基礎知識

機械式駐車場と自走式駐車場のメリットとデメリットを比較する。イチバン人気は地下駐車場の平置型

クルマを持っている人にとって気がかりなのが、マンションの駐車場の形態。自走式で地上の区画に置ける「平置駐車場」を望む人が多いですが、立地のいいマンションになるほど機械式の「立体駐車場」が多くなります。そのメリットとデメリットを比較してみましょう。 メリットが多いのは自走式 自走式の平置駐車場にもいくつかタイプがありますが、都市部のマンションなら、地下か1階に駐車エリアを配置していることが多いです。郊外のマンションなら、建物横の敷地に屋根なしの平置き駐車場を配置していることもあります。 自走式の最大のメリットは、余計な機械操作がなく、クルマに乗るための作業が簡単なこと。マンションの出入口を出て、自分の駐車区画まで歩いて乗るだけです。そのため、クルマを所有するマンション購入検討者には、平置型駐車場がイチバン人気です。 ただ、自分の駐車区画がマンションの出入口から近ければ便利ですが、遠いとクルマに乗るとき長く歩かねばならないので、やや不便です。そのため、出入口から遠くなるほど駐車場代を安くしている管理組合もあります。時間をとるかお金を取るか、よく考えて駐車場を選びたいところです。 地下駐車場や建物1階の駐車場は、屋根があるのも大きなメリットです。天候が悪くても雨具なしでクルマに乗れますし、クルマが傷みにくいという長所もあります。また、地下駐車場は管理が行き届いているので、愛車が盗難にあったり、いたずらの被害を受けるリスクも低いです。 一方、自走式でも屋根なしの屋外型駐車場だと、クルマは雨に打たれ日光にもさらされますので、クルマが傷みやすいというデメリットがあります。雨が降っていたら乗るときにも大変ですし、地下に比べると盗難などの被害にも遭いやすいでしょう。 多数のクルマを収納するなら機械式 機械式駐車場はタイプがいくつかありますが、マンションの場合は、2段か3段に積み上げられた形で、上下左右にクルマを移動させる形が一般的です。それぞれのブロックごとにリモコンがあり、出庫時にはそれを操作します。 機械式駐車場のメリットは、狭い敷地に多数のクルマを収納できること。そのため、多くの希望者に駐車区画を行き渡らせることができます。 それと、風雨にさらされないので、クルマが傷みにくいことメリットでしょうか。とはいえ、それ以外には、利用者個人にメリットは見当たりません。 デメリットは出庫時に時間がかかること。レールぴったりに車庫入れする必要があるため、車庫入れが苦手な人にはストレスにもなるでしょう。また、子どもがいたら機械が動くとき目を離せないことなどがあります。 さらに、機械式駐車場は、大規模修繕時のメンテナンス費用が高いという難点もあります。クルマの高さの制限もあるので、車高の高いクルマは入れられない場合もあります。デメリットだらけですね。 自走式の平置型が一番 結局のところ、駐車場は、自走式の平置型が一番です。さらにいえば、地下駐車場はセキュリティ上からも、クルマの保存の面からも、悪天候でも使いやすいという点からも、最も優れています。そのため、選べるなら地下駐車場の平置き型自走式駐車場が一番でしょう。 次が屋外の平置型駐車場、最後が機械式の立体駐車場です。立体駐車場でもタワー型のように上下が大きくなるほど出し入れに時間がかかりますので、できれば2層か3層程度が望ましいでしょう。

「2SLDK」「2LDK+S」の「S」ってなに? 「DEN」とか「F」とか「U」の意味も教えて!

マンションの間取りでたまに見かけるのが「2SLDK」などの「S」。このとき、2は部屋数、「L」はリビング、「D」はダイニング、「K」はキッチンというのは、よく知られた話。では、この「S」とはなんでしょう? 1部屋サービスしてくれる? 答えをご存じの方も多いと思いますが、「S」はサービスルームのこと。といっても「1部屋サービスしてくれるんだ♪」と無邪気に喜んだ人は要注意。そういう親切な意味ではありません。 建築基準法では「部屋」として表示できるには、換気や採光などでいくつかの条件があります。そうした条件を満たしていないものの、人が中に入って歩き回れる程度の広さがある部屋が、サービスルームと表示されます。つまり「部屋と呼ぶことができないスペース」がサービスルームなのです。 ある程度の広さがありますので、部屋として使うことはもちろん可能です。ただ、換気がしにくかったり、採光がしにくかったりしますので、一日中電気をつけて、ドアを少しあけて過ごさなければならなかったりします。そのため、子ども部屋には使わないほうがいいという意見もあります。 DENは書斎 こうした間取り図をめぐる「特殊記号」は、他にもあります。代表的なのが「DEN」。これは書斎の意味。「部屋」と表示できない程度の広さのスペースを「書斎」として表示しているわけです。 「F」はフリールームの略。これはサービスルームと意味は似ていますが、サービスルームよりはやや狭い場合に使われます。「U」はユーティリティスペース。さらに狭い部屋に使われたり、地下室の表示に使われたりします。 マンションではあまりみかけませんが、「STO」は倉庫、「GR」は大型倉庫、「STR」は大型収納室。意味は様々ですが、「部屋」とは認められない区画、という位置づけはだいたい同じです。

マンションの売買契約から引き渡しまでの期間と流れ。カギをもらえるのはいつ?

マンションの売買契約をしたら、その瞬間からあなたのものになるわけではありません。売買契約は「買いますよ」という約束にすぎません。残金決済→引き渡しと手順が進んでから、マンションは晴れてあなたの所有となります。その流れと、期間を解説しましょう。 残金決済をした日にカギをもらえる マンションの売買契約を交わしたら「自分の家を手に入れた!」と早合点する人もいますが、そうではありません。その時点のマンションの登記は中古なら前の所有者のものですし、新築の場合はデベロッパーのものですので、そのマンションの部屋はあなたのものではありません。 残金決済で、購入額を全額支払うと、通常はその場でカギをもらえます。これが引き渡しです。この時点でマンションはあなたのものになります。つまり、残金を全額払う引き渡し日がカギをもらえる日となります。 ただし、引き渡しを受けても、その瞬間に登記変更されるわけではありません。引き渡し日には司法書士が登記処理をすることを約してカギが渡されるだけです。登記完了の報告が手元に届くのは数日後。その時点で、マンションは登記上もあなたが所有者になります。 引き渡し日は平日 物件の引き渡し日(残金決済日)は、売買当事者の話し合いで決められます。契約日から引き渡し日までの期間に、特段の定めはありません。新築マンションの場合は、引き渡し日は竣工後で、あらかじめ日程が明らかにされています。中古マンションの売買の場合は、契約後に住宅ローンの手続を行いますので、引き渡し日までは1ヶ月程度の時間がかかるのが通例です。 引き渡し日は銀行と法務局(登記所)が空いている日でなければなりませんので、原則でいえば平日の昼間に限られます。そして、売買双方の当事者本人が出向ける日でなければなりません。住宅ローンの正式な契約(金銭消費貸借契約)は、引き渡し日の数日前までに終わらせておきます。 引き渡し日には、実印を何度も押さなければなりません。また、不動産会社に注文をしたり尋ねたりする最後のチャンスです。残金決済を終えて、不動産会社に手数料を支払い終わると、担当者は「ありがとうございました」と言ってくれますが、その後は急に態度が冷たくなります。 不動産会社の担当者は、ノルマに追われていますので、終わってしまった契約には興味を失うのです。ですから、何か確認したいことや要求したいことがあるならば、引き渡し日までに全てを終わらせましょう。

住宅ローンの選び方の3つのポイント。初心者向けに基礎から解説

住宅ローンを選ぶとき、ポイントとなるのは「金利」「諸費用」「返済方法」です。住宅ローンの選び方とは、この3つのポイントの選び方と言い換えることもできます。初心者向けに基礎から解説しましょう。 固定金利か変動金利か 住宅ローンを選ぶときに、多くの人が真っ先に注目するのは金利です。もちろん、金利は安いに越したことがないのですが、それだけで決めるわけにもいきません。「金利タイプ」にも注目しましょう。 金利タイプは2つあります。一つは固定金利型で、返済期間中金利がずっと変わらないものです。もう一つは変動金利型で、こちらは返済期間中に金利が変わることがあります。 固定金利と変動金利を比べると、固定金利のほうが金利(利率)は高くなっています。ですから、目先の金利を低くしたいなら変動金利を選びます。しかし、変動金利は、たとえば最初は1%だったのに、返済期間中に5%くらいになる可能性もあります。そうしたら、金利負担は5倍になり、返済が苦しくなります。そんなリスクがあるのが変動金利型です。 固定金利は金利変動リスクはありませんが、そのぶん、金利はもともとやや高めです。しばらく低金利が続くと考えれば変動金利、将来的に金利が上がっていくと考えれば固定金利を選ぶ、というのが基本的な考え方です。 とはいうものの、将来の金利動向を予測するのはプロでも難しいのも事実。そのため、実際には、返済余力の大きい方、万一金利が急騰した場合に繰り上げ返済などが可能な方は、変動金利を選びます。 一方、返済余力に乏しく、一杯一杯で借りる人は、固定金利にしましょう。そのほうが、万一の金利変動時に破綻を防げます。 諸費用は繰り上げ返済手数料に注目 住宅ローンを借りるときは、さまざまな諸費用がかかります。代表的なのは保証料、さらに融資実行の手数料、そして保険料等です。なかでも、保証料は負担が多いので、きちんと確認しておきます。大手銀行ではこれらの諸費用は横並びなのであまり気にしなくていいですが、ネット銀行では保証料の金額にはばらつきがあります。 繰り上げ返済の手数料についても、各金融機関で異なります。最近はネットを使えば無料、という銀行が多いですが、固定金利では有料にしている会社もあります。繰り上げ返済を考えている人は、手数料がかからない形で気軽に繰り上げ返済できる銀行を選ぶといいでしょう。 元利均等返済か元金均等返済か 最後の返済方法は、おもに「元利均等返済」か「元金均等返済」かです。元利均等返済は、毎月同じ金額を返済していく方法です。つまり、ローンの返済額は毎月同じです。一般的には、元利均等を選ぶ方が多いです。 一方、元金均等返済は、同じ元金を毎月返済していく、という形です。元金は返済するにつれ減っていくので、月を追うごとに金利も減っていきます。そのため、元金均等返済は、最初の返済時に返済額が最も多く、毎月ローン返済額が少なくなっています。 ローンを実行した直後のお金のないときに、一番返済額が多いので、余力のある方以外には選びにくい返済方法です。そのため、元金均等返済を選ぶ人は多くはありません。ただ、元本が毎月一定額減っていくというのは、家計リスク管理上は優れているので、あえて元金均等返済を選ぶ人もいます。

マンション購入のリスクと、リスク軽減方法を考える

マンション購入にはさまざまなリスクがあります。もっとも大きいのが値下がりリスク。そのほか、地震リスクもありますし、欠陥マンションをつかまされるのもリスクといえるでしょう。ここでは、そうしたマンションのさまざまなリスクを考えてみましょう。 最大のリスクは「値下がり」 マンション最大のリスクは「値下がり」です。たとえば、4000万円のマンションを購入して、20年後に2000万円でしか売れなかったら、20年で2000万円も値下がりしたことになります。1年あたり100万円。毎月9万円ほどです。 マンションを所有すれば管理費や修繕積立金がかかりますし、固定資産税も課されます。住宅ローンを組んでいれば、その利子もかかるでしょう。それらをあわせて月4万円と仮定すると、さらに960万円も支出していたことになりますので、そのマンションのために、3,000万円近い支出を出したことになります。 もし、同等のマンションを月10万円で借りることができていたならば、20年で2,400万円です。つまり、マンションを購入することで、20年で600万円も「損」を出したことになります。 マンションを購入すると、こうした「損害」を被る可能性があります。これがマンション購入のリスクです。 自然災害もリスク そのほかのリスクとしては、自然災害があげられます。大地震でマンションが崩壊することもありますし、大雨で洪水に襲われる可能性もあります。東日本大震災では、震源から遠く離れた首都圏でも液状化被害があり、マンションの価値が大きく損なわれました。 災害でなくても、欠陥マンションをつかまされるリスクもあります。建て替えにならないような小さな欠陥でも、それがあるために売却できなくなることもありえます。 マンションの立地や構造によっても生活面のリスクが生じることもあります。エレベータのないマンションなら、高齢になったときに住みにくくなるリスクがあります。駅までのバスが廃止になったり本数が減ったりして、利用しにくくなるリスクもあるでしょう。近所のスーパーが閉店することだってリスクです。 相続のリスクもあります。相続時に分割できないマンションは、相続人同士の争いを招く可能性があります。 リスクを小さくするには? こうしたリスクをゼロにすることはできませんが、小さくすることは可能です。それは、資産価値の高いマンションを購入することです。 では、資産価値の高いマンションとはどういうマンションでしょうか。資産価値にはさまざまな側面や考え方がありますが、マンションの資産価値のほとんどは立地で決まります。つまり、立地のいいマンションを買えばいいのです。 立地のいいマンションなら、不要になったときに売りやすいですし、地震などの自然災害を受けたとしても買い手がつくものです。立地のいいマンションは、地震で崩壊しても、区分所有権の売買でそれなりの値が付くくらいです。 こうして考えると、マンションを購入するときに「立地のいい物件を選ぶ」ということがいかに重要かがおわかりいただけると思います。

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お金と税金

新築マンションの値段はどうやって決められるのか

新築マンションの価格は、どうやって決められるのでしょうか。通常は、売主の不動産会社(デベロッパー)が、マンション1棟ごとに、各住戸の販売価格をまとめて設定します。 最初に「売上総額」を設定 具体的には、まず、土地の購入価格に建物の設計費や建築費、販売費などのコストを積み上げ、そこに一定の利益を加え、マンション全体の「売上総額」を設定します。 次に、その売上総額を住戸の床面積の合計で割って、平均単価を算出します。この平均単価を基準に、階数の上下や方角、ルーフバルコニーや専用庭の有無などによって価格に差を付け、各住戸の値付けをしていきます。このとき、特定の住戸に人気が集まらないように配慮します。 さらに、周辺で競合する他社物件の価格や売れ行きも調査します。それによって、より強気にいくか、弱含みにするか調整します。周辺の中古物件の相場や売れ行きも参考にします。 値下げは最終手段 戸数が多い場合は、何回かに分けて分譲します。「第1期」「第2期第3次」などの分け方があります。第1期の売れ行きを参考に、後のほうの期では価格を設定し直すこともあります。 売れ行きが悪かったり、完成後も売れ残っている物件(完成在庫)では、値引きすることもあります。 値下げは、デベロッパーの利益を圧縮することですが、もちろんこれは、売り主としては最終手段で、どうしても売りさばけなかったときにしか行われません。 土地代が高かった場合は マンションの価格のうち、土地代はすでに仕入れた物ですので、後から変更はできません。土地代が相場より高かった場合は、分譲価格を上げるか、建設費を圧縮するかの二者択一になります。 分譲価格を上げる場合は、マンションの仕様を豪華にして「高級マンション」として売り出したりします。ただし、これは立地が良くなければできないワザです。 建設費を圧縮する場合は、階高を下げたり、設備の仕様を下げたりします。立地が標準的なマンションでは、建設費を圧縮して販売価格を抑えるのが一般的です。

マンションの資産価値を決める要素

「マンションの資産価値とは何か」という記事で、マンションの資産価値とは「値下がりしにくさ」と「貸した場合の賃料利回りの高さ」であることを述べました。 では、マンションの資産価値を決める要素は何でしょうか。言葉を換えれば、資産価値の高いマンションを買うには、どういう点に気を付ければいいのでしょうか。 資産価値を決める3つの要素 結論から言ってしまうと、資産価値を決める要素は以下の3つです。 ・立地 ・タイミング ・購入価格 マンションは立地が全て 興味深い統計があります。首都圏の場合、平均すると70平米のマンションは年100万円ずつ値下がりする、というもの。これは、立地を問わず、どこでもだいたい同じなのです。 都心の70平米のマンションは新築で1億円くらいはしますので、100万円値下がりしても1%程度の値下がり率です。一方、郊外では3000万円くらいで70平米のマンションが買えます。それが100万円値下がりすると、3パーセントの値下がり幅です。 すなわち、立地のいいマンションのほうが、価格は高くても値下がり率は低く、「値下がりしにくいマンション」といえるのです。 都心で物件価格が高いほど、マンションは値下がりしにくく、資産価値が高いと言えます。「マンションは立地が全て」といいますが、こういう意味なのです。 タイミングも大切 次に、タイミング。不動産には相場の波があり、需要が多ければ値上がりし、少なければ値下がりします。 当然ですが、値下がりした「底」のタイミングで買えば、価格の下落の可能性は小さくなります。「底」のタイミングで購入したマンションは、あなたにとって資産価値の高いマンションとなります。 逆に、相場の高いときに購入すると、どんなに立地の優れたマンションでも、資産価値を維持するのは難しくなります。立地の悪いマンションならなおさらで、大損する可能性もあるでしょう。 安く買うことが大事 さいごが、購入価格です。相場の高いときであっても、上手に値切ることができたりして安く買えれば、資産価値は維持されやすいでしょう。 「不動産に掘り出し物はない」という人もいますが、実際には、同じ時期に同じような物件でも、10%くらいの価格差は新築・中古問わず発生しています。 3割、4割安いような「掘り出し物」はそうそうありませんが、1割程度でも安く買えれば、資産価値にとってはプラスになります。安く買うことは、資産価値の維持には重要です。

マンションを買ったら住居費専用口座を作ろう。管理費・修繕積立金の支払いもその口座から!

マンションを購入することになったら、住居費専用の口座も作りましょう。サラリーマンなら給与振り込みの一部をその口座に指定。マンション管理費や修繕積立金もその口座にまとめます。「収入と支出」を一口座にまとめることで、住居費関連の収支がはっきりわかるようになります。 ローン返済額より多めに振り込む 給与振り込み先を2口座に分けて設定できる会社名なら、住宅ローン借入先の金融機関の口座をその一つにします。振り込み金額は、月々のローン返済額と管理費・修繕積立金より、少し多めに設定しましょう。2口座に設定できない場合は、自分で金額を決めて預け入れします。 多めに預け入れた金額は、徐々に積み上がっていきます。それを使って、年に1度の固定資産税を、この口座から支払います。また、住宅ローン減税の還付金も、この口座に入れるといいでしょう。そうすれば、住居費に関する収支が一つの口座で見えてきます。 固定資産税を支払ってもまだ残ったお金は、繰り上げ返済の原資にしましょう。ある程度まとまった金額がたまったら、繰り上げ返済してローンを減らします。 返済金額変更に備える 変動金利にしている場合は、積み上がった金額をそのままにしておいたり、定期預金に預けたりするのも得策。変動金利は5年に1回、月々の返済金額の変更がありますので、それに備えるお金にします。そうすれば、毎月の返済額が増えた場合でも、積立金からある程度補填できます。 共働きの場合は、夫婦で住居費専用口座にお互い入金する、という形にするのもいいでしょう。夫婦の住居費負担額のはっきりしますし、繰り上げ返済の原資が貯まりやすくなります。 電気やガス代なども同一口座にする人がいますが、あまり賛成はしません。電気・ガスは住居費とは性格が異なりますので、できれば違う口座にしたほうがいいでしょう。

「マンションを買うなら親の退職前にすべし」。これって本当?

マンションや一戸建ての住宅を購入するタイミングは難しいもの。自分の子どもができたら、なんて考えていると、親が退職してしまった後になることもあります。でも、「できれば不動産購入は親の退職前のほうがいい」という人もいます。その理由を考えてみましょう。 賃貸の保証人がいなくなる! まだ20代や30代の方は、親御さんが現役で仕事をしている、という人もいるでしょう。その場合、ご自身が賃貸マンションを借りるのは容易なはず。なぜなら、親御さんが保証人になってくれるからです。 でも、親御さんが退職してしまうと、賃貸マンションを借りるときに保証人になれないことがあります。不動産保証人は「就労収入」があることを条件とされることが多いからです。早い話、年金生活の人は保証人になれないケースがあるのです。 そうなると、転居などで賃貸マンションを新たに借りるのが面倒になります。兄弟など他に保証人になってくれる人がいる場合は問題ありませんが、そうでない場合、保証会社を使ったりしなければならず、余分な出費を強いられます。 そのため、できることならマンションは親の退職前に買ってしまったほうがいい、という理由です。 親からの贈与を受けやすい もう一つの理由として、親の退職前なら、親からの資金援助を受けやすい、という点も挙げられます。住宅購入のために親から贈与を受ける場合、一定金額まで所得税が非課税になるという制度もあります。 こうした制度は、親御さんが亡くなってしまうと使えなくなります。親御さんが健在で、できれば仕事のあるうちにマンションを購入した方がいい、というのには、こうした理由があるとされます。 兄弟がいて住宅資金の心配がなければいつでもよい ただ、言い方を変えれば、この程度の理由に過ぎません。 兄弟がいて保証人の心配がなく、住宅資金を全額自分で出せる方は、親御さんの事情に関わりなく適切なタイミングでマンションを購入すればよいでしょう。

提携ローンと店頭申し込みの住宅ローンはどちらが得か? 勤務先の提携ローンがあれば、イチバンお得かも

新築マンションのモデルルームを訪れたとき、月々の支払い例として提示されるのは、不動産会社の提携ローンによる試算です。この提携ローン、金利も銀行店頭のものより有利で、「これを使わない手はない!」なんて思う人も多いそうです。実際、住宅購入者の6割は、こうした提携ローンを使っているというデータもあります。 でも、提携ローンって本当にお得なのでしょうか? 説明していきます。 低金利で審査にも通りやすい 不動産会社の提携ローンは、不動産会社が銀行と提携した住宅ローンです。同じ銀行で借りる場合でも、提携ローンなら銀行窓口で定時される金利と比べて低い金利を提示してくれることもあります。 さらに、店頭で申し込むよりローン審査に通りやすいという側面もあります。店頭申し込みしたらローン審査で減額査定された人でも、提携ローンなら満額OKだった、ということもあります。 要するに、不動産会社の提携ローンは、「低金利で審査にも通りやすい」ということで、いいことづくめにみえてきます。 手続も代行してくれる さらにさらに、不動産会社提携ローンを申し込むと、融資の審査手続きは不動産会社が代行してくれます。通常の住宅ローンでは、必要書類を自分でそろえ、金融機関に何度か出向かなければなりません。しかし、不動産会社提携ローンでは、自分でそろえる書類は収入証明や住民票などだけでよく、基本的な手続きは不動産会社が代行してくれます。 これは確かに便利で、不動産会社提携ローンのメリットは、ローン申し込み手続が簡単であること、と言う人すらいます。 手数料がかかることも しかし、不動産会社の提携ローンの場合、3~5万円程度の手数料を不動産会社に支払わなくてはならないこともあります。その場合、住宅ローンにかかる諸費用が増えることになります。 5万円払っても店頭申し込みより金利が低ければ元が取れることもあるでしょう。しかし、最近は銀行の店頭申し込みでもかなり金利は安いので、不動産会社提携ローンがそれよりさらに低い金利を提示することは少なくなっています。 そうしたことを勘案すると、手数料を支払ってまで不動産会社提携ローンを使うメリットは、あまりない、と考えることもできます。 店頭申し込みと比較しよう 不動産会社提携ローンを検討していても、銀行店頭での直接申し込みもしてみましょう。どちらも金利の差がなければ、直接申し込みのほうが手数料分だけ総支払額は低く抑えられます。金利が提携ローンのほうが低ければ、手数料を支払っても提携ローンのほうが安いかもしれません。 また、提携ローンは申し込める金利タイプが決まっていたりして、自分のニーズとは異なっていることもあります。そうした意味でも、直接銀行に足を運んで、店頭で住宅ローンを聞いて、比較してみるのは大事です。 提携ローンしか利用できない? 大規模な分譲マンションなどでは、説明会で提携ローンの申し込みを求められることもあります。そう言われると、物件を購入するには、提携ローンしか利用できないと思い込んでいる人もいますが、そのようなケースはほぼありません。 ごく一部にはそうしたケースもあるかもしれませんが、ほとんどの場合、どの銀行のどの住宅ローンで借り入れしても良いことになっています。 提携ローンだからといって、必ずしも有利とは限らないのですから、提携ローン以外のローンも含めて、自分にとって使いやすく、有利なものを選ぶべきです。 勤務先提携ローンも探そう 会社員の方の場合、自分の勤務先会社が、銀行提携のローンを設定していることもあります。これを金融業界では「職域ローン」と呼んでいます。内容はさまざまですが、店頭で通常借りるより金利が低くなっていたり、保証料が安くなっていることもあります。 職域ローンには、不動産会社提携ローンのような紹介手数料はありません。そのため、不動産会社の提携ローンよりは安くなるでしょう。手続の代行は期待できませんが、職場で申し込みができたりするので、その点では便利です。 ということで、住宅ローンを組むときは、職域ローン(勤務先提携ローン)、不動産会社提携ローン、店頭申し込み、の3つを比較しましょう。マンションを買うとなったら、まずは勤め先に、金融機関との提携住宅ローンがないか、人事部や総務部、労働組合などに聞いてみましょう。

リフォーム

リフォーム済みマンションはやっぱり高すぎる、と実感した話

筆者は中古物件をウォッチしていますが、そのなかで最近気になるのが、リフォーム済みマンションの価格です。最近、高騰しすぎています。 5,400万円が6,500万円に たとえば、東京23区内城南エリアで、最近出た中古マンションA。築20年の約60平米で、当初の売値は5,400万円でした。このときは「居住中」でした。 この中古マンションAは、やがて売却済みになり、数ヶ月後に同じ部屋が「リフォーム済み物件」として、6,500万円で販売されていました。差額は1,100万円にものぼります。5,400万円で販売中のリフォーム前物件を、リノベーション業者が購入してリフォームし、1,100万円も価格を上乗せして販売しているわけです。 オープンルームをしていたのでのぞいてみたところ、若干の間取り変更があり、フローリングは張り替えられ、ユニットバス、トイレ、キッチンも入れ替えてありました。いわゆるフルリフォームです。 ユニットバスなどはメーカー品の標準タイプです。おおざっぱに見積もって、リフォーム価格は400~500万円程度でした。個人がこのリフォームを発注したとしても、600万円あれば十分できるでしょう。 1割は割高 つまり、個人が中古マンションAを購入し、自分でフルリフォームしたとしても、6,000万円あれば可能です。「リフォーム済み物件」は、500万円も割高なのです。 実際のところ、当初の中古マンションを購入する場合は、100万円程度の値引きはできるでしょうから、それを考えれば600万円も割高なわけです。実勢価格に比べて1割程度は割高ということになります。 手間賃と考えても高すぎる もちろん、リフォーム済みマンションにはメリットもあります。何よりも、買ってすぐ住めるというのは大きなメリットです。それに、自分でリフォームをする場合は、とんでもなく手間がかかります。その手間を省いてくれた価格が600万円、と考えれば……、やっぱり高すぎますね。 だいたい、自分でリフォームすると言っても、「三井のリフォーム」といった大手リフォーム会社に丸投げすれば、手間はそれほどかかりません。三井のリフォームはお高いリフォーム会社ですが、それでもこの程度のリフォームで、手数料を600万円も取りません。 それに、自分でリフォームすれば、住宅設備を好きなようにアレンジできます。600万円あれば、キッチンの最高級品を入れてもおつりが来るでしょう。 とにもかくにも、リフォーム済みマンションは、やっぱり損です。中古マンションの売買は、「居住中」の中古物件を買って、自分でリフォーム手配をするのが一番お得です。

リフォームで使える「キッチン」の費用と相場。安くておすすめのキッチンは?

マンションでも一戸建てでも、リフォームするときに悩むのがキッチン。各社から多くのシステムキッチンが販売されてて、どれも一長一短に見えてしまいます。ここでは、リフォーム向けのキッチンをご紹介。費用、相場とおすすめを解説しましょう。 どんなキッチンメーカーがあるの? まず、キッチンの最大手はどこでしょうか。答えはLIXIL。サンウェーブとINAXなどが合併して経営統合した結果、システムキッチンシェアの3割を占めています。次がタカラスタンダードで、LIXIL誕生までは長年キッチン史上首位を占めてきた老舗です。以下、3位クリナップ、4位パナソニックと続きます。 そのほかのキッチンメーカーとしては、水回りに強いTOTO、給湯器に強いノーリツ、YAMAHAの系統を引くトクラス、旧日立系で現在はヤマダ電機グループのハウステックといった会社があります。最近はニトリやIKEAなどの家具小売店もシェアを伸ばしています。 キッチンの最低価格はどのくらい? システムキッチンの価格はベースとなる「本体価格」に「オプション」を組み入れた総額です。「本体価格」だけならそれほど高くはなく、格安キッチンなら10万円台でも一通り揃います。 たとえば、ニトリのキッチンなら、幅2560mmで19万9000円のものが販売されていますが、ガスコンロやレンジフード、引き出しなどのフロアキャビネットや、頭上のウォールキャビネットもこの値段に含まれています。これに食洗機を付けると24万9000円になります。 これで十分といえば十分で、実際、ファミリー向けの賃貸マンションでは、こうした10万円台のキッチンが備えられていることもよくあります。10万円台のキッチンで大丈夫?なんて声も聞きますが、きちんと施工されれば20-30年は持ちますので、心配する必要はありません。 価格相場をつかもう! ただ、分譲マンションで自分専用のキッチンで、もっと使いやすいものを、となると、もう少しいいブランドのものを選びたくなりますし、さまざまなオプションを付けたくなります。 マンションリフォームの価格相場をつかむのにわかりやすいのが、クリナップです。クリナップは「S.S.」「クリンレディ」「rakuera(ラクエラ)」「コルティ」という4つの性格付けの異なるブランドのキッチンを販売しています。 まず「S.S.」は最高級ブランド。質の高いステンレスを使った高品質キッチンで、幅2550mm(以下同)の参考価格が99万4550円。次のクリンレディはオールステンレスながら手頃な価格を実現した物で、参考価格が63万8000円。ラクエラは木製キッチンで49万2800円。コルティは幅1800mmのコンパクトキッチンで30万9700円となっています。 ラクエラを例に取ると、最低価格は49万2800円ですが、扉に使う素材で異なります。鏡面仕上げの「グランドシリーズ」という扉を使うと55万9800円になり、マット仕上げや光沢仕上げは安くなります。さらに使う木材によって「コンフォートシリーズ」は50万9800円と少し高くなります。 49万2800円は、最もグレードの低い「シンシアシリーズ」という扉を使った場合です。扉による価格差は結構大きく、クリンレディで高い扉を付けると、S.S.の安い扉を付けた場合より高くなってしまいます。 大手メーカーは基本価格50万円が相場 タカラスタンダードやクリナップといった大手メーカーの場合、主力ブランドの基本プランは、2550mmで50万円前後に設定されています。したがって、大手システムキッチンの相場価格は、基本プランなら50万円前後と考えていいでしょう。 ただ、これはあくまで定価で、実際に施工する業者によって卸値は異なります。たとえば、上記ラクエラの場合、格安キッチンとして検索すると、15万円前後の価格を見つけることができます。つまり、6割~7割も値下げしているのです。 ニトリやIKEAなどの格安キッチンの場合は、15~20万円前後の価格設定が相場で、値引きは基本的にはありません。つまり、大手キッチンの安値ブランドや小売店の格安ブランドのキッチンは、基本プランで15~20万円程度が実勢価格の相場といえます。 オプションを付けると高くなる ただし、システムキッチンを基本プランで購入する人はあまりいません。食洗機を入れたり、引き出しを増やしたり、シンクの形を変えたり、ワークトップの素材を変えたりします。こうしたオプションによってキッチンの値段は基本価格の倍くらいになることもあります。 扉の色や素材によって大きく価格が変わることは前述しましたが、メーカーにとっては、基本価格は安くしながら、オプションで利益を得るというのが一つの戦略なのです。 オプションを付けた総額はいくらくらいなの? という質問を受けることもありますが、千差万別としか言いようがありません。定価ベースでいうなら、基本価格の1.5倍くらいが総額になるようなオプションを付ける人が多いです。 食洗機を付け、シンクやレンジフードや水栓を少しいいのに変えて、引き出しも増やしたりすると、そのくらいの価格になります。つまり、定価ベースで70~80万円くらいが相場と考えればいいでしょう。 どのくらい値下げしてくれる? 値下げ後の価格に関しても千差万別ですが、大手メーカーの主力ブランドの場合、2割~3割引程度と考えておくといいでしょう。インターネットを検索すると半額くらいの格安価格を提示している会社もありますが、そこまで値引いてくれることは、実際にはあまりありません。 値引いてくれたとしても、そのぶん施工費用に上乗せされることもありますので、表面上の価格にこだわるよりも、総工費を見たほうがいいでしょう。 キッチンのおすすめブランドは? おすすめブランドは、一概にはいえませんが、ホーローが好きならタカラスタンダードの「リテラ」、ステンレスがいいならクリナップの「クリンレディ」、木製の場合はLIXILの「リシェル」あたりがスタンダードです。これらのブランドを選んでおけば、大きな失敗はないでしょう。 トリプルワイドレンジがいいなら、パナソニック「リビングステーション」。高級キッチンならトクラスの「ベリー」、手頃な価格ならノーリツの「レシピア」も人気が出ています。組み合わせキッチンならIKEAの「メトード」。格安キッチンなら、ニトリはコストパフォーマンス基本性能に優れているといえます。

マンションのお風呂のサイズ「1418」「1317」などの数字の意味。適当な広さは?

分譲マンションの幸せのひとつは、広めのお風呂(浴室)にあります。マンションのユニットバスのサイズは、「1220」などといった数字4桁で示されます。このサイズの意味は、幅と奥行きの長さ。では、どのくらいのサイズが適当なのでしょうか? マンションで多いのは「1418」 マンションのお風呂の広さは、間取り図に書かれている4桁の数字でわかります。ファミリー向けマンションでもっとも多いのは「1418」といつサイズ。これは幅が1.4メートル、奥行きが1.8メートルという意味です。60平米~80平米のマンションでよく使われているユニットバスのサイズです。 これより少し狭いのが、「1317」というサイズ。幅が1.3メートル、奥行きが1.7メートルです。昔はこのサイズが標準で、いまでも60平米以下のマンションでよく使われているサイズです。さらに小さいユニットバスの規格として「1216」や「1116」があり、ワンルームマンションとなると「1016」くらいの極小浴室もあります。 広いマンションでは「1620」 一般のマンションで一番広い浴室サイズは「1620」。90平米を超える広い専有面積のマンションではこの浴室サイズが使われてることが多いです。幅1.6メートル、奥行き2.0メートルということで、長辺が2メートルありますので、足をゆったり伸ばせる広いお風呂に入れます。 大事な点として、このサイズは浴室サイズを示すものであり、湯船のサイズとは異なります。実際のところ、1620でも1418でも、置かれている湯船のサイズにはそれほど大きな違いはありません。というのも、あまりに湯船が大きいと、使うお湯の量も増えて不経済だからです。 1620サイズでは、湯船より体を洗うスペースがやや広めにとられていて、ゆったりと体を洗うことができます。 もちろん、広い湯船がご希望なら、オプションでつけることはできますし、リフォームすることも可能です。ただ、1418サイズのお風呂があれば足を伸ばしてゆったり湯船に浸かることはできるので、多くの人には十分なサイズです。

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