし、変動金利は、たとえば最初は1%だったのに、返済期間中に5%くらいになる可能性もあります。そうしたら、金利負担は5倍になり、返済が苦しくなります。そんなリスクがあるのが変動金利型です。 固定金利は金利変動リスクはありませんが、そのぶん、金利はもともとやや高めです。しばらく低金利が続くと考えれば変動金利、将来的に金利が上がっていくと考えれば固定金利を選ぶ、というのが基本的な考え方です。 とはいうものの、将来の金利動向を予測するのはプロでも難しいのも事実。そのため、実際には、返済余力の大きい方、万一金利が急騰した場合に繰り上げ返済などが可能な方は、変動金利を選びます。 一方、返済余力に乏しく、一杯一杯で借りる人は、固定金利にしましょう。そのほうが、万一の金利変動時に破綻を防げます。 諸費用は繰り上げ返済手数料に注目 住宅ローンを借りるときは、さまざまな諸費用がかかります。代表的なのは保証料、さらに融資実行の手数料、そして保険料等です。なかでも、保証料は負担が多いので、きちんと確認しておきます。大手銀行ではこれらの諸費用は横並びなのであまり気にしなくていいですが、ネット銀行では保証料の金額にはばらつきがあります。 繰り上げ返済の手数料についても、各金融機関で異なります。最近はネットを使えば無料、という銀行が多いですが、固定金利では有料にしている会社もあります。繰り上げ返済を考えている人は、手数料がかからない形で気軽に繰り上げ返済できる銀行を選ぶといいでしょう。 元利均等返済か元金均等返済か 最後の返済方法は、おもに「元利均等返済」か「元金均等返済」かです。元利均等返済は、毎月同じ金額を返済していく方法です。つまり、ローンの返済額は毎月同じです。一般的には、元利均等を選ぶ方が多いです。 一方、元金均等返済は、同じ元金を毎月返済していく、という形です。元金は返済するにつれ減っていくので、月を追うごとに金利も減っていきます。そのため、元金均等返済は、最初の返済時に返済額が最も多く、毎月ローン返済額が少なくなっています。 ローンを実行した直後のお金のないときに、一番返済額が多いので、余力のある方以外には選びにくい返済方法です。そのため、元金均等返済を選ぶ人は多くはありません。ただ、元本が毎月一定額減っていくというのは、家計リスク管理上は優れているので、あえて元金均等返済を選ぶ人もいます。

リフォーム

リフォームで使える「キッチン」の費用と相場。安くておすすめのキッチンは?

マンションでも一戸建てでも、リフォームするときに悩むのがキッチン。各社から多くのシステムキッチンが販売されてて、どれも一長一短に見えてしまいます。ここでは、リフォーム向けのキッチンをご紹介。費用、相場とおすすめを解説しましょう。 どんなキッチンメーカーがあるの? まず、キッチンの最大手はどこでしょうか。答えはLIXIL。サンウェーブとINAXなどが合併して経営統合した結果、システムキッチンシェアの3割を占めています。次がタカラスタンダードで、LIXIL誕生までは長年キッチン史上首位を占めてきた老舗です。以下、3位クリナップ、4位パナソニックと続きます。 そのほかのキッチンメーカーとしては、水回りに強いTOTO、給湯器に強いノーリツ、YAMAHAの系統を引くトクラス、旧日立系で現在はヤマダ電機グループのハウステックといった会社があります。最近はニトリやIKEAなどの家具小売店もシェアを伸ばしています。 キッチンの最低価格はどのくらい? システムキッチンの価格はベースとなる「本体価格」に「オプション」を組み入れた総額です。「本体価格」だけならそれほど高くはなく、格安キッチンなら10万円台でも一通り揃います。 たとえば、ニトリのキッチンなら、幅2560mmで19万9000円のものが販売されていますが、ガスコンロやレンジフード、引き出しなどのフロアキャビネットや、頭上のウォールキャビネットもこの値段に含まれています。これに食洗機を付けると24万9000円になります。 これで十分といえば十分で、実際、ファミリー向けの賃貸マンションでは、こうした10万円台のキッチンが備えられていることもよくあります。10万円台のキッチンで大丈夫?なんて声も聞きますが、きちんと施工されれば20-30年は持ちますので、心配する必要はありません。 価格相場をつかもう! ただ、分譲マンションで自分専用のキッチンで、もっと使いやすいものを、となると、もう少しいいブランドのものを選びたくなりますし、さまざまなオプションを付けたくなります。 マンションリフォームの価格相場をつかむのにわかりやすいのが、クリナップです。クリナップは「S.S.」「クリンレディ」「rakuera(ラクエラ)」「コルティ」という4つの性格付けの異なるブランドのキッチンを販売しています。 まず「S.S.」は最高級ブランド。質の高いステンレスを使った高品質キッチンで、幅2550mm(以下同)の参考価格が99万4550円。次のクリンレディはオールステンレスながら手頃な価格を実現した物で、参考価格が63万8000円。ラクエラは木製キッチンで49万2800円。コルティは幅1800mmのコンパクトキッチンで30万9700円となっています。 ラクエラを例に取ると、最低価格は49万2800円ですが、扉に使う素材で異なります。鏡面仕上げの「グランドシリーズ」という扉を使うと55万9800円になり、マット仕上げや光沢仕上げは安くなります。さらに使う木材によって「コンフォートシリーズ」は50万9800円と少し高くなります。 49万2800円は、最もグレードの低い「シンシアシリーズ」という扉を使った場合です。扉による価格差は結構大きく、クリンレディで高い扉を付けると、S.S.の安い扉を付けた場合より高くなってしまいます。 大手メーカーは基本価格50万円が相場 タカラスタンダードやクリナップといった大手メーカーの場合、主力ブランドの基本プランは、2550mmで50万円前後に設定されています。したがって、大手システムキッチンの相場価格は、基本プランなら50万円前後と考えていいでしょう。 ただ、これはあくまで定価で、実際に施工する業者によって卸値は異なります。たとえば、上記ラクエラの場合、格安キッチンとして検索すると、15万円前後の価格を見つけることができます。つまり、6割~7割も値下げしているのです。 ニトリやIKEAなどの格安キッチンの場合は、15~20万円前後の価格設定が相場で、値引きは基本的にはありません。つまり、大手キッチンの安値ブランドや小売店の格安ブランドのキッチンは、基本プランで15~20万円程度が実勢価格の相場といえます。 オプションを付けると高くなる ただし、システムキッチンを基本プランで購入する人はあまりいません。食洗機を入れたり、引き出しを増やしたり、シンクの形を変えたり、ワークトップの素材を変えたりします。こうしたオプションによってキッチンの値段は基本価格の倍くらいになることもあります。 扉の色や素材によって大きく価格が変わることは前述しましたが、メーカーにとっては、基本価格は安くしながら、オプションで利益を得るというのが一つの戦略なのです。 オプションを付けた総額はいくらくらいなの? という質問を受けることもありますが、千差万別としか言いようがありません。定価ベースでいうなら、基本価格の1.5倍くらいが総額になるようなオプションを付ける人が多いです。 食洗機を付け、シンクやレンジフードや水栓を少しいいのに変えて、引き出しも増やしたりすると、そのくらいの価格になります。つまり、定価ベースで70~80万円くらいが相場と考えればいいでしょう。 どのくらい値下げしてくれる? 値下げ後の価格に関しても千差万別ですが、大手メーカーの主力ブランドの場合、2割~3割引程度と考えておくといいでしょう。インターネットを検索すると半額くらいの格安価格を提示している会社もありますが、そこまで値引いてくれることは、実際にはあまりありません。 値引いてくれたとしても、そのぶん施工費用に上乗せされることもありますので、表面上の価格にこだわるよりも、総工費を見たほうがいいでしょう。 キッチンのおすすめブランドは? おすすめブランドは、一概にはいえませんが、ホーローが好きならタカラスタンダードの「リテラ」、ステンレスがいいならクリナップの「クリンレディ」、木製の場合はLIXILの「リシェル」あたりがスタンダードです。これらのブランドを選んでおけば、大きな失敗はないでしょう。 トリプルワイドレンジがいいなら、パナソニック「リビングステーション」。高級キッチンならトクラスの「ベリー」、手頃な価格ならノーリツの「レシピア」も人気が出ています。組み合わせキッチンならIKEAの「メトード」。格安キッチンなら、ニトリはコストパフォーマンス基本性能に優れているといえます。

「リノベーション」や「リフォーム」は個人で行うと高くなるのか

室内リノベーション済みマンションが売れている理由の一つに、「リノベーションやリフォームを個人ですると、高くつく」という都市伝説があります。 こうした都市伝説を逆手にとって、リノベ業者は「プロは個人よりも安くリノベーションできるので、リノベマンションはお得だ」などと売り込むのです。 でも、本当に、リノベーションやリフォームは、素人が個人で行うと高くなるのでしょうか。 リノベ・リフォームの価格の中身 リノベーションやリフォームの値段は、おおざっぱにいって、以下の内容で構成されてます。 ・設備費(ユニットバス、キッチン、フローリングなどの住宅設備) ・材料費(間取り変更をするときなどの木材など) ・人件費(職人さんの人件費) ・管理費(リノベーション業者の人件費) ・設計費(設計士が付く場合) このうち、ユニットバスなどの住宅設備は、不動産業者が大量発注すれば、定価の半額程度で仕入れることもできます。ただ、個別のリノベでは大量発注できないので、せいぜい4割引~半額程度です。個人で購入しても、リフォームを依頼する業者を通せば3割引程度にはなりますので、それほど大差はありません。 それ以外のコストも、個人で発注したら高く付く、という性格のものではありません。要するに、個人でリフォームする場合も、リノベ済みマンションを買うのにも「業者の利益」をなるべく払わないのが、安く買うコツです。その意味で、リノベ業者の利益が乗っている中古マンションは、どうしても割高になるのです。 素人のリフォームが割高になる理由 ただ、素人のリフォームが割高になる理由もあります。まず、リノベ業者のかわりに「リフォーム業者」に依頼するのですから、その手数料がかかります。上記の「管理費」という分類です。これがだいたい5~12%程度かかります。大手リフォーム業者に依頼すると、この管理費が高いため、リノベ業者に頼むのと変わらない価格になったりします。 また、発注主(個人)はリノベ・リフォームに慣れていないので、工事が始まってから仕様変更をしたりします。途中で気が変わったり、大事なことに気づいたりするので、追加工事が発生し、価格が高くなってしまうのです。 逆にいえば、必要最小限のリフォームを手頃な業者に依頼して、念入りに検討して行えば、個人でリノベーション、リフォームしても、それほど高くはならないはずです。

リフォーム済みマンションはやっぱり高すぎる、と実感した話

筆者は中古物件をウォッチしていますが、そのなかで最近気になるのが、リフォーム済みマンションの価格です。最近、高騰しすぎています。 5,400万円が6,500万円に たとえば、東京23区内城南エリアで、最近出た中古マンションA。築20年の約60平米で、当初の売値は5,400万円でした。このときは「居住中」でした。 この中古マンションAは、やがて売却済みになり、数ヶ月後に同じ部屋が「リフォーム済み物件」として、6,500万円で販売されていました。差額は1,100万円にものぼります。5,400万円で販売中のリフォーム前物件を、リノベーション業者が購入してリフォームし、1,100万円も価格を上乗せして販売しているわけです。 オープンルームをしていたのでのぞいてみたところ、若干の間取り変更があり、フローリングは張り替えられ、ユニットバス、トイレ、キッチンも入れ替えてありました。いわゆるフルリフォームです。 ユニットバスなどはメーカー品の標準タイプです。おおざっぱに見積もって、リフォーム価格は400~500万円程度でした。個人がこのリフォームを発注したとしても、600万円あれば十分できるでしょう。 1割は割高 つまり、個人が中古マンションAを購入し、自分でフルリフォームしたとしても、6,000万円あれば可能です。「リフォーム済み物件」は、500万円も割高なのです。 実際のところ、当初の中古マンションを購入する場合は、100万円程度の値引きはできるでしょうから、それを考えれば600万円も割高なわけです。実勢価格に比べて1割程度は割高ということになります。 手間賃と考えても高すぎる もちろん、リフォーム済みマンションにはメリットもあります。何よりも、買ってすぐ住めるというのは大きなメリットです。それに、自分でリフォームをする場合は、とんでもなく手間がかかります。その手間を省いてくれた価格が600万円、と考えれば……、やっぱり高すぎますね。 だいたい、自分でリフォームすると言っても、「三井のリフォーム」といった大手リフォーム会社に丸投げすれば、手間はそれほどかかりません。三井のリフォームはお高いリフォーム会社ですが、それでもこの程度のリフォームで、手数料を600万円も取りません。 それに、自分でリフォームすれば、住宅設備を好きなようにアレンジできます。600万円あれば、キッチンの最高級品を入れてもおつりが来るでしょう。 とにもかくにも、リフォーム済みマンションは、やっぱり損です。中古マンションの売買は、「居住中」の中古物件を買って、自分でリフォーム手配をするのが一番お得です。

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