メゾネット型マンションとは、複数のフロアにまたがるタイプのマンション住戸のことです。1住戸が2階層に分かれていて、内階段があり、居住空間が上下に配置されています。一時期、流行しましたが、最近のマンションでは少なくなりました。メリット、デメリットを見てみましょう。
階層が2つあるマンション住戸
メゾネットタイプのマンションとは、住戸内で階層が2つあるものをいいます。玄関が10階なら、「10階」と「11階」というように、上層階でもメゾネットは存在しますし、玄関が1階で地下1階とのメゾネットもあります。
多いのは、最上階とその下をセットで「メゾネット」として売るマンション。「最上階」の住戸を増やせるので、デベロッパーには高額物件を増やせるというメリットがあります。
たとえば、11階が最上階として、11階に100平米の部屋が3つしかとれない場合、10・11階をセットにして合計100平米にすれば、「最上階」の部屋は6部屋取れる計算になります。
メゾネット住戸のデメリット
そういう事情もあり、高級マンションのプレミアム住戸に多いメゾネットタイプですが、必ずしも人気ではありません。
その理由はいくつかありますが、最大の理由はバリアフリーでないこと。居室内階段があるために、居室内での移動にも階段を利用することになり、年をとるにつれ上り下りが面倒になります。
居住面積が数字ほど広く感じられない、というのもデメリットです。メゾネットタイプでは、専有面積に階段部分も含まれるため、実際の居室面積よりもかなり広く専有面積が表示されます。「100平米と聞いたのに、あんまり広くないな」と感じやすいのがメゾネットです。
吹き抜け空間の欠点
また、メゾネットタイプには、内階段周りに吹き抜け空間ができます。この開放感がメゾネットタイプの魅力なのですが、吹き抜け丈夫の壁や窓の掃除は難しく、ホコリが溜まりやすくなります。
また、熱気がすべて上に行ってしまうため、冬季は暖房をつけても下層階(たいていはリビング)が寒くて仕方がない、というケースもあるのです。
育児中家庭にはメリット大
メゾネットタイプの大きなメリットとしては、上層階であっても、子どもを気兼ねなく遊ばせられる部屋を確保できる、という点です。通常、マンションでは1階を除けば下階への衝撃音を気にしてしまいます。
しかし、メゾネットタイプでは、自分の居室の上層階なら、どたばたしてもすぐ下の階も自分の部屋ですから、気兼ねがありません。
子どものいる育児中の家庭では、父母もまだ若いですから階段も苦になりません。そのため、子育て世帯には、メゾネットタイプはメリットも大きいです。